マイナンバー管理システムのおすすめ(目的別の早見表)
マイナンバー管理システムを選ぶときは、3つがトレードオフの関係にあります。誰の番号を集めるか、安全管理措置をどう担保するか、そして費用です。
当メディアの試算では、100名の年間コストはフリーウェイマイナンバー23,760円から奉行Edge マイナンバークラウド150,000円まで6倍以上開きます。ただし安いサービスほど対象範囲が狭い傾向があります。フリーウェイは従業員のみが対象で、扶養家族や取引先の番号には対応しません。
| 導入目的 | おすすめのタイプ | 主なサービス |
|---|---|---|
| 費用を最も抑えたい(従業員のみでよい) | 20人まで無料・21人以上は定額1,980円 | フリーウェイマイナンバー |
| 安全管理措置を認証で担保したい | SOC1/SOC2 Type2・ISMAP・FISC準拠 | 奉行Edge マイナンバークラウド |
| 社内に番号を残したくない | セキュアデータセンターに預ける・24時間365日監視 | セコムあんしんマイナンバーサービス |
| 給与・年末調整と一体で使いたい | 1名100円・法定調書へ自動反映 | マネーフォワード クラウドマイナンバー |
| 労務手続きごと置き換えたい | 1名400円に年末調整等も込み・5名以下無料 | ジョブカン労務HR |
マイナンバー管理システムとは?
マイナンバー管理システムとは、従業員や扶養家族、個人の取引先からマイナンバーを収集し、暗号化して保管し、利用履歴を記録して、保管期限が来たら廃棄するまでを扱うシステムです。
マイナンバーは、他の個人情報とは扱いが違います。収集できる目的が限られ、保管には安全管理措置が求められ、必要がなくなれば廃棄しなければなりません。紙で集めて金庫に入れる運用でも成立はしますが、誰がいつ見たかの記録や、退職者の分の廃棄漏れまで管理し続けるのは現実的ではありません。
そして忘れられがちなのが、マイナンバーが必要なのは従業員だけではないという点です。年末調整では扶養家族の分が要り、個人の税理士や外部講師に報酬を払うなら取引先の分も要ります。
マイナンバー管理システムの2つのタイプ
専用サービスは、マイナンバー管理を目的として作られています。奉行Edge マイナンバークラウド、フリーウェイマイナンバー、セコムあんしんマイナンバーサービスが該当します。認証や保管体制を前面に出すものが多く、セコムは社内に番号を残さず預ける形をとります。
労務システムの一機能は、労務管理や給与計算のシリーズの中でマイナンバーも扱います。マネーフォワード クラウドマイナンバー、ジョブカン労務HRが該当します。年末調整や法定調書と同じシリーズ内でデータが渡るため、実務の流れが分断されません。
マイナンバー管理システムの選び方(5つのポイント)
- 誰の番号を集めるかを確認する。従業員のみ/+扶養家族/+取引先で対応が分かれます
- 安全管理措置をどう担保するかを見る。認証を明記しているサービスは限られます
- 人数によって最も安いサービスが入れ替わる。10名と100名で順位が変わります
- 社内に番号を残すかどうかを決める。預けてしまう選択肢もあります
- 既に使っている給与・労務システムとの連携を見る。年末調整の場面で使うためです
マイナンバー管理システムのタイプ別分類
SOC1/SOC2 Type2・ISMAP登録・FISC準拠・JIS Q15001適合。従業員〜取引先まで対象
社内に残さずセキュアデータセンターへ。24時間365日監視・電子証明書で端末認証
20人まで無料・21人以上は月額1,980円の定額。対象は従業員のみ
1名100円。給与・年末調整と連動し法定調書へ自動反映
1名400円に年末調整等も込み。5名以下は全機能無料
マイナンバー管理システムの料金相場(1名あたり月額)
| 指標 | 金額 |
|---|---|
| 最低 | 100円 |
| 中央値 | 125円 |
| 最高 | 400円 |
ただし定額制のサービスがあるため、単価だけでは総額が決まりません。フリーウェイマイナンバーは21名以上が人数によらず月額1,980円、オフィスステーション マイナンバーは〜100名で定額です。
マイナンバー管理システムの企業規模別コスト(10名・50名・100名)
当メディアの試算です(初期費用は含みません)。
| 従業員数 | フリーウェイ | 奉行Edge | マネーフォワード | ジョブカン労務HR |
|---|---|---|---|---|
| 10名 | 無料(20人まで) | 30,000円<br>※最低月額2,500円 | 53,760円<br>※最低月額4,480円 | 48,000円 |
| 50名 | 23,760円 | 75,000円 | 60,000円 | 240,000円 |
| 100名 | 23,760円 | 150,000円 | 120,000円 | — |
フリーウェイマイナンバーが大きく下回りますが、対象は従業員のみです。 扶養家族や取引先の番号を扱うなら他社が必要になります。
10名の時点では、単価が最安(100円)のマネーフォワードが53,760円で最も高くなります。最低月額4,480円があるためです。単価と総額は一致しません。
マイナンバー管理システムの対象範囲と安全管理措置
このカテゴリで最も重要な比較軸です。
| サービス | 従業員 | 扶養家族 | 取引先 | 認証・体制 |
|---|---|---|---|---|
| 奉行Edge マイナンバークラウド | ○ | ○ | ○ | SOC1/SOC2 Type2・ISMAP登録・FISC準拠・JIS Q15001適合 |
| セコムあんしんマイナンバーサービス | ○ | ○ | ○ | セキュアデータセンター独立専用区域・24時間365日有人監視・電子証明書で端末認証 |
| マネーフォワード クラウドマイナンバー | ○ | ○ | ○ | 暗号化保管・権限管理・利用履歴ログ(認証名は料金ページ上に記載なし) |
| ジョブカン労務HR | ○ | ○ | × | 暗号化保管・権限管理・アクセスログ(認証名は料金ページ上に記載なし) |
| フリーウェイマイナンバー | ○ | × | × | AWS上で暗号化・管理者のみアクセス・利用履歴記録(自社認証は記載なし) |
官公庁や金融機関との取引がある企業では、預け先の認証が要件になることもあります。その場合、選択肢は実質的に絞られます。
マイナンバー管理システムの比較表(主要5サービス)
| サービス | 料金 | 無料枠 | 収集方法 | 廃棄管理 | 連携 |
|---|---|---|---|---|---|
| 奉行Edge マイナンバークラウド | 基本料金+1名125円(最低月額2,500円) | — | 本人収集(2段階認証・提出履歴自動記録) | システムを通じた安全な廃棄 | 奉行シリーズ |
| マネーフォワード クラウドマイナンバー | 1名100円(最低月額4,480円・初期0円) | — | 本人入力/管理者入力 | 保管期限に応じた削除・廃棄 | MFクラウド給与・年末調整 |
| フリーウェイマイナンバー | 21人以上 月額1,980円の定額 | 20人まで永久無料 | 本人収集(告知メール) | 廃棄予定日+アラート | フリーウェイ給与計算 |
| ジョブカン労務HR | 1名400円(最低月額2,000円・初期0円) | 5名以下は全機能無料 | 本人収集(システム内で完結) | 保管・廃棄管理に対応 | ジョブカンシリーズ |
| セコムあんしんマイナンバーサービス | 公式非公開(参考値:初期5〜20万円) | — | 本人収集・郵送・預かり代行 | 公式に記載なし(要問い合わせ) | 必要時にデータ提供 |
おすすめのマイナンバー管理システム5選
- 概要:認証の取得状況が掲載中で突出したマイナンバー専用クラウドです。
- 特徴:
- SOC1/SOC2 Type2報告書取得・FISC安全対策基準準拠・ISMAP登録・JIS Q15001適合
- 従業員・扶養家族・取引先(個人支払先)まで対象
- AES暗号化・他社データと隔離保管、利用目的と参照履歴を操作ログに自動記録
- 料金:基本料金+1名125円。最低月額2,500円。次年度以降は基本料金が年間18,000円に減額。
- 注意点:従業員21名以上や連携する奉行シリーズがない場合は別途見積りです。100名では年150,000円と掲載中で最も高くなります。
- こんな企業に向いている:安全管理措置を認証で担保したい企業、官公庁・金融機関と取引がある企業。
- 概要:マネーフォワード クラウドの一機能として使うマイナンバー管理です。
- 特徴:
- 6名以上は1名100円と単価が掲載中で最安
- MFクラウド給与・年末調整と連動し、法定調書へ印字
- 従業員・扶養家族・取引先まで対象、利用履歴のログを自動収集
- 料金:1名100円(ビジネスプランは5名込み)。最低月額4,480円。初期費用0円。
- 注意点:最低月額があるため、10名では年53,760円と単価の安さが効きません。50名以降で有利になります。
- こんな企業に向いている:すでにマネーフォワード クラウド給与を使っている企業。
- 概要:20人まで永久無料、21人以上も定額という料金体系のサービスです。
- 特徴:
- 20人まで初期費用・月額とも永久無料で全機能
- 21人以上は人数によらず月額1,980円(税抜)の定額 → 100名でも年23,760円
- 廃棄予定日とアラートを設定でき、廃棄し忘れを防げる
- 料金:20人まで無料/21人以上 月額1,980円の定額。初期費用0円。
- 注意点:対象は従業員のみです。扶養家族・取引先の番号には対応しません。自社取得のセキュリティ認証も公式ページ上に記載がありません。
- こんな企業に向いている:従業員の番号だけを管理できればよい会社、費用を最優先する会社。
- 概要:労務管理システムの一機能としてマイナンバーを扱います。
- 特徴:
- 1名400円にマイナンバー管理だけでなく年末調整などの機能も込み
- 従業員5名以下なら全機能が無料
- 収集は従業員がシステム内で登録し、管理者は確認するだけ
- 料金:1名400円(最低月額2,000円)。初期費用0円。
- 注意点:対象は従業員と扶養家族で、取引先は対象外です。50名では年240,000円と人数に比例して増えます。
- こんな企業に向いている:労務手続き全体をまとめて置き換えたい企業。
- 概要:マイナンバーを社内に残さず預けるBPO型のサービスです。
- 特徴:
- セコムのセキュアデータセンター内の独立専用区域に格納
- 専用セキュアオペレーションルームで物理・運用を24時間365日監視
- ID/パスワード+電子証明書による端末特定とアクセス管理、収集の預かり代行にも対応
- 料金:公式非公開。第三者の参考価格では標準が初期200,000円+月額基本30,000円+20円/ID、お預かりパックが初期50,000円+月額10,000円・最大100名(いずれも税抜・参考値)。
- 注意点:料金は参考値です。廃棄については公式サイト上に具体的な記載がありません。
- こんな企業に向いている:社内に番号を残したくない企業、専任担当を置けない組織。
規模・状況別のおすすめ
〜20名(従業員のみ):フリーウェイマイナンバーが無料で使えます。20人までは初期費用も月額もかかりません。
〜5名(労務ごと):ジョブカン労務HRが5名以下で全機能無料です。マイナンバーだけでなく労務手続き全体を無料で始められます。
21〜100名(従業員のみ):フリーウェイマイナンバーの定額(年23,760円)が最も安く収まります。
扶養家族・取引先も必要:マネーフォワード クラウドマイナンバー(50名で60,000円)か奉行Edge マイナンバークラウド(75,000円)です。すでに使っているシリーズに合わせるのが自然です。
認証が要件になる:奉行Edge マイナンバークラウド(SOC2/ISMAP/FISC)か、セコムあんしんマイナンバーサービスです。
マイナンバー管理システムのデメリット・注意点
- 安いサービスは対象範囲が狭い:フリーウェイは従業員のみです
- 単価と総額が一致しない:最低月額があると少人数で割高になります
- 認証の記載がないサービスが多い:明記しているのは2社です
- 廃棄の扱いに差がある:アラート機能があるものと、記載がないものがあります
- 連携先のシリーズに縛られる:奉行Edgeは奉行シリーズ連携が前提です
マイナンバー管理システム導入の流れ
- 誰の番号が必要かを洗い出す:従業員だけか、扶養家族・取引先も含むか
- 求められる安全管理措置の水準を決める:認証が要件になるかを確認します
- 自社の人数で総額を試算する:最低月額と定額の境目で順位が変わります
- 既存の給与・労務システムとの連携を確認する:年末調整の場面で使います
- 廃棄の運用まで決める:退職者の分の廃棄漏れを防ぐ仕組みがあるかを見ます
マイナンバー管理システムのよくある質問
料金相場はいくら?
1名あたりの単価は最安100円・中央値125円・最高400円です。ただし定額制もあり、当メディアの試算では100名の年間コストはフリーウェイマイナンバー23,760円からマネーフォワード クラウドマイナンバー120,000円、奉行Edge マイナンバークラウド150,000円まで開きます。
無料で使えるサービスはある?
あります。フリーウェイマイナンバーは20人まで初期費用・月額とも永久無料で全機能を使えます。ジョブカン労務HRは従業員5名以下なら全機能が無料です。
扶養家族や取引先の番号も管理できる?
奉行Edge マイナンバークラウド、マネーフォワード クラウドマイナンバー、セコムあんしんマイナンバーサービスは取引先まで対象です。ジョブカン労務HRは従業員と扶養家族、フリーウェイマイナンバーは従業員のみが対象です。
安全管理措置はどう確認する?
認証の取得状況が判断材料になります。奉行Edgeは SOC1/SOC2 Type2・FISC準拠・ISMAP登録・JIS Q15001適合、セコムは24時間365日の有人監視と電子証明書による端末認証を掲げます。他は公式の料金・製品ページに具体的な認証名の記載がありません。
廃棄の管理もできる?
できます。フリーウェイマイナンバーは廃棄予定日とアラートを設定でき、奉行Edgeはシステムを通じた安全な廃棄プロセス、マネーフォワードは保管期限に応じた削除・廃棄に対応します。
誰が見たかの記録は残る?
残ります。奉行Edgeは利用目的と参照履歴を操作ログに自動記録、マネーフォワードは利用履歴のログを自動収集、フリーウェイも利用履歴を記録します。
まとめ
マイナンバー管理システムは、費用・対象範囲・安全管理措置のどれを優先するかで決まります。
費用だけを見ればフリーウェイマイナンバーが突出しています(20人まで無料、100名でも年23,760円)。ただし対象は従業員のみです。扶養家族や取引先の番号を扱うなら、マネーフォワード クラウドマイナンバー(1名100円)か奉行Edge マイナンバークラウド(1名125円)になります。
認証が要件になる場合は、SOC1/SOC2 Type2・ISMAP・FISC準拠を掲げる奉行Edge、または社内に番号を残さず預けられるセコムあんしんマイナンバーサービスが候補です。
安さは対象範囲の狭さとセットになっていることを踏まえて、まず自社が誰の番号を扱うのかを確定してから比較してください。
料金・仕様は変更される場合があります。契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。