工程管理システム

工程管理システム比較5選|人数課金と端末課金で総額が変わる

少量多品種ならものレボ(月77,000円+作業者ID660円)、共用端末中心ならTulip(1台100ドル・最低10台)。掲載5社は人数課金・端末課金・企業定額と課金単位が分かれ、料金公開率は60%でした。

工程管理システムを比べるうえで最初に押さえたいのは、課金の単位が製品ごとに違うことです。

  • i-Reporter:ユーザー単位(5ユーザー最小構成)
  • Tulip:インターフェース(デバイス)単位
  • ものレボ:企業単位の機能パック定額 + 権限別のID課金

この違いは総額に直結します。当メディアの集計では、10名規模の年間コストはi-Reporterが924,000円、ものレボが924,000円でちょうど並びます。ところが50名規模になると、次のようになります。

  • i-Reporter:4,620,000円
  • ものレボ:924,000円(変わらず)
  • 4,620,000円 ÷ 924,000円 = 5.0倍

100名なら9,240,000円と924,000円で10.0倍です。

結論:課金の単位・現場での使われ方・提供形態の3点で絞る

先に結論を述べます。

1つめは、課金の単位です。現場の作業者が多いなら企業定額型のものレボ、使う人が限られるならユーザー単位のi-Reporter、共用端末が少ないならデバイス単位のTulipが有利になります。

2つめは、現場での使われ方です。工場では1人1台の端末を配ることは少なく、ラインや工程ごとに共用タブレットを置く運用が一般的です。人数と台数のどちらが多いかで、有利な方式が入れ替わります。

3つめは、提供形態です。掲載5社でクラウド/オンプレミス/買切を選べるのはi-Reporterだけです。

掲載5社の料金公開率は60%(3/5)、無料トライアルは2社(40%)で、いずれも日数は公開されていません。

工程管理システムとは

工程管理システムとは、製造現場の作業指示・進捗・実績を記録して見える化するシステムです。

誰がどの工程をいつ着手し、何個できて何個の不良が出たかを、紙やホワイトボードではなくデータで扱えるようにします。紙の日報では集計に手間がかかり、月末にならないと実態が見えません。

工程管理が他の業務システムと違うのは、使うのが事務所の担当者ではなく現場の作業者だという点です。手袋をしたまま操作する、油で汚れた手で触る、日本語が母語でない作業者が使う。こうした条件が、機能の良し悪しより先に導入の成否を決めます。

当メディアの調査では、「工程管理」という検索キーワードの指数は2026年2月まで15〜22の狭い範囲で横ばいでしたが、3月以降は27・33・48・79・48と急伸し、2026年6月に期間中最高の79を記録しました。25か月の平均は24.5、先頭21に対し末尾48です。長く安定していた需要が直近半年で2倍以上に動いており、製造現場のデジタル化に対する関心が短期間で高まったことがうかがえます。

選び方:5つの確認ポイント

1. 課金の単位を先に確かめる

サービス課金の単位最小構成の金額
i-Reporterユーザー単位クラウド版 5ユーザー 月42,000円(税抜・初期55,000円)
Tulipインターフェース(デバイス)単位月100ドル/台・最低10台=実質 月1,000ドル相当
ものレボ企業定額+権限別IDエントリー 月77,000円+管理者ID1,650円・作業者ID660円
Smart Craft非公開機能構成・利用規模に応じた個社見積り
カミナシ非公開現場数・利用規模に応じた個社見積り

自社の現場の人数と端末台数を数えてから、どの単位が有利かを判断してください。この順序を逆にすると、金額表を並べても意味のある比較になりません。

2. 現場の人数が増えたときの伸び方を見る

当メディアの集計による企業規模別の年間コストです。

規模i-Reporterものレボ差
10名924,000円924,000円並ぶ
50名4,620,000円924,000円5.0倍
100名9,240,000円924,000円10.0倍

10名ではまったく同額なのに、50名で5倍、100名で10倍に開きます。

ただしものレボには別途ID課金があります。50名(管理者1名・作業者49名)で計算します。

  • 77,000円 + 1,650円 + 660円 × 49名 = 110,990円/月
  • 年額 1,331,880円

それでも 4,620,000円 ÷ 1,331,880円 = 約3.5倍の開きが残ります。現場の作業者が多いほど、企業定額型が有利になる構図です。

3. 1人1台か、共用端末かで有利な方式が変わる

工場ではラインや工程ごとに共用タブレットを置く運用が一般的で、作業者の人数と端末の台数は一致しません。

Tulipはインターフェース(デバイス)単位の課金なので、共用端末が少なければ人数が多くても費用は増えません。ただし全プランで最低10インターフェースが必要なため、端末が5台でも月1,000ドル相当が下限になります。1〜2台から試すという使い方は想定されていません。

ものレボは公式FAQで端末台数の制限がないと明記しており、手持ちのタブレットやPCから接続できます。費用は人数側のID課金で決まります。

i-Reporterはユーザー単位のため、使う人の数がそのまま金額になります。

つまり同じ現場でも、次のように有利不利が入れ替わります。

  • 作業者20人・共用端末5台:ものレボは 77,000円+1,650円+660円×19名=91,190円/月、Tulipは端末5台でも最低10インターフェース=月1,000ドル相当
  • 作業者5人・端末20台:Tulipの構造が効き、ユーザー単位のi-Reporterも5ユーザー最小構成の月42,000円で収まる

4. クラウドか、オンプレミスか、買切か

掲載5社で提供形態を選べるのはi-Reporterだけです。

形態月額初期費用契約
クラウド版42,000円55,000円―
オンプレミス・サブスクリプション版37,500円なし3ヶ月/6ヶ月/年額から選択
オンプレミス・パッケージ版(買切)―1,066,000円〜年間保守159,900円〜

(いずれも税抜・5ユーザー〜)

クラウド版と買切の総額がいつ並ぶかを公開値から計算します。

  • (1,066,000円 - 55,000円)÷(462,000円 - 159,900円)= 約3.35年(およそ3年4か月)

3年4か月より長く使う前提なら買切が有利です。なおオンプレミス・サブスクリプション版は初期費用なしで月額もクラウド版より4,500円安いため、サーバーを自社に置ける環境なら費用面での優位があります。

Smart Craft・カミナシ・Tulip・ものレボはいずれもクラウド提供のみです。

5. 現場の入力しやすさと多言語対応を確認する

現場の作業者が毎日触るため、入力の手間が導入の成否を決めます。

サービス入力まわりの特徴
i-Reporter紙/Excelの帳票をレイアウトそのままで電子化。写真・バーコード・音声入力、エッジAI(OCR)
カミナシ必須入力設定とアラートで記録漏れを防止。画像・音声記録、報告書自動生成
Smart Craft10言語以上の多言語対応。IoT設備からのデータ収集
Tulipノーコードで現場アプリを内製。運用に合わせて画面を作り込める
ものレボPC・タブレットから入力。端末台数の制限なし

i-Reporterは既存様式をそのまま残す方向、Tulipは運用に合わせて作り直す方向と、考え方が対極にあります。既存の帳票をどこまで維持したいかで選ぶ製品が変わります。

Smart Craftの10言語以上の多言語対応は、外国人材が働く現場では実務的な意味を持ちます。日本語だけの画面では入力の精度が落ちたり、そもそも使われなかったりするためです。

タイプ分類:3つの型

型1|製造工程特化型(Smart Craft/ものレボ)

製造業の工程管理そのものを扱う型です。Smart Craftは作業指示・実績登録・進捗確認を一体で運用し、工数計測と出来高・不良の実績収集、自然言語で使えるAI分析、ガントチャート、ロットトレース、IoTデータ収集に対応します。ものレボは少量多品種・短納期の中小製造業に特化し、突発案件が入っても納期に収まるよう工程・作業者単位で作業指示を自動最適化するAIスケジューリングを備えます。

型2|現場帳票デジタル化型(i-Reporter/カミナシ)

紙の記録をそのまま置き換える型です。i-Reporterは紙やExcelの帳票をレイアウトそのままで電子化し、導入4,500社以上・ユーザー22万人以上。カミナシは全国47都道府県・17,000以上の現場、30以上の業界で導入され、必須入力設定とアラートで記録漏れを防ぎます。既存の様式と運用を変えずに始められるため、現場の抵抗が小さい進め方になります。

型3|内製プラットフォーム型(Tulip)

現場アプリを自社で作る型です。TulipはMITメディアラボ発のノーコード基盤で、デジタル作業指示書、生産追跡・製造ダッシュボード・OEE追跡、電子バッチ記録・機器履歴記録、品質検査アプリを自社で構築できます。標準機能に業務を合わせるのではなく、運用に合わせて画面を作る考え方です。製薬・医療機器向けに規制産業プラン(バリデーション対応・要相談)も用意されています。

独自データ:料金公開率60%、10名で並び50名で5.0倍

当メディアの調査で分かったことを整理します。

項目掲載5社の結果
料金公開率60%(3/5)(open 3社/partial 0社/closed 2社)
1ユーザー単価を出せる社数1社(i-Reporterの最安はオンプレサブスク年額427,500円=1ユーザー月7,125円/年85,500円換算)
無料プラン0社(0%)
無料トライアル2社(40%)/日数公開0社
提供形態を選べる社数1社(i-Reporterのクラウド/オンプレ/買切)

1ユーザー単価を出せるのが1社だけという点が、このカテゴリの性格を表しています。人数で払う製品、端末で払う製品、会社としてまとめて払う製品が同居しているため、共通のものさしが成り立ちません。

企業規模別の年間コストは前述のとおりで、10名では924,000円どうしで並び、50名で5.0倍、100名で10.0倍に開きます。

無料トライアルはi-Reporter(操作講習会付き・日数は要問い合わせ)とものレボ(お試しアカウント作成・無料オンライン相談)の2社ですが、いずれも日数の明記はありません。Smart Craft・カミナシ・Tulipは公式サイト上に無料トライアルの明記がなく、デモや問い合わせでの対応になります。

掲載5社の比較表

サービス課金の単位最小構成の金額提供形態対象無料トライアル
ものレボ企業定額+ID月77,000円+管理者1,650円/作業者660円クラウド少量多品種・短納期の中小製造業あり(日数非公開)
i-Reporterユーザー単位クラウド版 5ユーザー 月42,000円(税抜)クラウド/オンプレ/買切製造・建設・物流・保守などあり(日数非公開)
Tulipデバイス単位月100ドル/台・最低10台クラウド産業製造・製薬・航空宇宙/防衛・医療機器明記なし
Smart Craft非公開個社見積りクラウド自動車部品・電子部品・金属加工など明記なし
カミナシ非公開個社見積りクラウド食品製造・機械製造・物流など30以上の業界明記なし

無料プランは掲載5社とも提供がないため、表からは省いています。

各サービスの詳細

ものレボ(MonoRevo)

少量多品種に特化。企業定額+ID課金で、端末台数の制限なし

公式サイト ↗

ものレボ株式会社が提供する製造業専門のクラウドアプリケーションです。金属加工・機械加工など、少量多品種かつ短納期が求められる受注生産型の中小製造業に対象を絞っています。

案件・工程・作業者の進捗を見える化することが中核の機能です。少量多品種の現場では案件ごとに工程も納期も違うため、ホワイトボードやExcelでは全体の状況を追いきれなくなります。

特徴的なのがAIによる自動スケジューリングです。突発案件が入ってきても、既存案件も含めてできるだけすべてが納期に収まるよう、工程や作業者単位で作業指示を自動で最適化します。残業や土日対応の指示も出せます。短納期の受注生産では計画の組み直しが日常的に発生し、そのたびに熟練者が頭の中で調整しているのが実情です。

料金は企業単位の機能パック定額で、エントリー月77,000円/スタンダード187,000円/エンタープライズ297,000円(税表記は公式に明記なし)。これに管理者権限ID 1,650円/月・作業者権限ID 660円/月(いずれも1人当たり)が加わります。オプションのAI類似図面検索は月額33,000円で、図面をアップロードすると過去の類似品の見積・工程・工数・治具・工具・加工プログラムなどを確認できます。

端末台数に制限はなく、メンテナンス費用・アップデート費用・サーバー更新費用は月額利用料に含まれます(公式FAQ)。他システムとのデータ連携はCSVで可能です。工程管理を軸に在庫管理パック・受発注管理パックを追加できます。お試しアカウントの作成と無料オンライン相談が用意されています。

i-Reporter(ConMas i-Reporter)

帳票をレイアウトそのままで電子化。4,500社以上が導入

公式サイト ↗

株式会社シムトップスが提供する電子帳票システムです。従業員45名(2024年7月時点)の同社が開発し、導入は4,500社以上、ユーザーは22万人以上です(公式サイト)。製造業・建設業・倉庫/物流業・食品製造業・保守メンテナンス業・品質検査業務など幅広い現場で使われています。

最大の特徴は、紙やExcelの帳票をレイアウトそのままで電子化できる点です。現場が長年使ってきた様式を作り変えずに移せるため、作業者が新しい画面の見方を覚え直す必要がありません。帳票を作り変えること自体が導入の障壁になっている現場では、この方式が導入の可否を分けます。

入力手段も現場に合わせて用意されています。タブレット・PCからの入力に加えて、写真・バーコード読取り・音声入力に対応し、エッジAIによるOCR/スキャンも利用できます。手袋をしたまま文字入力するのは負担が大きく、入力手段が複数あることが実際に使われるかどうかを左右します。

料金はクラウド版が5ユーザー最小構成で月額42,000円・年額462,000円・初期55,000円(税抜)。1ユーザーに換算すると月8,400円(年払いなら7,700円)です。最安はオンプレミス・サブスクリプション版で、月額37,500円・年額427,500円・初期費用なし=1ユーザー月7,500円(年払いなら7,125円)。掲載5社の中で1ユーザーあたりの金額を出せるのは同社のみです。

提供形態を3つから選べる点も特徴です。オンプレミス・サブスクリプション版は月額37,500円・初期費用なしで契約期間を3ヶ月/6ヶ月/年額から選択でき、オンプレミス・パッケージ版は買切1,066,000円〜に年間保守159,900円〜が付きます。クラウド版と買切は約3年4か月で総額が並びます。

記録した内容はExcel/CSV/PDFで出力でき、Web APIで他システムと連携できます。承認ワークフローも備えます。操作講習会付きのトライアルが用意されています(日数は要問い合わせ)。

Tulip

ノーコードで現場アプリを内製。課金はデバイス単位

公式サイト ↗

米Tulip Interfaces, Inc.が提供するフロントラインオペレーションプラットフォームです。MITメディアラボ発のノーコード基盤で、日本語サイトを運営し東京にも拠点があります。産業製造・製薬・航空宇宙/防衛・医療機器などの分野で利用されています。

最大の特徴は、現場アプリを自社で作れることです。デジタル作業指示書・製造トレーニング、生産追跡・製造ダッシュボード・OEE追跡、不適合管理やインライン/目視の品質検査、電子バッチ記録・機器履歴記録といったアプリをノーコードで構築できます。

既製の画面に業務を合わせるのではなく、自社の運用に合わせて画面を作るという考え方です。工程管理は工場ごとに手順も帳票も違うため、標準機能に収まりきらない部分が残りがちです。その差分をベンダーへの追加開発依頼ではなく自社の手で埋められる点が、この製品の位置づけを分けています。

課金の単位も他社と異なります。ユーザー数ではなく「インターフェース(Tulipプレイヤーでアプリを実行するデバイス)」単位で、エッセンシャルズが月額100ドル(インターフェース毎・年払い)、プロフェッショナルが250ドル、上位のエンタープライズと規制産業は要相談です。

注意したいのは、全プランで最低10インターフェースが必要な点です。端末が5台であっても、実質の最小契約は月1,000ドル相当になります。小規模な現場で1〜2台から試すという使い方は想定されておらず、一定規模以上の導入が前提の値付けです。

規制産業向けのプラン(バリデーション対応・要相談)が用意されているのは、製薬・医療機器といった記録の残し方そのものに要件がある分野を対象に含めているためです。IoT/エッジデバイス連携、ネイティブAI/ML、AIエージェントも備えます。

Smart Craft

作業指示から実績収集まで一体運用。10言語以上に対応

公式サイト ↗

株式会社Smart Craftが提供する製造業向けの工程管理クラウドです。現場はタブレットなどで入力し、作業指示・実績登録・進捗確認を一つの仕組みの中で扱えます。自動車部品・電気製品・電子部品・金属加工・産業機械/部品・成形品といった製造業を対象としています。

扱えるのは進捗だけではありません。工数計測と出来高・不良の実績収集に対応し、どの工程にどれだけ時間がかかり、何個できて何個の不良が出たかをデータとして残せます。原価の実態と品質の傾向を同じデータから追えるため、感覚ではなく数字で問題工程を特定できます。

分析機能にも特徴があります。自然言語で使えるAI分析機能を備え、集めた実績データに対して質問する形で分析を進められます。工程管理は現場にデータが貯まっても活用されずに終わることが多い領域で、分析の敷居を下げる意味があります。

あわせてガントチャートによる計画の可視化、ロットトレース、IoT設備からのデータ収集にも対応します。ロットトレースは品質問題が起きたときに影響範囲を特定するために必要な機能で、食品や自動車部品など追跡義務のある分野では前提条件になります。

現場の多様化にも配慮されています。10言語以上の多言語対応を備えており、外国人材が働く製造現場でもそのまま使えます。掲載5社の中でも多言語対応を明確に打ち出している製品です。

累計作業時間は1,000万時間を突破し、生産実績は30万件を超えています(2026年の公式プレスリリース)。導入社数ではなく実際に記録された作業時間と生産実績で規模を示している点が特徴で、導入したものの使われていないという状態ではないことを裏づけます。料金は個社見積りで公式には非公開です。

カミナシ(製造現場向け現場DX)

17,000以上の現場で稼働。必須入力とアラートで記録漏れを防ぐ

公式サイト ↗

株式会社カミナシが提供する現場向けのDXサービスです。製造現場では工程点検・作業チェック・品質記録といった帳票の電子化に使われます。現場はスマートフォンやタブレットで入力し、紙の記録をそのまま置き換える形で導入できます。

対象となる現場の幅が広いことが特徴です。食品製造・機械製造・物流・宿泊・飲食・ビルメンテナンスなど30以上の業界で導入され、全国47都道府県・17,000以上の現場で使われています(公式サイト)。掲載5社の中で導入現場数の公表値が最も大きい製品です。

記録の質を保つ仕組みが組み込まれています。必須入力設定とアラートによって記録漏れを防ぎ、画像・音声記録に対応し、一括承認や報告書の自動生成も行えます。紙の帳票では、記入漏れに気づくのが提出後になり、記憶を頼りに後から埋めるという運用が起こりがちです。入力の時点で止められることは、監査や取引先の確認が入る現場でとくに効きます。

集めた記録は現場ごとに散らばらせず、ダッシュボードで実施状況を見える化します。複数の工場や拠点を持つ企業では、どの現場でどこまで点検が終わっているかを把握するだけで手間がかかるため、まとめて確認できることで遅れている現場に絞って手を打てます。

製造専用に作られた製品と比べると工程管理そのものの機能は絞られますが、記録と点検という共通の作業に対応範囲を定めているぶん、工場以外の拠点も含めて同じ仕組みに載せられます。物流倉庫や店舗を併せ持つ企業では、この汎用性が利点になります。

情報セキュリティについてはISMS認証を取得しています。料金は現場数・利用規模に応じた個社見積りで、公式には非公開です。

よくある質問

工程管理システムの料金相場はいくらですか?

掲載5社は課金の単位がそろわないため、当メディアでは1ユーザー単価の相場を算出していません。1ユーザーあたりの金額を出せるのはi-Reporterのみで、最安のオンプレミス・サブスクリプション版5ユーザー最小構成の年額427,500円(税抜)を1ユーザー換算すると年85,500円(月7,125円)です。クラウド版なら年462,000円=年92,400円(月7,700円)になります。ものレボは企業単位の機能パック定額でエントリーが月77,000円、スタンダードが187,000円、エンタープライズが297,000円(税表記は公式に明記なし)に、管理者権限ID 1,650円/月・作業者権限ID 660円/月が加わります。Tulipはインターフェース単位で月額100ドルから、最低10インターフェースです。Smart Craftとカミナシは料金非公開です。

人数が増えると費用はどう変わりますか?

課金の単位によって伸び方がまったく違います。当メディアの集計では、10名規模の年間コストはi-Reporterが924,000円、ものレボが924,000円で並びますが、50名規模ではi-Reporterが4,620,000円、ものレボは924,000円のままで 4,620,000円 ÷ 924,000円 = 5.0倍、100名では9,240,000円と924,000円で10.0倍になります。ものレボは別途ID課金があるため、50名(管理者1名・作業者49名)なら 77,000円+1,650円+660円×49名=110,990円/月、年額1,331,880円で、それでも約3.5倍の開きです。現場の作業者が多いほど企業定額型が有利になります。

端末は1人1台必要ですか?

製品によります。ものレボは公式FAQで端末台数の制限がないと明記しており、手持ちのタブレットやPCから接続できます。費用は人数側のID課金で決まる仕組みです。Tulipは逆にインターフェース(デバイス)単位の課金なので、共用端末が少なければ人数が増えても費用は変わりませんが、全プランで最低10インターフェースが必要なため実質の最小契約は月1,000ドル相当になります。i-Reporterはユーザー単位の課金です。工場ではラインや工程ごとに共用端末を置く運用が多いため、人数と台数のどちらが多いかで有利な方式が変わります。

無料トライアルはありますか?

掲載5社のうち2社(40%)にあり、日数を公開している会社はありません。i-Reporterは操作講習会付きのトライアルを提供しており、日数は要問い合わせです。ものレボはお試しアカウントの作成と無料オンライン相談を用意していますが、トライアル日数の明記はありません。Smart Craft・カミナシ・Tulipは公式サイト上に無料トライアルの明記がなく、デモや問い合わせでの対応になります。工程管理システムは現場で実際に入力してみないと使い勝手が判断できないため、試用の可否と範囲は商談の早い段階で確認しておく項目です。

クラウドとオンプレミス、買切はどれを選ぶべきですか?

掲載5社で選択肢を持つのはi-Reporterです。クラウド版は5ユーザーで月額42,000円・初期55,000円、オンプレミス・サブスクリプション版は月額37,500円・初期費用なしで契約期間を3ヶ月/6ヶ月/年額から選べ、オンプレミス・パッケージ版は買切1,066,000円〜に年間保守159,900円〜が付きます(いずれも税抜・5ユーザー〜)。クラウド版と買切の総額は (1,066,000円-55,000円)÷(462,000円-159,900円)= 約3.35年で並びます。Smart Craft・カミナシ・Tulip・ものレボはクラウド提供のみです。工場のネットワーク環境や情報システム部門の体制で選んでください。

紙やExcelの帳票をそのまま移せますか?

i-Reporterは紙やExcelの帳票をレイアウトそのままで電子化できる点を特徴としています。現場が長年使ってきた様式を変えずに移せるため、作業者の学習負担を小さくできます。カミナシも紙の現場帳票をタブレットで電子化し、必須入力設定とアラートで記録漏れを防ぐ仕組みを備えます。一方Tulipはノーコードで現場アプリを自社で構築する方式で、既存の帳票をそのまま移すというより、運用に合わせて画面を作り直す考え方です。既存様式をどこまで維持したいかで、選ぶ製品が変わります。

まとめ

工程管理システムは、課金の単位が製品ごとに違うため、金額表をそのまま並べても比較になりませんでした。10名規模ではi-Reporterとものレボが924,000円どうしで並ぶのに、50名で5.0倍、100名で10.0倍に開きます。

判断の順序は次のとおりです。

  1. 現場の人数と端末台数を数える:人数が多いなら企業定額型、端末が少ないならデバイス単位型が有利
  2. 既存の帳票をどこまで残すか決める:そのまま移すならi-Reporterやカミナシ、作り直すならTulip
  3. 提供形態を決める:クラウド/オンプレミス/買切を選べるのはi-Reporterだけ

少量多品種・短納期で現場人数が多いならものレボ、既存の紙帳票をそのまま電子化したいならi-Reporter、共用端末中心で自社の運用に合わせて画面を作り込むならTulip、工数と不良の実績を多言語の現場で集めるならSmart Craft、工場以外の拠点も含めて記録と点検を一本化するならカミナシ、というのが基本の割り振りです。

スクエアスタジオ|SaaS比較サイトコラム利用規約プライバシーポリシー運営会社掲載をご希望の方へAI・LLM向けサイト情報