業務可視化ツールのおすすめ(目的別の早見表)
業務可視化ツールを選ぶとき、料金より先に決めるべきことがあります。従業員をどこまで見るかです。
掲載5サービスの姿勢は大きく分かれます。MITERAS仕事可視化は「画面キャプチャ機能はありません」と公式に明記し、稼働ログだけで労務を適正化します。一方でF-Chair+は1時間に6回、PC画面をランダムで自動撮影し、働いている内容まで確認できます(解像度は4段階から選択可)。
同じ「業務可視化」でも、従業員への説明のしやすさと現場の受け止め方がまったく違います。目的と併せて、この線引きから決めてください。
| 導入目的 | おすすめのタイプ | 主なサービス |
|---|---|---|
| 監視色を出さずに労働時間の実態を把握したい | 稼働ログ型(撮影なし) | MITERAS仕事可視化 |
| テレワークで働く様子まで確認したい | 画面撮影型 | F-Chair+(エフチェアプラス) |
| 情報漏洩対策とIT資産管理もまとめたい | セキュリティ起点型 | Eye"247" Work Smart Cloud |
| 操作ログ管理の専業ベンダーに任せたい | セキュリティ起点型 | MylogStar Cloud |
| 工数管理を手入力なしで自動化したい | 工数自動取得型 | Qasee(カシー) |
業務可視化ツールとは?
業務可視化ツールとは、PCの操作ログやアプリ・Webの利用状況を自動で取得し、誰がどの業務にどれだけ時間を使っているかを可視化するSaaSです。
解こうとしているのは、「働いた時間と申告した時間が合っているか分からない」「どの業務に時間がかかっているか説明できない」という状態です。PCの起動・終了やアプリの利用状況といったログを自動で取れば、申告との突合も工数の集計も手入力なしで行えます。
勤怠管理システムとの違いは、扱うデータの性質です。勤怠管理システムは打刻された申告を集計しますが、業務可視化ツールはPCの稼働という客観的な事実を取得します。MITERAS仕事可視化のように両者を突合して乖離を検知する使い方が典型で、置き換えではなく併用が基本です。
業務可視化ツールの種類(稼働ログ型・画面撮影型・セキュリティ起点型)
稼働ログ型は、PCの起動やアプリ利用のログだけを取得します。MITERAS仕事可視化が代表で、画面撮影を行わないことを公式に明記しています。労務の適正化が目的で、監視色を抑えたい企業向けです。
画面撮影型は、PC画面のキャプチャまで取得します。F-Chair+は1時間に6回ランダムで撮影し、解像度を高/低/超低/なしから選べます。テレワークで働く内容まで確認したい場合の選択肢です。
セキュリティ起点型は、情報漏洩対策のログ管理から発展した製品です。Eye"247" Work Smart CloudとMylogStar Cloudが該当し、外部記憶媒体の制限やIT資産管理まで含みます。
このほか、工数管理の自動化を主目的とするQaseeのような製品もあります。
業務可視化ツールの選び方(5つのポイント)
- 画面キャプチャを撮るかどうかを最初に決める。導入時の説明のしやすさと現場の受け止め方が変わります
- 目的が「労務管理」か「情報漏洩対策」かを決める。出発点が違う製品が混在しています
- 1ライセンス500円〜800円。人数が多いほど総額が効く。全社か対象部門かで金額が大きく変わります
- 課金の単位を確認する。ライセンス・端末・利用日数と単位が異なります
- 無料トライアルの長さを使って現場の反応を見る。最大2か月のものもあります
業務可視化ツールのタイプ別分類
PCの稼働ログと勤怠の申告を突合。画面キャプチャ機能を持たないと公式に明記
1時間に6回ランダムで画面を撮影。解像度を4段階から選べる
情報漏洩対策のログ管理が出発点。外部記憶媒体の制限やIT資産管理も含む
専用アプリで作業ログを自動取得し、工数の自動仕分けとAI業務診断まで行う
業務可視化ツールの料金相場(1ライセンス月額)
料金を公開している4サービスのうち、1ライセンス月額が出せる3サービスで集計しました。
| 指標 | 金額 |
|---|---|
| 最低 | 500円 |
| 中央値 | 800円 |
| 最高 | 1,000円 |
料金公開率は80%(5社中4社)です。QaseeはWeb上で人数と業界を入力して見積りを取る形式で非公開、MITERAS仕事可視化は人数帯で単価が変わる見積り型(公式に確認できるのは5,000名以上での1人月額210円のみ)です。F-Chair+は1ユーザー月額1,000円(スタンダード・税抜)で、31名以上はボリュームディスカウントが効きます。
課金の単位がサービスごとに違う
- 1台あたり:Eye"247" Work Smart Cloud(50ライセンス以上で月額500円/台)
- 1ライセンスあたり:MylogStar Cloud(Standard 800円/Plus 1,600円)
- 1ユーザーあたり(人数で逓減):F-Chair+(スタンダード1,000円・プレミアム1,500円/31名以上はボリュームディスカウント)
- 人数帯で変動:MITERAS仕事可視化(5,000名以上で210円)
見落としがちな追加コスト
- 業務可視化はPlusから:MylogStar Cloudの業務分析レポートはPlus(1,600円)で、Standard(800円)は情報漏洩対策の操作ログ収集が中心です
- 勤怠オプション:Eye"247" Work Smart Cloudの勤怠管理オプションは+100円/ライセンス
- 初期費用:MITERAS仕事可視化は別途あり(金額非公開)
- 管理者ライセンス:F-Chair+は利用者とは別課金です
業務可視化ツールの企業規模別コスト(10名・50名・100名)
各社の公式料金をもとに、当メディアが年間コストを試算しました(税抜)。見積り型の2サービスは試算対象外です。
| 対象人数 | Eye"247" Work Smart Cloud | MylogStar Cloud(Standard) | F-Chair+ |
|---|---|---|---|
| 10名 | 60,000円 | 96,000円 | 120,000円 |
| 50名 | 300,000円 | 480,000円 | 600,000円 |
| 100名 | 600,000円 | 960,000円 | 1,200,000円 |
他のSaaSカテゴリと比べて単価が高いため、全社に入れるのか、長時間労働が問題になっている部門に絞るのかで総額が大きく変わります。なおEye"247" Work Smart Cloudの月額500円は50ライセンス以上が条件で、MylogStar Cloudで業務可視化を行う場合はPlus(1,600円)が対象になる点に注意してください。
業務可視化ツールの無料トライアル
このカテゴリに常設の無料プランはありません。トライアルの長さは次のとおりです。
- F-Chair+:最大2か月(10名まで)
- MylogStar Cloud:30日間(評価環境では最大90日の案内あり)
- MITERAS仕事可視化:1か月
- Eye"247" Work Smart Cloud:14日間
- Qasee:公式で有無を確認できず(デモ・資料請求・見積り依頼のみ)
業務可視化ツールは従業員の受け止め方が導入の成否を左右します。対象部門に限って試し、反応を見てから広げる進め方が現実的です。画面撮影を伴う製品ほど、試用期間を長く取れることに意味があります。
業務可視化ツールの比較表(主要5サービス)
| サービス | 料金 | 課金単位 | 画面キャプチャ | 勤怠との突合 | 情報漏洩対策 | トライアル | 想定規模 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| MITERAS仕事可視化 | 見積り(5,000名以上で210円/人) | 人数帯で変動 | なしと明記 | あり(乖離・休憩未取得・深夜勤務を自動検知) | — | 1か月 | 中堅〜大企業 |
| Eye"247" Work Smart Cloud | 500円/台(50ライセンス以上) | 1台 | 不明(1分単位のログ中心) | オプション(+100円/ライセンス) | あり(媒体・印刷制限、IT資産管理) | 14日 | 中堅〜大企業 |
| F-Chair+ | スタンダード1,000円/プレミアム1,500円 | 1ユーザー | あり(1時間6回・解像度4段階) | あり | — | 最大2か月 | 小規模〜中堅(最低利用料金 月10,000円) |
| MylogStar Cloud | Standard 800円/Plus 1,600円 | 1ライセンス | オプション | 簡易(稼働ログの可視化) | あり(操作ログ収集が主用途) | 30日 | 中小〜大企業(1契約300まで) |
| Qasee | 要問い合わせ | 見積り | 不明 | あり(自動勤怠打刻) | — | 要確認 | 中小〜大企業 |
おすすめの業務可視化ツール5選
- 概要:PCの稼働ログと勤怠の申告時間を突合し、乖離・休憩未取得・深夜/長時間勤務を自動検知してアラート通知します。
- 特徴:
- 「画面キャプチャ機能はありません」と公式に明記
- 勤怠システムの申告とPCログを突合できる
- 各種勤怠システムとのデータ連携に対応
- 料金:人数帯で変動する見積り型。公式に確認できる単価は5,000名以上利用時の1人月額210円のみ。初期費用は別途(金額非公開)。
- 注意点:210円は大規模帯限定の単価で、10〜100名規模では見積りが必要です。
- こんな企業に向いている:監視色を出さずに労働時間の実態を把握したい会社、勤怠の乖離が課題になっている会社。
- 概要:PC操作ログの記録と情報漏洩対策、IT資産管理を一体で提供するログ管理ツールです。
- 特徴:
- 50ライセンス以上で月額500円/台・初期費用0円
- 外部記憶媒体・印刷の制限、IT資産管理まで一体
- Windows・Macの両方に対応
- 料金:月額500円/台(50ライセンス以上、Win/Mac)、初期費用0円。勤怠管理オプションは+100円/ライセンス。
- 注意点:公開単価は50ライセンス以上が条件です。50未満と大規模は問い合わせになります。
- こんな企業に向いている:情報漏洩対策とIT資産管理もまとめたい会社、料金を確認したうえで比較したい会社。
- 概要:「着席/退席」ボタンで働いた時間を記録し、PC画面を1時間に6回ランダムで自動撮影する特許取得済みの業務見える化ツールです。
- 特徴:
- 撮影解像度を高/低/超低/なしの4段階から選べる
- 31名以上でボリュームディスカウントが効く(1,000〜1,999名で500円)
- 無料トライアルが最大2か月と長い
- 料金:1ユーザー月額でスタンダード1,000円/プレミアム1,500円(税抜)。初期費用0円、契約は月単位。最低利用料金は月10,000円(税込11,000円)で、10名以下はこの最小プランでの契約になります。管理者ライセンスは別課金。
- 注意点:画面撮影を伴うため、導入前に従業員へ丁寧な説明が必要です。最低利用料金があるため、10名未満では1人あたりの負担が割高になります。
- こんな企業に向いている:テレワークで働く様子まで確認したい会社、31名以上でボリュームディスカウントを効かせたい会社。
- 概要:PC操作ログ管理を専業とする会社のクラウド型ログ管理。上位のPlusで業務分析レポートまで踏み込めます。
- 特徴:
- Standard 月額800円/Plus 月額1,600円と料金が明快
- 初期費用0円・サーバー構築不要
- オンプレミス型のシリーズも別途ある
- 料金:Standard 月額800円(年額9,600円)/ライセンス、Plus 月額1,600円(年額19,200円)/ライセンス。初期費用0円。
- 注意点:業務可視化(業務分析レポート)はPlusの機能です。Standardは情報漏洩対策の操作ログ収集が中心になります。
- こんな企業に向いている:操作ログ管理の専業ベンダーに任せたい会社、情報漏洩対策が主目的の会社。
- 概要:業務PCに専用アプリを入れるだけで作業ログを自動取得し、工数の自動仕分けやAIによる働き方の採点まで行う業務可視化・工数管理システムです。
- 特徴:
- 工数を手入力なしで自動取得・自動仕分け
- AI業務診断が働き方を週次・月次で採点
- エンゲージメント・パフォーマンス指標による組織分析
- 料金:公式サイトで利用人数と業界を入力して見積りを取る形式。月額・初期費用ともに非公開です。
- 注意点:掲載5サービスで唯一料金が非公開です。無料トライアルの有無も公式では確認できません。
- こんな企業に向いている:工数管理を手入力なしで自動化したい会社、組織分析まで踏み込みたい会社。
規模別のおすすめ
〜50名:F-Chair+(月額1,000円・最低利用料金 月10,000円)が費用面で合わせやすく、最大2か月のトライアルで現場の反応を見られます。Eye"247" Work Smart Cloudは公開単価が50ライセンス以上の条件なので、少人数では問い合わせが必要です。
51〜300名:Eye"247" Work Smart Cloud(100名で年600,000円)とMylogStar Cloud(同960,000円)が試算できる候補です。労務管理が目的ならMITERAS仕事可視化の見積りも取って比較する段階になります。
301名以上:MITERAS仕事可視化は人数帯で単価が下がる設計で、5,000名以上では1人月額210円です。MylogStar Cloudは1契約300ライセンスまでのため、それを超える場合は構成の相談が必要です。
業務可視化ツールのデメリット・注意点
- 従業員の受け止め方が導入の成否を分ける:取得範囲を説明できないまま入れると反発を招きます
- 単価が高い:1ライセンス500円〜800円と、他のSaaSより高い水準です。全社導入すると総額が膨らみます
- 課金単位が揃っていない:ライセンス・端末・利用日数と単位が違い、単純比較ができません
- 可視化して終わりになりやすい:ログを取ること自体が目的化しないよう、何を改善するかを先に決めておく必要があります
業務可視化ツール導入の流れ
- 目的を決める:労働時間の実態把握か、工数管理か、情報漏洩対策か。ここで候補が絞られます
- 取得範囲を決める:画面キャプチャを撮るかどうか。従業員への説明内容もここで固めます
- 対象を決める:全社か、長時間労働が問題になっている部門か。単価が高いカテゴリなので総額が変わります
- トライアル:対象部門に限って試し、現場の反応と取得できるデータの内容を確認します
- 運用:検知したアラートを誰がどう扱うかを決めます。ログを取るだけでは改善につながりません
業務可視化ツールのよくある質問
料金相場はいくら?
1ライセンス月額が出せる3サービスで、最安500円・中央値800円・最高1,000円でした。100名の年間コストは600,000円〜1,200,000円です。MITERAS仕事可視化とQaseeは見積り型です。
画面キャプチャはどのサービスでも撮られる?
サービスによります。MITERAS仕事可視化は「画面キャプチャ機能はありません」と公式に明記、F-Chair+は1時間に6回ランダムで撮影(解像度4段階)、MylogStar Cloudはオプションで対応します。
勤怠管理システムとの違いは?
勤怠管理システムは申告された時間を集計し、業務可視化ツールはPCの稼働という客観的な記録を取得します。両者を突合して乖離を検知する使い方が典型で、置き換えではなく併用が基本です。
情報漏洩対策にも使える?
使えます。Eye"247" Work Smart Cloudは外部記憶媒体・印刷の制限やIT資産管理まで一体で提供し、MylogStar CloudはPC操作ログ管理を専業とする会社の製品です。
無料で試せる?
常設の無料プランはありませんが、F-Chair+が最大2か月(10名まで)、MylogStar Cloudが30日間、MITERAS仕事可視化が1か月、Eye"247" Work Smart Cloudが14日間のトライアルを用意しています。
従業員の反発が心配です
取得する情報の範囲を先に決め、画面キャプチャの有無を含めて説明できる状態にしてから導入するのが現実的です。撮影のない製品を選ぶ、解像度を下げる、対象を長時間労働の把握に限るといった調整ができます。
まとめ
業務可視化ツールは、画面キャプチャを撮るかどうかという線引きから決めると候補が絞れます。
監視色を出さずに労働時間の実態を把握したいならMITERAS仕事可視化、テレワークで働く様子まで確認したいならF-Chair+、情報漏洩対策とIT資産管理もまとめたいならEye"247" Work Smart Cloud、操作ログ管理の専業ベンダーに任せたいならMylogStar Cloud、工数管理を自動化したいならQaseeが候補になります。
単価が高いカテゴリなので、全社に入れるのか対象部門に絞るのかを決めてから見積もってください。そのうえでトライアルを使い、現場の反応と取得できるデータの内容を確かめるのが確実な進め方です。
料金・仕様は変更される場合があります。契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。