給与前払いサービスのおすすめ(目的別の早見表)
給与前払いサービスは、他のSaaSと料金の構造が違います。企業側(初期費用+月額基本料)と従業員側(前払い1回あたりの手数料+振込手数料)の二層になっており、1ユーザーいくらという月額課金ではありません。
そのため比較の軸は2つです。企業側の費用がいくらかと、前払いの原資をどこから出すかです。原資をサービス側が立て替える方式なら企業の資金準備が不要で、企業の口座から出す方式なら資金を用意する必要があります。
給与前払いサービスとは?
給与前払いサービスとは、従業員がすでに働いた分の給与を、給料日を待たずに受け取れるようにする福利厚生サービスです。
従業員にとっては給料日前の急な出費に対応できる仕組みであり、企業にとっては採用と定着のための制度です。アルバイトやパートの採用競争が厳しい業種では、求人票に「給与前払いあり」と書けること自体が応募数に効くとされ、導入が広がっています。
前払いできる金額は「すでに働いた分」で決まるため、勤怠データとの連携が前提になります。連携できないと前払い可能額を毎回手作業で算出することになり、担当者の負担が残ります。
給与前払いサービスの種類(立替型・デポジット型・預託型)
立替型は、前払いの原資をサービス側が立て替えます。企業は資金を事前に準備する必要がなく、キャッシュフローを圧迫しません。前払いできるくん(立替型プラン)とCRIAが該当します。
デポジット型は、企業が資金をサービス側に預ける方式です。
預託型は、企業自身の口座から振り込む方式です。楽天早トク給与が該当し、前払い原資をサービス側が立て替えるのではなく企業の口座(預託金)から振り込むため、給与支払いの原則に則り貸金業には該当しないと説明されています。
即給 byGMOはこの3方式から選べます。前払いできるくんには、企業のクレジットカード与信枠を使うクレジットカード型プランもあります。
給与前払いサービスの選び方(5つのポイント)
- 前払い原資をどこから出すかを決める。立替型なら資金準備が不要、預託型なら企業の口座から出ます
- 従業員が負担する手数料を確認する。従業員が使う制度なので、負担の大きさが利用率を左右します
- 企業側の月額費用を確認する。0円と明示しているのは前払いできるくんとCRIAです
- 着金までの速さを確認する。土日祝日に対応できるかで使える場面が変わります
- 勤怠システムとの連携を確認する。連携できないと前払い可能額の算出が手作業になります
給与前払いサービスのタイプ別分類
企業側の初期費用・月額とも0円。前払い原資はサービス側が立て替える
デポジット型・立替型・預託型から資金の出所を選べる
企業自身の口座から振り込むため貸金業に該当しないと説明されている
前払い額と手数料が毎月の給与から相殺される。初期費用0円
給与前払いサービスの料金(企業側と従業員側の二層)
このカテゴリは1ユーザーあたりの月額課金ではないため、単価での比較が成立しません。料金公開率は100%(5社中5社)ですが、公開されている内容はサービスによって幅があります。
企業側の費用
| サービス | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| 前払いできるくん | 0円 | 0円 |
| CRIA(クリア) | 0円 | 0円 |
| Payme(ペイミー) | 0円 | 要問い合わせ |
| 即給 byGMO | 0円 | 月額固定費あり(金額は公式非公開) |
| 楽天早トク給与 | 公式に明示なし | 公式に明示なし(参考:月額基本料25,000円+従量) |
従業員側の負担
- 前払いできるくん:システム利用料は申請額の6%+振込手数料210円/回(税込)。システム利用料の一部を企業が負担する設定も可能
- 楽天早トク給与:楽天銀行受取なら振込手数料0円+楽天ポイント5pt(月3回まで)。他行受取は公式に明示なし
- 即給 byGMO:公式は「業界最安水準」の表現のみ(参考:1回500円程度)
- CRIA:公式は「業界最安水準」の表現のみ
- Payme:公式に明示なし(参考:1回あたり数百円程度)
参考として挙げた金額は第三者サイトの情報で、公式の現行価格として確認できたものではありません。従業員に制度を説明するには正確な金額が必要なので、導入前に各社へ確認してください。
給与前払いサービスの着金スピード
急な出費に備える制度なので、申請から着金までの速さが使い勝手を決めます。
- 前払いできるくん:最短当日(即時着金)
- CRIA:原則24時間365日リアルタイム振込(金融機関により翌営業日)
- 即給 byGMO:土日祝日を含め24時間リアルタイム着金(金融機関のメンテナンス時を除く)
週末や夜間に対応できるかどうかは、実際の利用場面で差が出ます。平日日中しか受け取れないと、制度があっても使われないことになります。
給与前払いサービスの比較表(主要5サービス)
| サービス | 企業側の費用 | 資金の出所 | 従業員の手数料 | 着金 | 運営 |
|---|---|---|---|---|---|
| 前払いできるくん | 初期0円・月額0円 | 立替型/クレジットカード型 | 申請額の6%+振込210円(企業負担設定も可) | 最短当日 | 株式会社Payment Technology |
| Payme(ペイミー) | 初期0円・月額は要問い合わせ | 給与から相殺 | 公式明示なし | 当日想定 | 株式会社Payme |
| CRIA(クリア) | 初期0円・月額0円 | 立替型 | 公式明示なし(業界最安水準) | 原則24時間365日リアルタイム | 株式会社ペイメントフォー |
| 即給 byGMO | 初期0円・月額固定費あり | デポジット/立替/預託の3方式 | 公式明示なし(業界最安水準) | 土日祝含め24時間 | GMOペイメントゲートウェイ×三井住友銀行 |
| 楽天早トク給与 | 公式明示なし | 預託金方式 | 楽天銀行受取は0円+5pt付与 | 記載なし | 楽天カード株式会社 |
おすすめの給与前払いサービス5選
- 概要:企業側の初期費用・月額とも0円で、従業員が使ったときだけ手数料が発生する給与前払いサービスです。
- 特徴:
- 企業側の固定費が0円
- 従業員の負担額(申請額の6%+振込手数料210円)が公式に明示されている
- 立替型なら原資の準備が不要、クレジットカード型では企業の与信枠を利用
- 料金:企業側は初期費用・月額とも0円。従業員はシステム利用料(申請額の6%)+振込手数料210円/回(税込)。システム利用料の一部は企業負担に設定できます。
- 注意点:従業員の負担は申請額に比例するため、少額を頻繁に使うと割高になります。
- こんな企業に向いている:企業の費用をかけずに導入したい会社、従業員への説明で金額を明示したい会社。
- 概要:初期費用0円で導入でき、前払いの利用額と手数料が毎月の給与から相殺される給与即日払いサービスです。
- 特徴:
- 初期費用が0円
- 前払い額と手数料は給与から相殺され、従業員の返済手続きが不要
- 給与即日払いとして当日の受け取りに対応
- 料金:初期費用0円。企業側の月額と従業員の手数料は公式に明示がなく、要問い合わせです。
- 注意点:従業員の手数料額や前払いの上限が公式に示されていません(第三者サイトでは1回数百円・発生済み給与の70%程度と紹介)。制度説明のために正確な金額の確認が必要です。
- こんな企業に向いている:給与から相殺する仕組みで運用したい会社。
- 概要:企業側の初期費用・月額とも0円の立替型給与前払い。原資はサービス側が立て替えます。
- 特徴:
- 企業側の費用が0円で、前払い原資の準備も不要
- 原則24時間365日リアルタイムで振り込まれる
- 企業が使っている勤怠システムと自動連携する
- 料金:企業側は初期費用・月額とも0円。従業員の手数料は公式に金額の明示がなく(「業界最安水準」の表現のみ)、要問い合わせです。
- 注意点:従業員の手数料が公式に示されていないため、制度説明の前に確認が必要です。
- こんな企業に向いている:資金を準備せずに始めたい会社、勤怠連携で運用の手間を減らしたい会社。
- 概要:GMOペイメントゲートウェイが三井住友銀行と提供する給与前払い。資金の出所を3方式から選べます。
- 特徴:
- デポジット型・立替型・預託型から選べる
- 土日祝日を含め24時間リアルタイムで着金
- 振込手数料を企業が従業員分を負担する運用も可能
- 料金:初期費用0円、月額固定費用あり(金額は公式に明示なし)。従業員の手数料は「業界最安水準」の表現のみで金額の明示はありません。
- 注意点:企業側の月額固定費がかかるため、利用率を見ながら費用対効果を判断することになります。
- こんな企業に向いている:資金の出し方を自社で選びたい会社、キャッシュフロー方針に合わせて設計したい会社。
- 概要:楽天カードが運営する預託金方式の給与前払い。楽天銀行で受け取れば振込手数料が0円になります。
- 特徴:
- 楽天銀行受取なら振込手数料0円、1申請につき楽天ポイント5pt(月3回まで)
- 預託金方式で貸金業に該当しないと説明されている
- いつでも・何度でも受け取れる
- 料金:企業側の費用は公式に明示なし(第三者情報では月額基本料25,000円+従量)。楽天銀行以外の受取手数料も公式に明示がありません。
- 注意点:預託金方式のため、企業側で前払い原資を準備する必要があります。
- こんな企業に向いている:従業員の手数料負担を抑えたい会社、楽天銀行の口座を持つ従業員が多い職場。
導入時に決めておくこと
資金の出し方:立替型なら企業の資金準備が不要です。預託型・デポジット型は自社の資金を使うため、経理部門との調整が要ります。
手数料の負担区分:システム利用料や振込手数料を企業が一部負担すれば従業員の利用率は上がりますが、企業のコストは増えます。福利厚生としてどこまで手厚くするかを制度設計として決めてください。
勤怠連携:前払い可能額は勤怠データから算出されます。自社の勤怠システムと連携できるかを事前に確認してください。
給与前払いサービスのデメリット・注意点
- 料金が公式に非公開のサービスが多い:従業員の手数料が明示されているのは前払いできるくんと楽天早トク給与(楽天銀行受取)です
- 従業員が手数料を負担する:使うたびに費用がかかるため、少額を頻繁に使うと負担が積み上がります
- 勤怠連携がないと運用が重い:前払い可能額の算出が手作業になります
- 参考価格が独り歩きしやすい:第三者サイトの価格情報は公式の現行価格とは限りません
給与前払いサービスのよくある質問
料金はどうなっていますか?
企業側(初期費用+月額基本料)と従業員側(前払い1回あたりの手数料+振込手数料)の二層構造です。企業側の月額を0円と明示しているのは前払いできるくんとCRIAで、即給 byGMOは月額固定費あり(金額非公開)、楽天早トク給与とPaymeは問い合わせになります。
前払いの原資は誰が用意する?
前払いできるくん(立替型プラン)とCRIAは立替型で、サービス側が原資を立て替えます。楽天早トク給与は預託金方式で企業自身の口座から振り込みます。即給 byGMOはデポジット型・立替型・預託型から選べます。
従業員はいくら払う?
前払いできるくんは申請額の6%+振込手数料210円(税込)で、楽天早トク給与は楽天銀行受取なら振込手数料0円です。他のサービスは公式に金額の明示がなく、問い合わせが必要です。
貸金業に当たらない?
楽天早トク給与は、前払い原資を企業自身の口座(預託金)から振り込むため、給与支払いの原則に則り貸金業には該当しないと説明しています。方式によって説明が異なるため、各社の説明を確認してください。
どれくらいで受け取れる?
前払いできるくんは最短当日、CRIAは原則24時間365日リアルタイム、即給 byGMOは土日祝日を含め24時間リアルタイムで着金します。
勤怠システムと連携できる?
CRIAは企業が使っている勤怠システムと自動連携します。前払い可能額は勤怠データから算出されるため、連携できるかは運用負担に直結します。導入前に自社のシステムとつながるかを確認してください。
まとめ
給与前払いサービスは、企業側の費用と前払い原資の出し方の2点で選ぶと絞り込めます。
企業の費用をかけずに導入したいなら前払いできるくんまたはCRIA(いずれも初期・月額0円)、資金を準備せずに始めたいなら立替型のCRIA、従業員の手数料負担を抑えたいなら楽天早トク給与(楽天銀行受取で0円)、資金の出し方を選びたいなら即給 byGMO、給与から相殺する仕組みならPaymeが候補になります。
従業員が使う制度なので、手数料の金額を従業員に説明できる状態にしてから導入してください。公式に金額を明示していないサービスも多いため、問い合わせで確認したうえで比較することをおすすめします。
料金・仕様は変更される場合があります。契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。