振込代行サービス
振込代行サービスとは、取引先への支払や給与の振込を一括で代行し、1件あたりの手数料を銀行の窓口やネットバンキングより抑えるサービスです。全銀フォーマットのデータをアップロードするだけで、複数の金融機関宛の振込をまとめて処理できます。
振込代行サービスとは
振込は件数がそのまま費用になります。取引先が100社あれば毎月100件、給与なら従業員数だけ発生します。1件あたり数百円の差でも、年間では無視できない金額になります。振込代行サービスは、この1件あたりの手数料を下げるための仕組みです。
掲載5サービスはいずれも初期費用0円・月額基本料0円で、費用は振込1件あたりの手数料だけです。振込がなければ費用も発生しません。価格公開率は100%で、1件あたりの金額はGMOあおぞらネット銀行の他行宛100円(税込)からウェブフリコムの総合振込440円(税込)まで、4.4倍の開きがあります。
その開きは、銀行本体か振込代行かでほぼ二分されます。 銀行本体の2サービスが100円・145円、代行会社の3サービスが286円・316円・440円(いずれも総合振込・税込)で、145円と286円の間に141円の段差があります。
給与振込は別料金で安く設定されています。 セゾンスマート振込サービスが132円、楽たす給与振込が183円、ウェブフリコムが262円(いずれも税込)で、同じサービスの総合振込より133〜178円安くなります。一方でドコモSMTBネット銀行は給与振込サービスを取り扱っていません。給与の件数が多い会社ほど、ここが選択を分けます。
振込代行サービスの検索需要トレンド
「振込手数料」の検索需要は月平均60.2で安定しています。直近25か月では2025年1月の71が山、2024年8月の52が底で、大きな変動はありません。振込のたびに発生する費用として、恒常的に関心が向けられていることがうかがえます。(出典:Googleトレンド/キーワード「振込手数料」)
振込代行サービスの選び方の要点
同じサービスでも用途によって単価が違います。セゾンスマート振込サービスは本体の総合振込が286円、給与振込プランが132円(いずれも税込)です。楽たす振込は通常316円・給与183円(MJSのシステム利用者はそれぞれ285円・153円)、ウェブフリコムは総合振込440円・給与賞与振込262円(いずれも税込)です。GMOあおぞらネット銀行は総合振込・一括振込が他行宛100円(当行宛は無料)、給与・賞与振込サービスは他行宛90円(当行宛は無料)です。ドコモSMTBネット銀行は用途を問わず他行宛一律145円(当社宛は無料)で、給与振込サービスの取り扱いはありません。給与の件数が多い会社なら、給与振込の単価から先に比べてください。
料金ページに大きく出ている単価が、そのまま自社に適用されるとは限りません。楽たす振込の285円・給与153円は「MJSシステムをご利用・登録のお客様」向けの特別価格で、通常価格は316円・183円です。公式にはどの製品が該当するかまで列挙されていないため、自社が対象になるかは申込前の確認が要ります。セゾンスマート振込サービスの給与振込プラン132円と当日振込プラン286円は、セゾンパーソナルプラスが提携する会社が提供する紹介客限定の特別価格で、公式のプラン比較表ではこの2つが信託保全の対象外とされています。単価と資金の保全が両立しない形なので、どちらを優先するかで選ぶプランが変わります。一方でGMOあおぞらネット銀行の100円とドコモSMTBネット銀行の145円は、金額や振込先の金融機関を問わない一律の単価です。
単価が合っても、契約の前提が合わなければ使えません。銀行本体の2サービスは、その銀行の法人口座の開設が必要です。GMOあおぞらネット銀行、ドコモSMTBネット銀行とも口座維持手数料は0円ですが、口座開設には審査があります。ドコモSMTBネット銀行は「日本国内で登記がされていること」「法人の居住地国が日本であること」などを条件に掲げ、口座は最短翌日から使え、総合振込の申込は原則翌営業日に登録が完了します。代行会社側では、セゾンスマート振込サービスが法人・個人事業主を対象に審査があり最短2営業日、楽たす振込は審査におよそ5〜7営業日、ウェブフリコムは最短2〜3営業日です。
振込代行は、いったん代行会社へ資金を送ってから振込が実行されます。預けた資金がどう管理されるかは確認すべき点です。守り方はサービスごとに違います。GMOあおぞらネット銀行とドコモSMTBネット銀行は銀行本体のサービスで、自行の口座から直接振り込むため資金を預ける工程自体がなく、預金保険の対象です。楽たす振込は信託銀行が管理する信託口座で分別管理します。セゾンスマート振込サービスは本体プランのみ信託口座で分別管理され、提携先が提供する当日振込プラン・給与振込プランは信託保全の対象外です。ウェブフリコムは運営会社の資金と区別して管理すると明記しますが、信託保全の明記はありません。なお代行会社3社では、指定口座へ振込資金を入金する際の各金融機関の振込手数料が自己負担になります。
件数の上限と締切は運用に直結します。GMOあおぞらネット銀行は総合振込が1回9,999件、一括振込が1回999件までで、振込日当日の11:59まで受け付けます。ドコモSMTBネット銀行も総合振込が1回9,999件(画面入力方式は500件)で、振込指定日当日の12:00まで受け付け、利用可能時間は0:00〜24:00です。セゾンスマート振込サービスは1回の件数に上限がなく、本体プランはデータ作成・承認が前営業日14:00で振込指定日は翌営業日以降、提携の給与振込プランは3営業日前16:00です。楽たす振込は前営業日14時、給与振込は3営業日前14時。ウェブフリコムは総合振込が当日11:30、給与・賞与振込が3営業日前16:00です。当日中に振り込めるのは銀行本体の2サービスとセゾンの当日振込プラン・ウェブフリコムの総合振込で、給与向けのプランはいずれも数営業日前の締切になります。
会計ソフトや給与ソフトが出力したデータをそのまま使えるかで、運用の手間が変わります。GMOあおぞらネット銀行は全銀フォーマットとCSVに対応し、全銀TCP/IP・SFTP・HULFT・AnserDataPortといったFB接続も選べます。ドコモSMTBネット銀行も全銀フォーマットとCSVのアップロードに対応し、ファイルアップ方式(API)では提携先サービスの画面から振込データを登録できます。ウェブフリコムは全銀・CSV形式に加えて、API接続のオプション(料金は非公開)で自動振込の仕組みを組めます。楽たす振込は全銀ファイルに加えてExcelテンプレートが使え、MJSの会計・給与システムとも連携します。
振込は一度実行すると取り戻すのに手間がかかります。ウェブフリコムは事前の口座照会によって誤振込を防ぐ機能を備えます。ドコモSMTBネット銀行は総合振込の契約者向けに一括口座確認を用意し、振込先口座の有無と名義の一致・不一致を1回50,000件・1日9回まで事前に検証できます。セゾンスマート振込サービスは当日13:30までにデータを修正すれば無料で再振込できます。楽たす振込は担当者ごとの権限設定を持ち、誰が振込データを作り誰が承認するかを分けられます(組戻手数料も無料)。ドコモSMTBネット銀行もデータ作成者と承認者の権限を分けられ、承認者を2名指定することもできます。GMOあおぞらネット銀行はCSVのフォーマットチェッカーを用意しています。
振込代行サービスの比較一覧(全5サービス)
GMOあおぞらネット銀行 総合振込・一括振込
要問い合わせGMOあおぞらネット銀行が法人口座向けに提供する総合振込・一括振込。会計ソフト等から出力した全銀フォーマット/CSVをアップロードし、総合振込は1回9,999件、一括振込は1回999件をまとめて振込できる。他行宛の振込手数料は一律100円/件、当行宛は無料。初期登録料・月額利用料は無料。
ドコモSMTBネット銀行 総合振込・一括振込
要問い合わせドコモSMTBネット銀行(2026年8月3日に住信SBIネット銀行から商号変更)が法人口座向けに提供する総合振込サービス。CSVまたは全銀フォーマットのファイルをアップロードして1回9,999件までまとめて振込でき、初期登録料・月間基本料金は0円。振込手数料は当社宛無料・他の金融機関宛一律145円(税込)で、振込受付時限は振込指定日当日の12:00まで。給与振込サービスの取り扱いはなく、法人向けは総合振込と一括振込の2つ。少件数向けには最大10件を一度に処理できる一括振込サービスがあり、こちらは振込優遇プログラムの対象で他行宛が最安130円(税込)まで下がる。
セゾンスマート振込サービス
要問い合わせクレディセゾングループのセゾンパーソナルプラスが提供する振込代行。会計ソフト等から出力した全銀フォーマットをアップロードして一括振込でき、本体の総合振込は1件一律286円(税込)、給与振込プランは1件132円(税込)。初期費用・月額基本料は0円で、1回の件数に上限はない。本体プランの振込資金は信託口座で分別管理されるが、提携先が提供する当日振込プラン・給与振込プランは信託保全の対象外。当日13:30までのデータ修正なら無料で再振込できる。
楽たす振込・楽たす給与振込
要問い合わせ会計・給与システム大手のミロク情報サービス(MJS)が提供する振込代行。全銀ファイルやExcelテンプレートを取り込んで一括振込でき、通常価格は振込316円/件・給与振込183円/件(税込)、MJSシステム利用者向け特別価格は285円/件・給与153円/件。初期費用・月額基本料は無料。信託口座で資金を管理する。
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