固定資産管理システム
固定資産管理システムとは、固定資産台帳を管理し、定額法・定率法などの減価償却費を自動で計算するシステムです。償却資産税の申告書や法人税別表16といった申告用の帳票まで作れるものと、台帳と償却計算にとどまるものがあります。
固定資産管理システムとは
減価償却は毎年同じ計算を繰り返す業務です。ところが資産が増えるほど、取得日・耐用年数・償却方法・除却や売却の履歴が表計算ソフトの上で膨らみ、決算のたびに検算が必要になります。固定資産管理システムは、この計算と台帳の維持を仕組みに移すものです。
まず押さえたいのは、会計ソフトに標準搭載されている場合があるという点です。弥生会計 Nextはエントリープラン(年34,800円・税抜)から固定資産管理を含み、すでに契約しているなら追加費用は発生しません。freee会計も会計プランの中で固定資産台帳と減価償却を扱えますが、追加費用なしで使える範囲は公式ページで確認できませんでした。
分かれ目は申告書まで作れるかどうかです。 減価償却の達人は償却資産申告書を自動作成して地方税の電子申告に対応し、固定資産奉行クラウドは償却資産税申告書と法人税別表16を作成します。会計ソフトの機能は台帳と償却計算が中心で、freee会計は償却資産税申告書の直接作成について確認が必要です。
固定資産管理システムの検索需要トレンド
「固定資産管理」の検索需要は月平均58.8で、2026年に入ってから水準が切り上がっています。直近25か月では2026年6月の79が最大、2024年12月と2025年12月の45が最小で、期末に向けて関心が高まる形です。表計算ソフトでの台帳管理に限界を感じる企業が増えていることがうかがえます。(出典:Googleトレンド/キーワード「固定資産管理」)
固定資産管理システムの選び方の要点
freee会計も会計プランの中で固定資産台帳と減価償却を扱えますが(スターターは年払い月5,480円・税抜)、どこまでを追加費用なしで使えるかは公式ページで確認できませんでした。料金プランの比較表で「高度な固定資産管理」に印が付くのはエンタープライズ(料金非公開)だけです。弥生会計 Nextもエントリープラン(年34,800円・月額換算2,900円・税抜)から固定資産管理と減価償却を含み、一括償却資産や少額資産にも対応します。すでにこれらを契約しているなら、専用のシステムを追加する前に標準機能で足りるかを確かめてください。台帳の管理と償却計算だけが目的なら、多くの場合は足ります。
申告書の作成が必要なら専用ソフトが候補になります。減価償却の達人は償却資産申告書を自動作成し、地方税の電子申告に対応します。法人税別表十六関連の出力にも対応し、「法人税の達人」へデータを連動できます。固定資産奉行クラウドも償却資産税申告書と法人税別表16を作成できます。マネーフォワード クラウド固定資産も償却資産税申告書や法人税別表16などの帳票出力に対応します。freee会計は固定資産台帳での管理と減価償却に対応しますが、償却資産税申告書の直接作成については確認が必要です。
上限があるのは固定資産奉行クラウドだけではありません。奉行はiEが年57,000円(税抜)・初期費用0円で100件まで、iAが年177,000円(初期費用50,000円)で1,000件まで、iSが年264,000円(初期費用70,000円)で1,000件、2,000件なら年364,000円です。弥生会計 Nextにも1会計期間あたり500件までという上限があり、上位プランで増えるという記載は公式にありません。減価償却の達人は資産件数の上限が公式に記載されておらず(「法人/個人件数 無制限」は事業者の件数です)、freee会計とマネーフォワード クラウド固定資産も確認できませんでした。奉行は101件目からiAに上がり年額が3.1倍になりますが、公開されている機能表ではiAで増える機能は書かれていません。件数を数えてからプランを選んでください。
扱える論点の幅は専用ソフトのほうが広くなります。減価償却の達人は定額法・定率法に加えて、特別償却、資本的支出、有姿除却、減損会計まで対応し、目的別に4様式の固定資産台帳を持ちます。固定資産奉行クラウドは複数の償却方法の自動計算と、除却・売却・移動といった資産異動の管理に対応します。マネーフォワード クラウド固定資産は複数台帳の管理と内部統制対応を備え、固定資産の写真や証憑を添付して一元管理できます。
減価償却の達人はインストール型で、ダウンロード版とパッケージ版があります。Light EditionとStandard Editionは単一PCでの利用となり、複数人で使うにはProfessional Edition(年51,900円・税抜/DL版)が必要です。ProfessionalはLAN共有に対応しインストール台数に制限がありません。対して固定資産奉行クラウド、マネーフォワード クラウド固定資産、freee会計、弥生会計 Nextはいずれもクラウドです。経理が複数拠点にいるならクラウドが前提になります。
固定資産管理システムの比較一覧(全5サービス)
弥生会計 Next(固定資産管理機能)
月額2,900円〜法人向けクラウド会計ソフト『弥生会計 Next』に搭載された固定資産管理・減価償却機能。減価償却資産を登録すると定額法/定率法で減価償却費を自動計算し、一括償却資産や少額資産を含む固定資産の資料作成に対応。固定資産の登録は1会計期間あたり500件まで。会計付属型のため価格は会計プランの月額を参照。最大2か月の無料体験あり。
固定資産奉行クラウド
月額4,750円〜奉行クラウドシリーズの固定資産管理専用システム。固定資産台帳の一元管理、定額法/定率法による減価償却の自動計算、償却資産税申告書・法人税別表16の作成、リース資産管理(iSシステム以上)までを法人単位の年間ライセンスで提供する。iE/iA/iSの3プランをライセンス数と資産登録件数で選ぶ。
freee会計(固定資産管理機能)
月額5,480円〜クラウド会計ソフトfreee会計に搭載された固定資産台帳・減価償却機能。固定資産を登録すると定額法/定率法で減価償却費を自動計算し、償却期間終了まで自動で仕訳を作成する。料金は会計プランの月額を参照。**どこまでを追加費用なしで使えるかは公式ページで確認できず**、料金プランの比較表で「高度な固定資産管理」に印が付くのはエンタープライズ(料金非公開)のみ。
マネーフォワード クラウド固定資産
要問い合わせ内部統制に対応したクラウド型の固定資産管理専用システム。複数台帳の管理、定額法/定率法による減価償却の自動計算、償却資産税申告書・法人税別表16の出力、証憑・写真の添付管理、クラウド会計Plusへの1クリック仕訳連携に対応。IPO準備〜中堅・上場企業向け。料金は契約内容により個社見積り。
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