アウトバウンド向けのCTIシステムは掲載5サービスすべてが料金を公開していますが、課金の基準が揃っていません。同時稼働ブース数(lisnavi)、ID数(Comdesk Lead)、ライセンス数(BlueBean)、ブース数(Voiper Dial)、そして通話時間(MiiTel Phone)です。
5席で1年使う場合を計算すると、BlueBeanが325,000円、Voiper Dialが650,000円〜で2倍の開きがあります。初期費用も0円から1ブース10,000円まで分かれます。
とくに注意したいのがMiiTel Phoneだけ通話時間に上限がある点です。50時間・100時間・150時間の3プランで、加えて発信通話料が別途かかります。この記事では掲載5サービスについて、課金の単位、5席での初年度総額、発信方式を一次データから整理しました。
結論:課金の単位・初年度総額・発信方式で絞る
先に結論を述べます。
1つめは、課金の基準が在籍人数か同時稼働数かです。lisnaviは同時稼働ブース数が基準のため、シフト制で在籍が多くても同時稼働が少なければ費用を抑えられます。BlueBean・Comdesk Lead・Voiper Dialは席・ID・ブース単位です。
2つめは、初年度の総額です。5席ならBlueBean 325,000円(月5,000円×5+初期5,000円×5)、lisnavi 420,000円(基本料10,000円+5,000円×5・初期0円)、Voiper Dial 650,000円〜(月10,000円×5+初期10,000円×5+回線チャネル1,800円/ch)です。
3つめは、発信方式と使える番号です。Comdesk Leadは特許の携帯回線併用で090/080/070発信ができ、かけ放題での定額利用も可能です。固定番号では応答率が上がらない場合の選択肢になります。
アウトバウンドCTIとは
アウトバウンド向けのCTIシステムは、架電リストの管理と発信の効率化を担います。受電中心のインバウンドCTIが「誰からの電話か」を表示するのに対し、アウトバウンドでは「誰にかけるか」「どう効率よくかけるか」が中心です。
代表的な機能がプレディクティブ(予測)発信です。オペレーターの空き状況を予測して自動で複数の番号に発信し、つながった通話だけをオペレーターに接続します。手動でダイヤルして呼び出し音を待つ時間を削れます。掲載5サービスのうちlisnavi、BlueBean、Voiper Dialがこの方式に対応します。
当メディアの調査では「テレアポ」という検索キーワードの指数は直近25か月で41〜75の範囲を推移し、平均は61.6でした。前半12か月の平均67.8に対し後半12か月は55.8で、およそ18%下がっています。なお当メディアが同時期に調査した受電側の「CTI」は平均71.9でほぼ横ばいで、下がっているのは架電側のキーワードのほうです。
選び方:5つの確認ポイント
1. 課金の単位が席数か稼働ブース数か通話時間か
掲載5サービスの課金の基準を整理すると次のようになります。
| サービス | 課金の単位 | 料金 |
|---|---|---|
| BlueBean | ライセンス数 | 初期5,000円・月5,000円/ライセンス(最低5) |
| Comdesk Lead | ID数 | 月6,000円〜/ID |
| lisnavi | 同時稼働ブース数 | 基本料10,000円+5,000円/ブース〜(初期0円) |
| Voiper Dial | ブース数 | 初期10,000円・月10,000円/ブース(最低2) |
| MiiTel Phone | 通話時間 | 50/100/150時間で月4,980〜6,980円(年契約) |
lisnaviは在籍人数ではなく同時に稼働するブース数が基準です。シフト制で在籍が多くても、同時に稼働する数が少なければ費用を抑えられます。掲載5サービスの中でこの考え方を採用しているのはlisnaviです。
2. 5席での初年度総額を計算して比べる
5席で1年使う場合の初年度費用は次のとおりです。
- MiiTel Phone(50時間・年契約):月4,980円×5×12=298,800円(+初期費用・通話料が別途)
- BlueBean:月5,000円×5×12=300,000円 + 初期5,000円×5=25,000円 → 325,000円
- Comdesk Lead:月6,000円×5×12=360,000円〜(初期費用は要問い合わせ)
- lisnavi:(基本10,000円+5,000円×5)×12=420,000円(初期0円)
- Voiper Dial:月10,000円×5×12=600,000円 + 初期10,000円×5=50,000円 → 650,000円〜(回線チャネル1,800円/chは別途)
BlueBeanとVoiper Dialではおよそ2倍の差になります。MiiTel Phoneは月額では最も低くなりますが、初期費用が非公開で通話料も別途のため、この金額のままでは収まりません。
3. 通話時間の上限があるかを確認する
MiiTel Phoneだけ通話時間でプランが分かれます。
| プラン | 年間契約 | 月次契約 |
|---|---|---|
| 50時間 | 月4,980円 | 月5,980円 |
| 100時間 | 月5,980円 | 月6,980円 |
| 150時間 | 月6,980円 | 月7,980円 |
いずれも1ユーザーあたり・税抜です。年間契約にすると月次契約より1,000円安くなります。
他の4サービスは席数やブース数による課金のため通話時間の制限がありません。加えてMiiTel Phoneは発信通話料が別途必要で、固定/IP宛が8.49円/3分、携帯宛が16.9円/1分です(2024年8月改定)。架電量が多い運用では、必要な通話時間を先に見積もる必要があります。
4. 発信の方式と使える番号を見る
アウトバウンドでは発信の方式が成果に直結します。
プレディクティブ(予測)発信に対応するのはlisnavi、BlueBean、Voiper Dialです。Voiper Dialはこの方式に特化した製品で、BlueBeanはプレディクティブ発信と外部連携APIに追加料金がかからないと明記しています。
Comdesk Leadは特許を取得したIP回線と携帯回線の併用発信により、090・080・070番号での発信ができます。掲載5サービスの中で携帯番号からの発信を明示しているのはComdesk Leadです。またかけ放題での定額利用も可能とされており、通話料を固定できます。固定番号では応答率が上がらない場合の選択肢になります。
5. 初期費用と契約の縛りを確認する
初期費用の扱いは分かれます。
- lisnavi:0円(電話回線の発行費のみ別途)
- BlueBean:5,000円/ライセンス(税抜)
- Voiper Dial:10,000円/ブース(税抜)+回線チャネル1,800円/ch
- MiiTel Phone:別途必要(金額非公開)
- Comdesk Lead:要問い合わせ
契約の条件ではBlueBeanが日割りに対応し縛りがないと明記しており、短期間での見直しがしやすい構成です。無料トライアルはlisnavi(期間は要問い合わせ)とComdesk Lead(約1週間・5営業日)の2サービスが提供しています。
独自データ:料金公開率と初年度費用の幅
当メディアが掲載5サービスの公式サイトを2026年7月時点で調査した結果は次のとおりです。
料金公開率は100%(5/5)でした。ただし内訳は、プラン別の金額を明確に公開しているのがBlueBean・lisnavi・Voiper Dial・MiiTel Phoneの4サービス、下限のみを公開しているのがComdesk Leadです。
5席・1年の初年度費用には2倍の幅があります。BlueBeanの325,000円からVoiper Dialの650,000円〜までです(MiiTel Phoneは初期費用・通話料が別途のため単純比較の対象外)。
初期費用が0円なのは1サービスです。lisnaviのみで、電話回線の発行費が別途となります。
無料プランは0%(0/5)、無料トライアルは40%(2/5)です。lisnavi(期間は要問い合わせ)とComdesk Lead(約1週間・5営業日)で、日数を公開している1サービスの平均は7日です。
通話時間の上限があるのは1サービスです。MiiTel Phoneのみで、50時間・100時間・150時間の3段階です。他の4サービスには通話時間の制限がありません。
携帯番号からの発信を明示しているのは1サービスです。Comdesk Leadの特許による携帯回線併用発信で、090・080・070番号を使えます。
掲載5サービスの比較
| サービス | 提供元 | 課金の単位 | 月額 | 初期費用 | 5席・初年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| BlueBean | 株式会社ソフツー | ライセンス | 5,000円/ライセンス | 5,000円/ライセンス | 325,000円 |
| Comdesk Lead | 株式会社Widsley | ID | 6,000円〜/ID | 要問い合わせ | 360,000円〜 |
| lisnavi | 株式会社Scene Live | 同時稼働ブース | 基本10,000円+5,000円/ブース〜 | 0円 | 420,000円 |
| Voiper Dial | 株式会社アライブネット | ブース | 10,000円/ブース | 10,000円/ブース | 650,000円〜 |
| MiiTel Phone | 株式会社RevComm | 通話時間 | 4,980〜6,980円/ユーザー(年契約) | 非公開 | 298,800円+別途 |
各サービスの詳細
インバウンドとアウトバウンドの両方に対応するクラウドCTIです。プレディクティブ発信を追加料金なしで使える点がアウトバウンド用途での特徴です。
料金は1ライセンスあたり初期5,000円・月額5,000円(いずれも税抜)で、最低5ライセンスからです。5席で1年使う場合、月額分300,000円に初期費用25,000円を加えて初年度325,000円という計算になります。掲載5サービスの中でもっとも低い水準です。
契約条件として日割りに対応し、契約の縛りがないと明記されています。繁忙期だけライセンスを増やす、短期間で見直すといった運用がしやすい構成です。
機能はプレディクティブ発信、ACD・IVR・マルチ着信ポップアップ、全通話録音、外部連携APIです。プレディクティブ発信とAPIはいずれも追加料金がかかりません。オプション扱いのサービスと比べて総額が読みやすくなります。会話の文字起こし・要約とSMS送信はオプションでの提供です。
ACD・IVR・マルチ着信ポップアップを備えるため受電にも対応し、発信と受電を1つのシステムで扱えます。サポートは平日10:00〜18:00の電話対応です。
掲載5サービスの中で唯一、携帯番号からの発信を明示しているアウトバウンド向けCTIです。
特徴は特許を取得したIP回線と携帯回線の併用発信です。090・080・070番号での発信ができるため、固定番号では応答率が上がらない場合の選択肢になります。またかけ放題での定額利用も可能とされており、架電量が多く通話料が読めない運用で費用の見通しを立てられます。
料金は1IDあたり月額6,000円〜という下限のみの公開です。5席で1年使う場合、月額30,000円で年360,000円〜という計算になります。かけ放題での定額利用の詳細と初期費用は要問い合わせです。
機能はオートコール、モニタリング・ウィスパリング、CRM連携です。モニタリング・ウィスパリングにより、管理者が通話を聞きながらオペレーターにだけ指示を伝えられます。新人の教育や難しい応対の支援に使えます。
トライアル期間として約1週間(5営業日)が設定されており、掲載5サービスの中で日数を明示しているトライアルはComdesk Leadです。
プレディクティブ(予測)発信に特化したCTIです。掲載5サービスの中で、発信方式に絞った製品という位置づけです。
料金はベーシックプランが初期10,000円・月額10,000円(いずれも税抜・1ブース)で、最低2ブースからです。これに加えて回線チャネルが1,800円/ch別途必要となります。5ブースで1年使う場合、月額分600,000円に初期費用50,000円を加えて650,000円〜という計算で、掲載5サービスの中では高い水準になります。
大規模向けにはパックプランが用意されています。30packが初期270,000円・月額270,000円(税抜)、以降50packが月額400,000円、100packが月額700,000円です。30packなら1ブースあたり月額9,000円、100packなら7,000円となり、ブース数がまとまると単価が下がります。
機能はプレディクティブ発信、全通話録音、詳細レポートです。架電結果の詳細なレポートにより、予測発信の効果を数字で追えます。CRM連携(Salesforce・独自CRM・PBX連携)はオプションでの提供となります。
無料トライアルの明記はなく、問い合わせでの対応です。
音声解析AI付きのCTIで、掲載5サービスの中で唯一、通話時間でプランが分かれます。
料金は50時間プランが年間契約で1ユーザー月額4,980円(月次契約5,980円)、100時間プランが5,980円(同6,980円)、150時間プランが6,980円(同7,980円)です(いずれも税抜)。年間契約にすると月次契約より1,000円安くなります。1IDから利用できるため、少人数のインサイドセールスでも始められます。
通話時間の上限があるため、架電量が多い運用では必要な時間を先に見積もる必要があります。また発信通話料が別途必要で、固定/IP宛が8.49円/3分、携帯宛が16.9円/1分です(2024年8月改定)。初期費用と月額システム利用料も別途必要とされていますが、金額は公開されていません。
特徴はAIによる通話解析です。通話の自動文字起こしと要約に加えて、トークの解析とスコアリングを行います。応対の内容を数値で評価できるため、教育や改善に使えます。掲載5サービスの中でAIによるスコアリングを備えるのはMiiTel Phoneです。
全通話録音とCRM/SFA連携にも対応します。
よくある質問
アウトバウンドCTIの費用相場はいくらですか。
掲載5サービスはすべて料金を公開しています。BlueBeanが1ライセンス月額5,000円(税抜・最低5ライセンス・初期5,000円/ライセンス)、Comdesk Leadが1IDあたり月額6,000円〜、lisnaviがテナント基本料10,000円(税抜)+同時稼働1ブース5,000円/月〜(初期0円)、Voiper Dialが1ブース月額10,000円(税抜・最低2ブース・初期10,000円/ブース)です。MiiTel Phoneは通話時間でプランが分かれ、年間契約で50時間プランが1ユーザー月額4,980円、100時間プランが5,980円、150時間プランが6,980円(いずれも税抜)となります。
5席で導入する場合の初年度費用はいくらですか。
公開されている金額から計算すると、BlueBeanが325,000円(月5,000円×5ライセンス×12+初期5,000円×5)、Comdesk Leadが360,000円〜(月6,000円×5ID×12。初期費用は要問い合わせ)、lisnaviが420,000円(基本料10,000円+5,000円×5ブースの月額35,000円×12・初期0円)、Voiper Dialが650,000円〜(月10,000円×5ブース×12+初期10,000円×5。回線チャネル1,800円/chは別途)です。MiiTel Phoneは50時間プランの年間契約で月額4,980円×5ユーザー×12=298,800円ですが、初期費用と通話料が別途必要です。
通話時間に上限はありますか。
MiiTel Phoneは1ユーザーあたりの通話時間でプランが分かれ、50時間・100時間・150時間の3段階です。掲載5サービスの中で通話時間の上限が設定されているのはMiiTel Phoneのみで、BlueBean、Comdesk Lead、lisnavi、Voiper Dialは席数やブース数による課金のため通話時間の制限がありません。なおMiiTel Phoneは発信通話料が別途必要で、固定/IP宛が8.49円/3分、携帯宛が16.9円/1分です(2024年8月改定)。
初期費用はかかりますか。
lisnaviは初期費用0円で、電話回線の発行費のみ別途です。BlueBeanは1ライセンスあたり5,000円(税抜)、Voiper Dialは1ブースあたり10,000円(税抜)で、加えて回線チャネルが1,800円/ch必要です。MiiTel Phoneは別途初期費用と月額システム利用料が必要とされていますが金額は非公開、Comdesk Leadの初期費用は要問い合わせです。
携帯番号から発信できますか。
Comdesk Leadは特許を取得したIP回線と携帯回線の併用発信により、090・080・070番号での発信ができます。掲載5サービスの中で携帯番号からの発信を明示しているのはComdesk Leadです。かけ放題での定額利用も可能とされており、通話料を固定できます。他の4サービスはIP回線での発信が基本となります。
無料で試せますか。
掲載5サービスに無料プランはありません。無料トライアルを提供しているのはlisnavi(期間は要問い合わせ)とComdesk Lead(約1週間・5営業日)の2サービスです。BlueBeanは無料トライアルの明記がありませんが、日割りに対応し契約の縛りがないと明記しているため、短期間での検証がしやすい構成になっています。MiiTel PhoneとVoiper Dialは無料トライアルの明記がなく、問い合わせでの対応となります。