給与計算ソフト(クラウド給与計算)
給与計算ソフトとは、毎月の給与・賞与の計算、社会保険料や所得税の自動計算、Web給与明細の発行、年末調整までをクラウド上で行うSaaSです。保険料率や税制の改正には自動で対応するため、法改正のたびに計算式を直す作業から解放されます。
給与計算ソフト(クラウド給与計算)とは
給与計算は、間違えると従業員の生活と会社の信用に直結する業務です。しかも社会保険料の料率や所得税の計算方法は毎年のように変わり、Excelで組んだ計算式は改正のたびに手直しが必要になります。クラウドの給与計算ソフトは、この法改正への追随を自動で行い、勤怠データの取り込みから明細の配布までを一続きにします。
このカテゴリで最も重要なのが、料金が2系統に分かれることです。ひとつは人数に比例する従量型で、マネーフォワード クラウド給与(6名以上1名300円)、freee人事労務(同400円)、ジョブカン給与計算(1ユーザー400円)が該当します。もうひとつは人数帯ごとの定額型で、弥生給与 Next(月額3,000円〜・従業員登録は無制限)、給与奉行クラウド(20名まで月額5,500円、50名まで9,000円…)が該当します。
この違いは、人数が増えると効いてきます。当メディアの試算では、従業員10名の年間コストは弥生給与 Nextが36,000円、freee人事労務とジョブカン給与計算が48,000円、給与奉行クラウドが66,000円、マネーフォワード クラウド給与が95,760円です(弥生は年末調整計算に対応するベーシックライト基準)。50名になると人数比例型の3サービスは240,000円前後まで伸びる一方、給与奉行クラウドは108,000円、弥生給与 Nextは36,000円のまま変わりません。自社の人数がどちら側にあるかで選ぶ製品が変わります。
給与計算ソフト(クラウド給与計算)の検索需要トレンド
検索インタレストは20台後半を中心に推移し、年末調整と法定調書の時期にあたる11月に大きく跳ね上がります。2024年11月は74、2025年11月も76と、他の月の2〜3倍の水準です。給与計算ソフトの検討は、この繁忙期を避けた春から夏にかけて進めるのが現実的です。(出典:Googleトレンド/キーワード「給与計算」)
給与計算ソフト(クラウド給与計算)の料金相場
当メディアが掲載5サービスを調査した、最安有料プラン(1ユーザー月額・税抜/年払い換算)の料金相場です。単価は横並びでも、最低月額や無料条件で規模別の実額は変わります。
| 企業規模 | 年間コスト(最安) | 業界中央値 |
|---|---|---|
| 従業員10名 | 9,000円/年〜 | 中央値 48,000円/年 |
| 従業員50名 | 9,000円/年〜 | 中央値 239,760円/年 |
| 従業員100名 | 9,000円/年〜 | 中央値 342,000円/年 |
※最安有料プラン・1ユーザー月額・税抜/年払い換算。無料プランあり:1/5サービス(ジョブカン給与計算)/無料トライアル:5/5サービス・平均30日。集計対象5件・2026.07時点・当メディア調べ。
給与計算ソフト(クラウド給与計算)の選び方の要点
従量型は少人数のうちは安く、人数が増えると比例して上がります。定額型は最初の金額が高めでも、人数が増えても変わりません。当メディアの試算では、10名の年間コストはfreee人事労務とジョブカン給与計算が48,000円、給与奉行クラウドが66,000円ですが、50名では人数比例型が240,000円前後に伸び、給与奉行クラウドは108,000円で下回ります。マネーフォワード クラウド給与は基本料金が月額6,480円かかるため、10名でも95,760円です。分岐点は数十名のあたりです。
従量型のサービスは、基本料金に一定人数が含まれる形が主流です。マネーフォワード クラウド給与はビジネスプラン(年払い月額6,480円)に5名分、freee人事労務は全プラン5名分が含まれ、6名目から従量が加算されます。「1名300円」という数字だけを見ると安く見えますが、5名以下でも基本料金は発生します。マネーフォワード クラウド給与を10名で使うと年95,760円で、単価の印象とは差が出ます。ジョブカン給与計算は1ユーザー400円ですが月額最低利用料金2,000円が下限です。
弥生給与 Nextは、年末調整を自社で対応するか外部に委託するかでプランが分かれます。自社対応する場合の最安はベーシックライト(月額3,000円)、外部委託する場合はエントリーライト(月額750円)が最安です。年末調整をどう処理するかを先に決めておかないと、見積もった金額と実際に必要なプランが食い違います。
給与計算は勤怠データがないと始まりません。マネーフォワード クラウド給与は同シリーズの勤怠と、ジョブカン給与計算はジョブカン勤怠管理と、freee人事労務は勤怠機能を内包する形でそれぞれつながります。いま使っている勤怠システムを続けるなら、そこからのデータ取り込みが素直にできるかを確認してください。ここが手作業になると、ソフトを入れても締めの負担は減りません。
掲載5サービスのうち4つは初期費用0円ですが、給与奉行クラウドはiAシステム以上で50,000〜70,000円(税抜)がかかります。無料で使えるのはジョブカン給与計算の無料プラン(5名まで・データ保証は直近30日)ですが、無料プランでは年末調整が使えません。弥生給与 Nextには20名未満向けの無料体験プランがあり、期間は最大2か月です。
給与計算ソフト(クラウド給与計算)の比較一覧(全5サービス)
マネーフォワード クラウド給与
月額300円〜会計・勤怠・労務などと連携するマネーフォワード クラウドの給与計算サービス。基本料金に一定人数が含まれ、6名以上は1名あたり月額300円の従量課金となる。給与・賞与計算、社会保険料・所得税の自動計算、Web給与明細、年末調整に対応。
freee人事労務(給与計算)
月額400円〜会計freeeと連携するクラウド人事労務ソフト。給与・賞与計算、社会保険料・所得税の自動計算、Web給与明細、年末調整、マイナンバー管理までをカバー。基本料金に5名分が含まれ、6名以上はプラン別の従量単価が加算される。
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