倉庫管理システム(WMS)

倉庫管理システム比較5選|出荷月4,000件で従量と定額が逆転

月300件ならロジクラLite(年契約12,800円)、月1万件ならmylogi Premium(無制限60,000円)。出荷4,000件が従量と定額の分岐点です。掲載5社の料金公開率は80%と高く、比較しやすい分野でした。

倉庫管理システム(WMS)を比べるうえで押さえたいのは、課金の軸が利用人数ではないことです。

掲載5社のうちアカウント数で課金するのはクラウドトーマス(月90,000円に1〜5アカウント込み、6アカウント目以降は1つ月5,000円)だけ。mylogiとロジクラは月間の出荷件数で料金が決まります。

そして出荷件数で課金される以上、自社の出荷規模を当てはめないと比較が成立しません。年契約ベースで試算します。

月間出荷ロジクラmylogi差
300件Lite 12,800円Basic 15,000円+200件×30円=21,000円ロジクラが1.64倍安い
4,000件Premium 40,000円+2,000件×10円=60,000円Premium 60,000円(無制限)並ぶ
10,000件Premium 95,000円Premium 60,000円mylogiが1.58倍安い
50,000件Premium 295,000円Premium 60,000円mylogiが4.92倍安い

月4,000件を境に、従量型と無制限定額型の順位が逆転します。

結論:出荷件数・ハンディ端末・導入期間の3点で絞る

先に結論を述べます。

1つめは、月間出荷件数です。少ないうちは従量型(ロジクラLite 年契約月12,800円)、伸びるなら無制限定額型(mylogi Premium 月60,000円)が有利になります。

2つめは、ハンディ端末です。ロジクラはiPhone・スマホをハンディ代わりに使えますが、mylogiはKEYENCE端末を推奨しており、端末の調達費が初期費用に乗ります。

3つめは、導入までの期間です。W3 mimosaは業界別テンプレートで最短1週間・最短5営業日、mylogiは最短3営業日から利用開始できます。

掲載5社の料金公開率は80%(4/5)で、当メディアが扱ってきたカテゴリの中でも高い水準です。無料トライアルは1社(20%・14日間)でした。

倉庫管理システム(WMS)とは

倉庫管理システム(WMS)とは、入荷・出荷・在庫・ロケーション管理・ピッキング・検品・棚卸といった倉庫内のオペレーションを管理するシステムです。

紙の指示書とExcelの在庫表で回している状態では、在庫のずれと誤出荷が避けられません。伝票を書き写す、棚から取ってきた商品を目視で確認する、月末に棚卸で差異を埋める。WMSはこの流れをハンディ端末やスマホでの実績入力に置き換えます。

EC物流ではもうひとつ、受注システムとのつながりが重要になります。複数モール・カートから入った注文を倉庫へ渡し、出荷したら送り状を発行して各モールへ結果を返す。この一連がつながっていないと、どこかで手作業の転記が発生します。

当メディアの調査では、「倉庫管理」という検索キーワードの指数は直近25か月で52〜76の範囲を推移し、平均は65.1でした。最低は2025年12月の52、最高は2026年2月の76で、先頭65に対し末尾72と緩やかに上向いています。2025年後半に一度50台まで落ち込んだあと2026年2月に期間中最高値をつけ、直近も6月73・7月72と高い水準を保っています。

選び方:5つの確認ポイント

1. 自社の月間出荷件数を先に数える

掲載5社の課金の軸は利用人数ではなく出荷件数です。

mylogi(初期費用0円)

プラン月額出荷倉庫ユーザー従量
Basic15,000円300件まで2倉庫3名100件まで無料/101件〜30円/件
Standard30,000円1,000件まで3倉庫5名1,000件まで無料/1,001件〜20円/件
Premium60,000円無制限無制限無制限なし

ロジクラ(年間契約時の月額。月額契約はLite 14,800円/Premium 49,000円)

プラン月額出荷無料枠拠点従量
Lite12,800円300件1301件〜25円/件
Premium40,000円2,000件22,001件〜10円/5,001件〜5円/50,001件〜2円/件
Enterprise要問い合わせ―――

商品マスタ数はmylogiが全プラン無制限です。多色展開・多サイズ管理でSKUが膨らむアパレルでは、マスタ数の上限が実質的な制約になるため、この点は効いてきます。

2. 無料枠を超えたときの従量単価で順位が入れ替わる

冒頭の表をもう一度、計算を明示して確かめます。

月300件のとき

  • ロジクラLite:12,800円(300件まで無料)
  • mylogi Basic:15,000円 + 200件 × 30円 = 21,000円
  • 21,000円 ÷ 12,800円 = 1.64倍

月4,000件のとき

  • ロジクラPremium:40,000円 + 2,000件 × 10円 = 60,000円
  • mylogi Premium:60,000円(無制限・超過料金なし)
  • ちょうど並ぶ

月10,000件のとき

  • ロジクラPremium:40,000円 + 3,000件 × 10円 + 5,000件 × 5円 = 95,000円
  • mylogi Premium:60,000円
  • 95,000円 ÷ 60,000円 = 1.58倍

月50,000件のとき

  • ロジクラPremium:40,000円 + 3,000件 × 10円 + 45,000件 × 5円 = 295,000円
  • mylogi Premium:60,000円
  • 295,000円 ÷ 60,000円 = 4.92倍

ロジクラの段階従量は出荷が増えるほど1件あたりの単価が下がる設計ですが、総額は増え続けます。一方mylogiのPremiumは超過料金がないため、出荷が伸びるほど有利になります。

出荷の伸びを見込むなら、無制限プランの位置を先に確認しておくのが安全です。

3. ハンディ端末を用意するかどうかを確認する

倉庫の現場作業はハンディ端末での読み取りが基本ですが、端末の調達方法は製品で分かれます。

サービスハンディ端末
ロジクラiPhone・スマホをハンディ代わりに使える(専用機器不要)
mylogiバーコード検品用のスマホアプリなし。KEYENCE端末を推奨/タブレット+バーコードリーダーも可(貸出は有料オプション)
ロジザードZEROハンディターミナル・スマホに対応
クラウドトーマスハンディターミナル対応
W3 mimosaハンディ端末・スマホに対応

専用端末は1台あたりの単価が高く、必要台数も出ます。月額だけを比べてロジクラとmylogiの差を判断すると、端末代で結論が変わる可能性があります。必要台数と調達方法を初期費用に含めて見積もってください。

4. 導入までの期間と初期費用の構成を見る

サービス初期費用導入までの期間
mylogi0円最短3営業日〜
W3 mimosa要問い合わせ(IT導入補助金で最大50%補助申請可)最短1週間・最短5営業日〜
クラウドトーマスオプション制(現地調査5万円〜/要件定義10万円〜/導入支援20万円〜)―
ロジクラ導入支援(オンラインMTG全3回)が発生・金額は要問い合わせ。1年経過後は年間保守30,000円―
ロジザードZEROソフトウェアライセンス+導入支援+オプション(非公開)―

クラウドトーマスの初期費用はオプション制で、必要な支援だけを選べます。社内に物流の知見があるなら支援を絞って抑えられますし、立ち上げから伴走してほしければ現地調査から順に組み合わせられます。

ロジクラは初期費用に加えて1年経過後の年間保守30,000円がかかります。初期0円のmylogiと比べる際は、初年度と2年目以降を分けて試算してください。

W3 mimosaはIT導入補助金の対象で、導入費用の最大50%を補助申請できます。申請には要件と期限があるため、検討の早い段階でスケジュールを確認しておくと有効に使えます。

5. 標準機能でどこまで賄えるかを確かめる

倉庫の運用は現場ごとに違うため、カスタマイズが前提になると費用も期間も膨らみます。

ロジザードZEROは機能が豊富で、約7割の顧客が標準機能・標準料金プランで導入しています。必要に応じてアドオン開発プランや専用環境プランを選べます。

W3 mimosaは150以上の機能を標準搭載し、物流・製造・アパレル・EC・3PL・食品の業界別テンプレートを備えます。

クラウドトーマスは40期を超える物流代行事業で自社倉庫を運用してきたノウハウを反映しており、システム会社が設計した製品ではなく実際に荷物を扱う現場で使われてきた機能構成である点が特徴です。

なおmylogiは賞味期限などのロット管理に対応していないため食品には向かず、多色展開や多サイズ管理が必要なアパレル商品に向くと公式が明示しています。自社の商材が対象に含まれるかは最初に確かめるべき点です。

タイプ分類:3つの型

型1|出荷件数従量型(ロジクラ)

出荷が少ないうちは安く、増えるほど費用も増える型です。Lite年契約月12,800円(税抜)で月300件まで無料、301件目から25円/件。Premiumは月2,000件まで無料で、2,001件〜10円/5,001件〜5円/50,001件〜2円と段階的に単価が下がります。iPhone・スマホをハンディ代わりに使えるため専用機器が不要で、14日間は最上位プランを無料で試せます。2026年4月にfreeeグループへ参画しました。

型2|無制限定額型(mylogi)

出荷が増えるほど有利になる型です。初期0円・Basic月15,000円から始められ、Premium月60,000円は出荷件数・倉庫数・商品マスタ数・ユーザー数がすべて無制限で超過料金なし。OMS(受注管理)とWMSを一体で扱えるため、複数モール・カートの受注取り込みから倉庫作業までを1つのシステムに寄せられます。

型3|標準機能・拠点定額型(ロジザードZERO/クラウドトーマス/W3 mimosa)

出荷件数ではなく拠点やアカウントを軸にする型です。ロジザードZEROは国内外1,800以上の物流現場で稼働し、クラウドWMS導入拠点数No.1を掲げます(料金非公開)。クラウドトーマスは月90,000円(税抜)に1〜5アカウント込みで、掲載5社で唯一アカウント数が料金に効きます。W3 mimosaはライト月37,500円・スタンダード月62,500円に加え、年額1,000,000円の定額プラン(従量なし)を用意しています。

独自データ:料金公開率80%、無料トライアルは1社のみ

当メディアの調査で分かったことを整理します。

項目掲載5社の結果
料金公開率80%(4/5)(open 4社/partial 0社/closed 1社)
1ユーザー単価で比較できる社数0社(全社が企業・拠点単位の定額)
アカウント数が料金に効く社数1社(クラウドトーマス)
無料プラン0社(0%)
無料トライアル1社(20%)/14日間
初期費用0円1社(mylogi)

料金公開率80%は高い水準です。金額が出ているぶん試算はしやすい一方、無料枠の件数と超過単価が製品ごとに違うため、月額の数字だけを並べても意味を持ちません。

最安プランの年間コストは次のとおりです。掲載5社はいずれも従業員数に連動しない企業・拠点単位の定額なので、10名でも100名でも変わりません。

サービス年間コスト(最安プラン・税抜)
ロジクラ153,600円(Lite年契約 月12,800円×12)
mylogi180,000円(Basic 月15,000円×12)
W3 mimosa450,000円(ライト 月37,500円×12)
クラウドトーマス1,080,000円(月90,000円×12)

1,080,000円 ÷ 153,600円 = 約7.03倍。ただしクラウドトーマスは出荷件数の従量がなく1〜5アカウント込みのため、出荷量の多い現場では順位が変わります。

なおW3 mimosaは同じ製品の中に従量ありと従量なしの選択肢があります。定額プランは年額1,000,000円=月額換算約83,333円で、ライトプラン37,500円との差は45,833円。従量部分が毎月これを超えるようなら、定額プランのほうが読みやすい費用構造になります。

掲載5社の比較表

サービス課金の軸最安の月額初期費用ハンディ端末無料トライアル
ロジクラ出荷件数12,800円(Lite年契約・税抜)導入支援あり+年間保守30,000円iPhone・スマホで代用可14日間
mylogi出荷件数15,000円(Basic)0円KEYENCE端末推奨(貸出は有料)記載なし
W3 mimosa拠点+従量37,500円(ライト)要問い合わせ(補助金対象)ハンディ・スマホ対応無料デモのみ
クラウドトーマスアカウント数90,000円(1〜5アカウント込・税抜)オプション制(5万円〜)ハンディ対応無料デモのみ
ロジザードZERO非公開非公開非公開ハンディ・スマホ対応記載なし

無料プランは掲載5社とも提供がないため、表からは省いています。

各サービスの詳細

ロジクラ

iPhoneをハンディ代わりに。年契約月12,800円から

公式サイト ↗

株式会社ロジクラ(旧・株式会社ニューレボ)が提供するEC・小売事業者向けのクラウド物流プラットフォームです。同社は2016年8月設立、資本金1億円で、東京都千代田区内幸町に本社を置きます。2026年4月にフリー株式会社(freee)のグループ会社となりました。

最大の特徴は、iPhone・スマホをハンディターミナルの代わりに使える点です。入荷・出荷・検品・ピッキング・在庫管理をアプリで効率化でき、専用機器を用意せずに現場のデジタル化を始められます。ハンディ端末は1台あたりの単価が高く必要台数も出るため、初期費用に効いてきます。

料金は出荷件数の帯で決まります。Liteプランは年間契約時 月額12,800円(月額契約は14,800円、税抜)で、月300件までの出荷が無料、301件目以降は25円/件、拠点数1です。年間コストは153,600円となり、掲載5社の最安プランの中で最も安くなります。

Premiumプランは年間契約時 月額40,000円(月額契約49,000円)で、月2,000件まで無料、以降は2,001件〜10円/件、5,001件〜5円/件、50,001件〜2円/件の段階従量、拠点数2です。出荷が増えるほど1件あたりの単価は下がりますが、総額は増え続けます。

年契約と月契約の差は、Liteで(14,800円-12,800円)×12=24,000円、Premiumで(49,000円-40,000円)×12=108,000円です。

初期費用はオンラインミーティング全3回を含む導入支援として発生し、1年経過後は年間保守費用30,000円がかかります。14日間は最上位プランを無料で試せます。掲載5社で無料トライアルの日数を公開しているのは同社のみです。

mylogi

OMSとWMSが一体。Premiumは無制限で超過料金なし

公式サイト ↗

アートトレーディング株式会社が提供するEC事業者向けのクラウド型物流システムです。同社は1996年1月設立、資本金1,000万円、従業員31名(アルバイト・パート含む)で、東京都豊島区東池袋のHareza Towerに本社を置きます。

特徴はOMS(受注管理)とWMS(倉庫管理)を一体で扱える点です。複数モール・カートの受注取り込みから、倉庫の入荷・出荷・在庫・ロケーション・ピッキング・検品までを一元管理でき、受注システムと倉庫システムを別々に持ってデータを受け渡す構成を取らずに済みます。

料金は初期費用0円で、Basic(月額15,000円/出荷300件まで・2倉庫・3ユーザー・API連携1サイト)、Standard(月額30,000円/出荷1,000件まで・3倉庫・5ユーザー・2サイト)、Premium(月額60,000円/出荷件数・倉庫数・商品マスタ数・ユーザー数すべて無制限)の3プランです。

従量課金はBasicが100件まで無料で101件目から30円/件、Standardが1,000件まで無料で1,001件目から20円/件、Premiumは超過料金なしです。ロジクラのPremiumと比べると月4,000件で並び、月10,000件では95,000円対60,000円で1.58倍、月50,000件では295,000円対60,000円で4.92倍とmylogiが有利になります。

商品マスタ数は全プランで無制限です。多色展開・多サイズ管理でSKUが膨らむアパレル商材では、マスタ数の上限が実質的な制約になるため、この点が効きます。公式でもアパレル商品に向くとしています。

一方で注意点もあります。バーコード検品用のスマホアプリは提供しておらず、KEYENCE端末を推奨しています(タブレット+バーコードリーダーも可、ハンディターミナル貸出は有料オプション)。また賞味期限などのロット管理には対応していないため食品には向きません。公式FAQでは最短3営業日から環境を用意できるとしています。

W3 mimosa

150以上の機能を標準搭載。最短1週間で導入できる

公式サイト ↗

株式会社ダイアログが提供するSaaS型の倉庫在庫管理システム(WMS)です。同社は2013年11月設立、資本金4億700万円で、東京都品川区西五反田に本社を置きます。

入出荷・在庫・ロケーション・ピッキング・検品・棚卸など150以上の機能を標準搭載し、必要な機能を選んで使い始められます。倉庫の運用は現場ごとに違うため、標準でどこまで賄えるかが導入期間と費用を左右します。

導入の速さも特徴です。物流・製造・アパレル・EC・3PL・食品といった業界別テンプレートを備え、ノンカスタマイズで最短1週間・最短5営業日から導入できるとしています。業界ごとに使う機能や帳票はある程度決まっているため、白紙から設定するより早く立ち上げられます。複数拠点の在庫を一元管理できます。

料金はライトプラン月額37,500円、スタンダードプラン月額62,500円のほか、年額1,000,000円の定額プランがあります(料金表は公式サイトに画像で掲載)。各プランとも月額基本料に使用量に応じた従量課金が加わる構成で、定額プランは従量課金なしの想定です。

定額プランは月額換算で約83,333円となり、ライトプランとの差は45,833円。従量部分が毎月これを超えるようなら、定額プランのほうが読みやすい費用構造になります。同じ製品の中に従量ありと従量なしの選択肢があるのは、掲載5社の中で同社だけです。

OMS/カート連携は月額10,000円のオプションです。OMSを内包するmylogiとは構成が異なるため、EC物流で使う場合はこの10,000円を月額に足して比べてください。

IT導入補助金の対象で導入費用の最大50%を補助金申請でき、最低契約期間は1か月です。無料トライアル期間の明示はありませんが、無料デモ体験を実施しています。

クラウドトーマス

40期超の物流代行ノウハウ。月90,000円に5アカウント込み

公式サイト ↗

株式会社関通が提供するクラウド型の倉庫管理システム(WMS)です。関通は創業1986年4月(株式会社関通の設立は1996年3月1日)、資本金1億円(2026年2月28日時点)で、兵庫県尼崎市に本社を置きます。グループ従業員は1,095名(2026年3月時点)で、親会社の関通ホールディングス株式会社が東京証券取引所グロース市場に上場しています。

最大の特徴は出自です。40期を超える物流代行事業で自社倉庫を運用してきたノウハウを反映しており、システム会社が設計した製品ではなく、実際に荷物を扱う現場で使われてきた機能構成になっています。倉庫のオペレーションは机上の設計と実際の動線が食い違いやすい領域のため、運用側の出自は実務適合の手がかりになります。

料金は「使える・試せる・低価格」を掲げ、月額基本料が90,000円(税抜)で1〜5アカウントの利用料を含みます。6アカウント目以降は1アカウントにつき月額5,000円が追加されます。掲載5社で出荷件数ではなくアカウント数が料金に効くのは同社だけで、出荷件数が多くても使う人が少ない現場では従量課金型より読みやすい費用構造になります。

初期費用はオプション制で、現地調査(5万円〜)・要件定義(10万円〜)・導入支援(20万円〜)などから必要な支援だけを選べます。パッケージ化された初期費用を一律で払う構成ではないため、社内に物流の知見があるなら支援を絞って抑えられます。

より高機能・大規模向けの上位版「クラウドトーマスPro」も提供しています。標準版で始めて、荷主数や出荷量が増えたら上位版へ移るという進め方が取れます。

導入実績は1,000社を超え、ITトレンドの倉庫管理システム部門ランキングで複数年連続1位を獲得しています。各種ECカート・モール、受注管理・OMS、配送・送り状システムとの連携にも対応します。

ロジザードZERO

1,800以上の物流現場で稼働。約7割が標準プランで導入

公式サイト ↗

ロジザード株式会社が提供するクラウド型の倉庫管理システム(WMS)です。同社は2001年7月設立、資本金303,944,800円、従業員132名(いずれも2025年6月30日現在)で、東京都中央区日本橋人形町に本社を置きます。2018年7月に東証マザーズへ上場し、現在は東京証券取引所グロース市場に上場しています(証券コード4391)。

入荷・出荷・在庫・ロケーション管理・ピッキング・検品・棚卸といった倉庫内オペレーションを標準機能で幅広くカバーします。EC・通販、小売、3PL(物流代行)など多様な現場で利用されており、国内外1,800以上の物流現場で稼働、クラウドWMSの導入拠点数No.1を公式に掲げています。掲載5社の中で稼働拠点数の公表値が最も大きい製品です。

機能が豊富なため、約7割の顧客が標準機能・標準料金プランで導入できるとしています。倉庫の運用は現場ごとに違うため、カスタマイズありきになると費用も導入期間も膨らみます。標準で7割を賄えるという数字は、追加開発なしで始められる可能性の目安になります。必要に応じてアドオン開発プランや専用環境プランでカスタマイズにも対応します。

料金体系は「初期費用(ソフトウェアライセンス+導入支援+オプション)」と「月額費用(ソフトウェア利用料+サポート利用料+オプション)」のシンプルな構成です。ただし具体的なプラン料金は非公開で、料金表請求・問い合わせでの確認になります。掲載5社の料金公開率80%(4/5)のうち、非公開の1社にあたります。

ハンディターミナル・スマホでの現場作業に対応し、各種ECカート・モール、受注管理システム、配送・送り状発行システムと連携できます。365日サポートをオプションで提供しており、土日祝も動く倉庫で出荷を止められない事業には実務的な意味があります。

よくある質問

倉庫管理システムの料金相場はいくらですか?

掲載5社はいずれも1ユーザーあたりの月額ではなく企業・拠点単位の定額のため、当メディアでは1ユーザー単価の相場を算出していません。最安プランの年間コストで見ると、ロジクラが153,600円(Lite年契約・月12,800円×12)、mylogiが180,000円(Basic・月15,000円×12)、W3 mimosaが450,000円(ライト・月37,500円×12)、クラウドトーマスが1,080,000円(月90,000円×12)です。最安と最高では 1,080,000円 ÷ 153,600円 = 約7.03倍の差があります。ロジザードZEROは料金非公開で、料金表請求・問い合わせでの確認になります。

料金は利用人数で決まりますか?

掲載5社で人数(アカウント数)が料金に効くのはクラウドトーマスのみで、月額90,000円(税抜)に1〜5アカウントの利用料が含まれ、6アカウント目以降は1アカウントにつき月5,000円が追加されます。mylogiとロジクラは月間の出荷件数で料金が決まり、mylogiのPremium(月60,000円)はユーザー数も無制限です。W3 mimosaは拠点・企業単位の月額に使用量に応じた従量課金が加わります。見積りを依頼する際は利用者数ではなく、月間の出荷件数と拠点数を伝えると話が早く進みます。

出荷件数が増えると費用はどう変わりますか?

無料枠と超過単価によって伸び方が違います。年契約ベースで試算すると、月300件ではロジクラLiteが12,800円、mylogi Basicが 15,000円+200件×30円=21,000円で1.64倍の差です。ところが月4,000件になるとロジクラPremiumが 40,000円+2,000件×10円=60,000円、mylogi Premiumが60,000円でちょうど並びます。月10,000件ではロジクラが 40,000円+3,000件×10円+5,000件×5円=95,000円、mylogiが60,000円で1.58倍、月50,000件では295,000円と60,000円で4.92倍とmylogiが有利になります。出荷の伸びを見込むなら、超過料金のない無制限プランの位置を先に確認してください。

ハンディ端末は別途用意する必要がありますか?

製品によります。ロジクラはiPhone・スマホをハンディターミナルの代わりに使えるため、専用機器を用意せずに始められます。mylogiはバーコード検品用のスマホアプリを提供しておらずKEYENCE端末を推奨しており、タブレットとバーコードリーダーの組み合わせでも利用できます(ハンディターミナルの貸出は有料オプション)。ロジザードZEROとW3 mimosaはハンディ端末・スマホでの現場作業に対応します。専用端末は1台あたりの単価が高いため、必要台数と調達方法を初期費用に含めて見積もってください。

無料トライアルはありますか?

掲載5社のうち無料トライアルがあるのはロジクラの1社(20%)で、14日間は最上位プランの全機能を無料で利用できます。日数を公開しているのもこの1社のみです。クラウドトーマスは「試せる」を訴求して導入前の試用・無料デモ相談に対応し、W3 mimosaは無料デモ体験を実施していますが、いずれも無料トライアル期間の明示はありません。mylogiは資料ダウンロードとデモお試しの窓口があり、ロジザードZEROは料金表請求・問い合わせでの確認になります。

導入までどのくらいかかりますか?

W3 mimosaは150以上の機能を標準搭載し、業界別テンプレートによってノンカスタマイズで最短1週間・最短5営業日から導入できるとしています。mylogiは公式FAQで最短3営業日から環境を用意できると案内しています。ロジクラはオンラインミーティング全3回を含む導入支援が初期費用に含まれます。クラウドトーマスは現地調査・要件定義・導入支援をオプションで選ぶ形です。ロジザードZEROは約7割が標準機能・標準料金プランで導入しており、カスタマイズを伴う場合はアドオン開発プランや専用環境プランになります。

まとめ

倉庫管理システムは、課金の軸が人数ではなく出荷件数であるため、自社の出荷規模を当てはめないと比較が成立しないカテゴリでした。月4,000件を境に、従量型と無制限定額型の順位が逆転します。

判断の順序は次のとおりです。

  1. 月間出荷件数と繁忙期の変動幅を数える:4,000件を下回るなら従量型、上回るなら無制限定額型
  2. ハンディ端末の調達方法を決める:スマホで代用できるかどうかで初期費用が変わる
  3. 商材が対象に含まれるか確かめる:mylogiは食品のロット管理に非対応、アパレル向き

出荷が少なく専用端末を用意したくないならロジクラ、出荷が伸びる見込みでOMSまで一本化したいならmylogi、業界テンプレートで最短1週間で立ち上げたいならW3 mimosa、出荷量が多く使う人が少ない現場ならクラウドトーマス、標準機能の幅と稼働実績を重視するならロジザードZERO、というのが基本の割り振りです。

料金公開率は80%(4/5)と高く、無料枠の件数と超過単価まで含めて自社の出荷件数で試算することが、このカテゴリでの現実的な進め方になります。

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