貿易管理システム
貿易管理システムとは、輸出入の見積・受発注・出荷・通関・請求といった一連の業務と、インボイスやパッキングリストなどの貿易書類を管理するシステムです。多通貨・多言語の取引に加えて、安全保障貿易管理や関税関係帳簿といった国内取引にはない要件を扱います。掲載5社は自社の書類と業務を管理する型と、取引相手とつながるプラットフォーム型に分かれ、課金の軸も取引件数・ユーザー数・企業定額とそれぞれ異なります。
貿易管理システムとは
貿易管理システムを比べるとき、最初に見分けたいのは製品の立ち位置です。掲載5社のうちEX-TRADE・PORTNeT・HarborWriteは、自社の見積・受発注・出荷・請求と貿易書類を管理する業務システムです。これに対しTradeWaltzとShippioは、取引相手とつながる場を提供します。
TradeWaltzは輸出入者・物流会社・銀行・保険会社・行政機関といった貿易に関わるプレイヤーの情報とコミュニケーションを統一管理する産業横断型のプラットフォームで、NTTデータ・豊田通商・住友商事・三菱商事・東京海上日動・三井住友銀行・三菱UFJ銀行・みずほ銀行など計18社が出資しています。Shippioは日本初のデジタルフォワーダーとして、実際の輸送(フォワーディング)と貿易管理クラウドをあわせて提供します。自社だけで完結する話ではないため、導入の進め方も費用の考え方も業務システム型とは変わります。
課金の軸も分かれます。TradeWaltzは輸出・輸入の取引件数に応じた案内でユーザーアカウント数では変動せず、Shippioはフォワーディング運賃とクラウド利用の個社見積りです。EX-TRADEは基本利用料30,000円/月に、ユーザーライセンス6,000円/ID・月または同時接続ライセンス10,000円/月を加える方式、PORTNeTはクラウド版がLight月10,000円〜/ユーザー、標準月30,000円〜/ユーザーのユーザー単位です。
金額を公開している2社を並べると、順位が人数で入れ替わります。EX-TRADEの基本利用料30,000円をPORTNeT Lightとの単価差4,000円(10,000円-6,000円)で割ると30,000円÷4,000円=7.5となり、7ユーザーまではPORTNeT Lightが、8ユーザー以上はEX-TRADEが安くなります。20ユーザーならEX-TRADEが150,000円、PORTNeT Lightが200,000円で1.33倍の差です。掲載5社の料金公開率は40%(2/5)、無料トライアルは0社でした。
貿易管理システムの検索需要トレンド
「貿易管理」の検索指数は25か月で46〜84の範囲を推移し、平均は61.2です。最高は2025年5月の84、最低は2025年12月と2026年3月の46で、先頭62に対し末尾57と緩やかに下げています。単月の振れ幅が大きく、2025年5月の84から翌月66へ、2026年2月の66から3月の46へと前後で20前後動く月もあります。関税や通関の制度変更、為替の急変といった外部要因で関心が短期間に立ち上がる領域と読み取れます。(出典:Googleトレンド/キーワード「貿易管理」)
貿易管理システムの選び方の要点
掲載5社は立ち位置が二分されます。EX-TRADE・PORTNeT・HarborWriteは、自社の見積・受発注・出荷・請求と貿易書類を管理する業務システムです。TradeWaltzは輸出入者・物流会社・銀行・保険会社・行政機関が同じ場に参加する産業横断型のプラットフォームで、Shippioは日本初のデジタルフォワーダーとして実際の輸送と貿易管理クラウドをあわせて提供します。プラットフォーム型は取引相手の参加が前提になるため、自社の書類作成を効率化したいだけなのか、相手との受け渡しまで含めて変えたいのかで候補が変わります。
TradeWaltzは輸出・輸入の取引件数に応じた案内で、ユーザーアカウント数では変動しない設計です。PORTNeTはクラウド版がユーザー単位で、Lightが月10,000円〜/ユーザー、標準が月30,000円〜/ユーザー(同時接続ユーザー数での提供)です。EX-TRADEは基本利用料30,000円/月の企業定額に、ユーザーライセンス6,000円/ID・月または同時接続ライセンス10,000円/月を加えます。Shippioはフォワーディング運賃とクラウド利用の個社見積り、HarborWriteは月額サブスクまたは買取の個社見積りです。人数が多いのか取引件数が多いのかで、有利な方式が入れ替わります。
金額を公開している2社で試算します。EX-TRADEは基本利用料30,000円+6,000円×IDで、1IDなら36,000円、PORTNeT Lightは10,000円×ユーザー数です。基本利用料30,000円を単価差4,000円(10,000円-6,000円)で割ると30,000円÷4,000円=7.5となり、7ユーザーではPORTNeTが70,000円・EX-TRADEが72,000円、8ユーザーではPORTNeTが80,000円・EX-TRADEが78,000円と逆転します。20ユーザーならEX-TRADEが150,000円、PORTNeT Lightが200,000円で1.33倍の差です。少人数ならユーザー単位、人数が増えるなら企業定額+IDが有利になります。
貿易実務は担当者が交代で入力する場面が多く、同時接続ライセンスが用意されている製品があります。EX-TRADEは同時接続ライセンスが10,000円/月で、ユーザーライセンス6,000円/IDの約1.67人ぶんにあたります。2人が交代で使うならIDを2つ持つと12,000円ですが、同時接続1つなら10,000円で済みます。PORTNeTのクラウド標準版も同時接続ユーザー数での提供です。在籍する担当者の数ではなく、同時に画面を開く人数を数えると見積りの精度が上がります。
貿易管理は国内の販売管理にはない要件を扱います。HarborWriteは三国間貿易に正式対応し、キャッチオール規制・リスト規制といった安全保障貿易管理までカバーします。あわせて税関システムNACCSから輸出入許可情報を取得できる点も特徴です(オプション)。TradeWaltzは関税関係帳簿の自動作成とブロックチェーンを活用した原産地証明書の申請に対応します。PORTNeTは日英中のマルチランゲージと複数通貨、軽減税率・インボイス制度対応、更新履歴・承認プロセス・権限設定といった内部統制機能を備えます。自社の取引形態に必要な要件を先に洗い出してください。
貿易管理システムの比較一覧(全5サービス)
PORTNeT(ポートネット)
月額10,000円〜1985年創業のFBSが開発した輸出入貿易管理システム(現在の運営はヒューマンリソシア)。クラウド・Web・オンプレの3形態で提供し、多言語(日英中)・複数通貨・インボイス制度・内部統制に対応。クラウド版は月額10,000円〜/30,000円〜/ユーザーを公式公開。導入7,500社超。
EX-TRADE(エクストレード)
月額36,000円〜中小商社向けのクラウド型貿易・販売管理システム。見積・受発注・出荷・請求を多通貨対応で行い、販売・仕入・在庫・入出金の4管理を一元化。輸出入と国内取引の両方に対応し、料金(初期費用・月額)を公式公開している。
TradeWaltz(トレードワルツ)
要問い合わせ貿易に関わる輸出入者・物流・銀行・保険・行政をつなぐ産業横断型の貿易プラットフォーム。貿易書類・許可書の一元管理、関税関係帳簿の自動作成、ブロックチェーンによる原産地証明書申請などを提供し、料金は取引件数に応じた個社見積り。
Shippio(シッピオ)
要問い合わせ日本初のデジタルフォワーダーが提供する国際物流DXプラットフォーム。デジタルフォワーディングに加え、荷主向け貿易管理クラウド(Cargo)と国際物流事業者向け貿易管理クラウド(Works)を展開し、シップメント管理・貿易書類管理・本船位置の可視化などに対応。料金は要問い合わせ。
HarborWrite(ハーバーライト)
要問い合わせ見積・受発注・入金支払・進捗・ドキュメント管理に加え、三国間貿易や安全保障貿易管理(キャッチオール・リスト規制)まで対応する貿易管理システム。NACCS連携で輸出入許可情報を取得可能。サブスク/ライセンス買取の2形態で、料金は要問い合わせ。
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