Web給与明細システム
Web給与明細システムとは、給与明細・賞与明細・源泉徴収票を紙で配らず、Webやスマートフォンで従業員へ電子配信するクラウドサービスです。印刷・封入・郵送の作業とコストをなくし、従業員は過去の明細をいつでも自分で確認できます。
Web給与明細システムとは
給与明細の配布は、毎月必ず発生するうえに人手がかかる作業です。印刷して封入し、拠点ごとに送り、受け取れなかった人には再送する——従業員が増えるほど時間も郵送費も積み上がります。過去の明細を紛失した従業員から再発行を頼まれることもあります。Web給与明細システムは、この一連の作業をなくします。
このカテゴリで重要なのは、配信専用のサービスと、給与計算ソフトに内包されるものが混在していることです。配信専用は給与計算の結果(CSVなど)を取り込んで配信するだけなので、いま使っている給与計算システムを変えずに明細のペーパーレス化だけを切り出せます。一方、給与計算ソフトの一機能として明細配信を持つものは、給与計算ごと移す前提になります。
金額の差は大きく開きます。当メディアが公式料金から試算した従業員100名の年間コストは、配信専用のPCA Hub 給与明細が60,000円、フォーカス給与明細クラウドが60,000円、奉行Edge 給与明細電子化クラウドが72,000円なのに対し、給与計算を含むマネーフォワード クラウド給与は360,000円です。明細の配信だけが目的なら、配信専用のほうが桁違いに安く済みます。
Web給与明細システムの検索需要トレンド
検索インタレストは30〜60台で推移し、賞与と年末調整が重なる11〜12月に高くなります。2024年11月の69が期間中の最大で、2025年11月も59まで上がりました。明細の電子化は配布の手間が集中する時期に検討されやすいことが読み取れます。(出典:Googleトレンド/キーワード「Web給与明細」)
Web給与明細システムの料金相場
当メディアが掲載5サービスを調査した、最安有料プラン(1ユーザー月額・税抜/年払い換算)の料金相場です。単価は横並びでも、最低月額や無料条件で規模別の実額は変わります。
| 企業規模 | 年間コスト(最安) | 業界中央値 |
|---|---|---|
| 従業員10名 | 6,000円/年〜 | 中央値 25,200円/年 |
| 従業員50名 | 30,000円/年〜 | 中央値 36,000円/年 |
| 従業員100名 | 60,000円/年〜 | 中央値 66,000円/年 |
※最安有料プラン・1ユーザー月額・税抜・年払い換算。無料プランあり:0/5サービス/無料トライアル:5/5サービス・平均40日。集計対象5件・2026.07時点・当メディア調べ。
Web給与明細システムの選び方の要点
Pay-Look、PCA Hub 給与明細、奉行Edge 給与明細電子化クラウド、フォーカス給与明細クラウドは配信専用で、給与計算そのものは行いません。既存の給与システムから出力したデータを取り込んで配信するため、給与計算を入れ替えずに導入できます。マネーフォワード クラウド給与は給与計算ソフトで、明細配信はその一機能です。明細だけを電子化したいのか、給与計算ごと見直したいのかで候補が変わります。
PCA Hub 給与明細は1名あたり月額50円、奉行Edge 給与明細電子化クラウドは1名あたり月額60円+基本料金1,200円という従量型です。フォーカス給与明細クラウドは50人まで月額3,000円、51〜100人5,000円という人数帯定額です。当メディアの試算では、10名だとPCA Hub 給与明細が年6,000円、フォーカス給与明細クラウドが36,000円ですが、100名ではどちらも年60,000円で並びます。
月額が安くても初期費用で差がつきます。PCA Hub 給与明細は初期費用0円ですが、フォーカス給与明細クラウドは50,000円(税抜。弥生給与ユーザー向けの『for 弥生』ではキャンペーンで無料)、Pay-Lookは参考情報で110,000円とされています。1年目と2年目以降を分けて計算しないと、比較の結論が変わります。
給与明細だけでなく、賞与明細や源泉徴収票まで配信できるかはサービスで異なります。Pay-Lookは給与・賞与明細、源泉徴収票に加えて年末調整関連書類や保険料率変更通知、住民税決定通知まで配信できます。奉行Edge 給与明細電子化クラウドは給与明細(年12回)・賞与明細(年2回)・源泉徴収票(年1回)が対象です。年に数回しかない帳票こそ配布の手間が大きいので、対象範囲を確認してください。
従業員が過去の明細を自分で参照できることは、住宅ローンや各種手続きの場面で効いてきます。PCA Hub 給与明細は過去10年分を保存し、従業員自身が参照できます。保存期間が短いと、結局は担当者が再発行を求められることになります。電子化の目的が「担当者の手間を減らすこと」なら、保存期間は重要な確認項目です。
Web給与明細システムの比較一覧(全5サービス)
PCA Hub 給与明細
月額50円〜初期費用0円・従業員1名あたり月額50円で使える配信専用のWeb給与明細サービス。作成・アップロード・自動配信の3ステップで、給与・賞与明細や源泉徴収票を電子配信できる。過去10年分を保存。
奉行Edge 給与明細電子化クラウド
月額60円〜給与奉行など既存の給与システムと連携し、給与・賞与明細や源泉徴収票を電子配信する奉行Edgeシリーズの明細配信クラウド。月額1,200円+従業員1名あたり60円から。SOC/FISC準拠の高いセキュリティが特徴。
マネーフォワード クラウド給与
月額300円〜会計・勤怠などと連携するマネーフォワード クラウドの給与計算サービス。Web給与明細の配信機能を利用料金内で使えるのが特徴で、追加費用なしで従業員がスマホから明細を確認できる。
Pay-Look(ペイルック)
要問い合わせ給与計算結果のCSVを取り込むだけで、給与・賞与明細、源泉徴収票などをWeb配信できる配信専用の老舗サービス。既存の給与計算システムを変えずに導入でき、毎月の明細発行分だけ課金される。
フォーカス給与明細クラウド
要問い合わせ利用人数帯ごとの定額制で使えるWeb給与明細クラウド。50人まで月額3,000円からで、人数が増えても1名単位で料金が積み上がらないのが特徴。最大2ヶ月間無料。弥生ユーザー向けは初期費用無料。
「このカテゴリに掲載してほしい」「料金改定を反映してほしい」といったご相談は、 編集部が内容を確認したうえで掲載・訂正します。掲載中のサービスの情報更新も同じ窓口です。