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カラー配合記録で前回の色を再現する方法

前回と同じ色が出ない原因は、配合だけでなく施術前の状態と条件が残っていないこと。共有できる記録項目と運用を整理します。

スクエアスタジオ編集部 / 公開 2026-09-29

結論:カラー配合の記録は「薬剤レシピ+髪の状態+写真」を店で共有すれば再現しやすくなる

前回と同じ色が出ない原因は、調合の腕だけではありません。配合だけを残し、ほかの情報を残していないことが大きなズレにつながります。

記録から抜けるとズレにつながる情報は、施術前のアンダーレベル、既染部の色、残留色素、黒染めや縮毛矯正の履歴、放置時間、塗り分けです。

最低限残す項目は、薬剤のブランドと品番、比率、オキシ%、放置時間、塗布範囲、アンダーレベル、前回履歴、仕上がり写真です。記録は担当者個人のメモにとどめず、店の全員が見られる場所に置いてください。

手段は紙カルテ、メモアプリ、スプレッドシート、電子カルテのどれでも始められます。

小規模サロンなら、まず今日から使えるテンプレートで記録の粒度をそろえてください。スタッフが増えたら、共有しやすい方法へ移すのが現実的です。

担当替えで色がぶれたり、退職者の略号が読めなかったりする問題は、記録の置き場所と書き方でかなり減らせます。

「前回の配合が分からない」を無くす記録項目

問題が起きるのは、数か月ぶりの再来店です。お客様は「前回と同じで」と言い、担当者は紙カルテの走り書きや記憶から配合を探します。

メモに「A8+アッシュ少し」としか残っていないと、同じ色には近づけません。薬剤名だけでなく、比率、オキシ%、放置時間、塗布範囲が欠けているためです。

さらに、同じレシピでも施術前の髪の状態が違えば仕上がりは変わります。アンダーレベル、既染部の色、残留色素、黒染めや縮毛矯正の履歴は、色の入り方を左右する前提条件です。

今の凌ぎ方は、担当者の記憶やスマホ写真に頼ることです。忙しい日は「後で書く」になり、閉店後には細部が抜けやすくなります。

変えるなら、施術直後に30秒で必須項目だけ残してください。会計前に1〜2分で写真と感想を足せば、後から清書しない運用に近づきます。

カラー配合で残す必須項目と任意項目の一覧
カラー配合で残す必須項目と任意項目の一覧

そのまま使えるカラー記録テンプレート

区分記録項目書き方の例
必須薬剤ブランド名:〇〇、A8:NB8=2:1
必須オキシ6%、1剤:2剤=1:1
必須塗布範囲根元のみ/中間から毛先/顔まわり別塗り
必須放置時間根元25分、毛先10分
必須施術前の状態アンダー8、毛先に赤み、黒染め履歴なし
必須写真施術直後、正面と後ろ
任意要望赤みを抑えたい、暗くしすぎない
任意接客メモ会話は控えめ、頭皮がしみやすい

数値を入れた記入例は、1行あれば十分です。根元は「ブランド名:〇〇 A8:NB8=2:1、オキシ6%、1剤:2剤=1:1、25分」、毛先は「A8:クリア=1:1、10分」と書きます。

ネイルなら、薬剤をジェルの品番に置き換えてください。記入例は「ベースカラーC12:クリア=2:1、ラメG03少量、硬化時間、仕上がり写真」です。

導入前導入後
品番だけが残り、比率や放置時間が分からない同じ項目で毎回残り、次回の再現に使える
写真とレシピが別々に保存される写真と配合が同じ記録で見られる
閉店後に思い出して書く施術直後30秒、会計前1〜2分で足す

「担当が替わると色がぶれる」を防ぐ共有ルール

起きている場面は、担当者の退職や指名替えの後です。新しい担当者は紙カルテを見ても前任者の略号が読めず、お客様に同じ説明をお願いすることになります。

このときは配合に加えて、前回の好み、しみやすい薬剤、会話の距離感、仕上がりへの反応も一緒に失われます。

原因は、情報が担当者個人の頭と手元にしかないことです。退職や担当替えの時点で、情報は店の資産にならないまま、個人の記憶として消えてしまいます。

今の凌ぎ方は、口頭の申し送りと紙カルテの確認です。ただ、予約が詰まる日ほど申し送りは短くなり、引き継いだ後の2回目で離れるお客様も出やすくなります。

記録の流れを変えるなら、来店前に前回カルテを1分で確認してください。施術後は担当者が配合と写真を残し、会計前に「次回注意」を一言だけ足す流れです。

担当替えの日は、新担当が施術前に「前回の色、頭皮の注意、接客メモ」の3点を見てください。お客様に同じことを聞く回数が減るため、引き継ぎができているとお客様にも感じてもらえます。

担当替え前後で確認するカルテ共有の流れ
担当替え前後で確認するカルテ共有の流れ
導入前導入後
前任者の略号や記憶に依存する店内で同じ項目を見て引き継ぐ
お客様が毎回説明し直す来店前に好みと注意点を確認できる
退職時に情報も抜ける施術履歴が店に残る

紙・メモアプリ・表計算・電子カルテの比較

手段月額コスト導入の手間写真共有検索
紙カルテ低い低い貼付や印刷が必要店内のみ探す手間が出る
メモアプリ低い低い残しやすい個人管理になりやすい表記ゆれに弱い
スプレッドシート低い中別管理になりやすい共有しやすい項目をそろえやすい
電子カルテ無料〜有料中紐づけやすいスタッフ共有向き顧客名で探しやすい

スタッフ1人なら、紙やメモアプリでも始められます。ただ、2〜5人で担当替えがある店は、共有と検索を優先したほうが現場に定着しやすいです。

予約システムはそのまま使い、カルテだけ別で整える選択肢もあります。サロンミー(SalonMe)は、施術の合間にスマホで30秒、配合・写真・好みを残せるサロンカルテとして事前登録受付中です。

「写真はあるのに使えない」を変える撮影ルール

起きている場面は、次回来店前の確認です。スマホの写真フォルダに仕上がりは残っていても、光の色や角度が違って見えるため、配合の判断に使いにくくなります。

原因は、写真を作品として撮っていることにあります。記録として使う写真は、毎回同じ条件で比べられることが大切です。

今の凌ぎ方は、お客様が持ってきた写真やSNS投稿を見て思い出す方法です。ただ、写真とレシピが別々の場所にあると、来店前に探す作業が増えます。

撮影ルールは難しくありません。店内の同じ場所、同じ光源、同じ立ち位置で、施術直後に撮ることから始めてください。

次回来店時にも、施術前の状態を1枚撮ります。退色の具合、赤みの戻り方、毛先の残留を見比べられるため、同じ配合でよいか判断しやすくなります。

施術直後と次回来店時を比べる写真記録の型
施術直後と次回来店時を比べる写真記録の型
導入前導入後
写真の明るさが毎回違う同じ光源で色の差を見やすい
写真だけで配合が分からない写真とレシピが同じ記録に残る
次回の退色を感覚で見る来店時写真で変化を確認できる

記録が続かない店は「書く量」よりタイミングを決める

起きている場面は、施術が終わった直後です。次のお客様が待っていて、カルテを書くつもりでも手が離せません。

原因は、記録を閉店後の作業にしていることにあります。閉店後には、薬剤の細かな比率やお客様の反応が曖昧になりやすいものです。

今の凌ぎ方は、スマホのメモや音声入力で仮に残し、あとで転記する方法です。入力が面倒になり、紙や手帳に戻ってしまうという声もあります。

変えるなら、全部を書こうとしないでください。施術直後は「薬剤、写真、次回注意」の3点だけに絞ります。

シャンプー中に薬剤だけ仮入力し、会計前に写真と一言メモを足す流れなら、1件あたり1〜2分で終えやすくなります。後から清書する前提をやめることが肝心です。

導入前導入後
閉店後にまとめ書きする施術直後に必須項目だけ残す
多機能すぎて入力が止まる初日は名前・施術内容・薬剤から始める
人によって書き方が違うテンプレートで粒度をそろえる

よくある質問に、薬剤名は略称でよいかというものがあります。店内の全員が同じ意味で読める略称なら使えます。

ただし、退職者のメモが読めない店では、正式名と品番を残すほうが安全です。

過去の紙カルテは、すべてを一気にデジタル化しなくても構いません。次回来店が決まったお客様から、直近の配合と写真だけ移すほうが続きます。

写真を保存するときは、カウンセリング時に目的を伝えて同意を取ってください。記録用か、SNS掲載用かは分けて確認するのが無難です。

まとめ

カラー配合の記録で大切なのは、薬剤レシピだけではありません。施術前の状態、塗り分け、放置時間、仕上がり写真までそろって、次回の判断材料になります。

担当替えで色がぶれる店は、技術差よりも記録の粒度と共有の仕組みに見直す余地があります。お客様に同じ説明を繰り返させる状態は、何も言われないまま失客する原因になりがちです。

まずは1週間、テンプレートで「薬剤、髪の状態、写真、次回注意」だけを残してください。紙でもデジタルでも、店の全員が同じ項目を見られる形にすることが第一歩です。

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