要件定義ツール

要件定義ツール比較5選|見るだけの人に課金するかで総額が変わる

Cacooはユーザー数無制限で月18,000円(税抜)、Balsamiqはレビュー専用ユーザーが無料、Figmaはコラボシート月3ドル。見る側の課金で総額が変わります。掲載5社の料金公開率は80%でした。

要件定義ツールを比べるとき、見落としやすいのが利用者の内訳です。

要件定義の場には、図を作る人よりも、それを見て意見を言い承認する人のほうが多く集まります。事業部門の担当者、営業、経営層、外部の協力会社。この「見るだけの人」に課金するかどうかで、総額は大きく変わります。

サービス見る側の扱い
Cacooユーザー数無制限(スペース単位の定額)
Balsamiq閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料
Jama ConnectReviewerライセンスはCreator費用に含まれる
Figmaコラボシート月3ドル(フルシート月16ドルの約1/5.3)
Miroメンバー単位で課金

結論:見る側の課金・課金の単位・ツールの系統の3点で絞る

先に結論を述べます。

1つめは、見る側に課金するかです。関係者の人数を作る側と見る側に分けて数えてから見積もってください。

2つめは、課金の単位です。Cacooはスペース単位の定額でユーザー数無制限。Figma・Miro・Balsamiqは米ドル建てのシート(席)単位です。人数の増え方で有利な方式が入れ替わります。

3つめは、ツールの系統です。Cacoo・Figma・Miro・Balsamiqは図で合意形成を進める作図系、Jama Connectだけが要求を管理して追跡する要求管理系で、比べる土俵が違います。

掲載5社の料金公開率は80%(4/5)、無料プランは3社(60%)、無料トライアルは4社(80%・日数公開3社の平均19日)でした。

要件定義ツールとは

要件定義ツールとは、システム開発の上流工程で画面や業務の流れを図に起こし、関係者と認識を合わせるためのツールです。

大きく2つの系統に分かれます。

作図系は、ワイヤーフレーム・業務フロー図・ユーザーストーリーマッピング・UIプロトタイプなどを作り、関係者と合意を取ることが目的です。合意形成が済めば図の役割はいったん終わります。

要求管理系は、要求そのものを管理し、設計・テストまでの追跡性(トレーサビリティ)を確保することが目的です。どの要求がどの設計に反映され、どのテストで検証されたかを紐づけて残します。医療機器・自動車・航空宇宙といった規制産業では、この対応関係を第三者に示す必要があるため、図で合意を取るだけでは足りません。

当メディアの調査では、「要件定義」という検索キーワードの指数は直近25か月で49〜85の範囲を推移し、平均は69.5でした。最高は2025年6月の85、最低は2025年12月の49で、先頭81に対し末尾64と17ポイント下げています。2025年前半までは74〜85の高い水準を保っていましたが後半から下がり始め、2026年は58〜68で推移しています。12月に大きく落ち込む動きが2年続いており(2024年12月62・2025年12月49)、年末は現場が動いて調べ物が止まる時期と読み取れます。

選び方:5つの確認ポイント

1. 「見るだけの人」に課金するかを確かめる

要件定義の場には、図を作る人より見て意見を言う人のほうが多く集まります。

Cacooはスペース単位の定額でユーザー数無制限のため、閲覧者が何人増えても金額は変わりません。

Balsamiqは課金対象を編集するエディターのみとし、閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料です。編集する人数だけを数えて見積もれます。

Jama ConnectはReviewerライセンスがCreator費用に含まれるとされています。正式なレビューと電子承認に参加する人が増えても費用が増えない設計です。

一方Figmaは席種別で分け、フルシート月16ドルに対しコラボシートは月3ドル(16ドル ÷ 3ドル = 約5.33倍の差)。安くはありますが有料です。Miroはメンバー単位の課金で、閲覧中心の関係者も課金対象になります。

2. 課金の単位が定額かユーザー単位かを見る

Cacooは日本向けにスペース(企業)単位の定額制を採っています。

  • スペースプラン:月額 18,000円(税抜)/年額 180,000円(税抜・月額換算 15,000円)
  • ユーザー数無制限

人数で割ると次のようになります。

人数1人あたり(年払い・月額換算)
10人1,500円
30人500円
50人300円
100人150円

使う人が増えるほど1人あたりが下がります。シート単位のFigma・Miro・Balsamiqとは費用の伸び方が逆です。

サービス最安の単価
Miro Starterメンバー月 $8(年払い)/月 $10(月払い)
Figma Professionalフルシート月 $16/Devシート $12/コラボシート $3
Balsamiq Starterエディター月 $16(年払い・年$192)

Miroは年払いにすると($10 - $8)÷ $10 = 20%安くなります。

3. 作図系か要求管理系かで土俵が違う

サービス系統主な用途
Cacoo作図ワイヤーフレーム・フローチャート・UML・ER図・業務フロー図
Figma作図高精度のUIデザイン・プロトタイプ+FigJamでの要件整理
Miro作図(ホワイトボード)ユーザーストーリーマッピング・カスタマージャーニー・ブレスト
Balsamiq作図手書き風のローファイなワイヤーフレーム
Jama Connect要求管理要件・リスク・テストの一元管理とトレーサビリティ

Jama Connectだけが目的が違います。医療機器・自動車・航空宇宙などの規制産業では、どの要求がどのテストで検証されたかを示す必要があり、作図ツールでは代替できません。逆に、規制対応が不要なチームがJama Connectを検討する理由は薄くなります。

4. 精度をどこまで上げるかで作図ツールを選ぶ

同じ画面設計でも、狙う精度が違います。

Balsamiqはあえて手書き風の見た目にすることで、色やフォントなど細部の作り込みに気を取られず、画面レイアウトや要件そのものの議論に集中できる設計です。

Figmaは逆に、実装に近い精度のUIデザインとプロトタイプを作れ、Dev Modeでデザインからコードへの受け渡しまで扱います。

要件定義の段階で見た目を作り込みすぎると議論が装飾に流れる一方、実装に近い段階では精度が必要になります。工程のどこで使うかを決めてから選んでください。

なおFigmaは、アイデア整理や要件出しに使えるFigJamも備えます。発散のフェーズはFigJam、画面設計はFigma Designと同じプラットフォーム内で工程を移れるため、Miroのようなホワイトボード専用ツールを別途契約せずに済むかどうかは必要な機能の深さによります。

5. 無料プランとトライアルの有無を確認する

サービス無料プラン無料トライアル
Cacooフリープラン(一部機能に制限)30日間(全機能)
FigmaStarter(ドラフト無制限・月500AIクレジット)明示なし(Starterで試用)
MiroFree(編集可能ボード数などに制限)14日間(Business)
Balsamiqなし14日間(クレジットカード不要)
Jama Connectなしあり(日数の記載なし)

無料プランがあるのは3社(60%)、無料トライアルは4社(80%)で、日数を公開している3社の平均は19日です。Cacooの30日間が最も長く、全機能を試せます。

Balsamiqには無料プランがなく、14日間のトライアル(クレジットカード不要)で試す形になります。

タイプ分類:3つの型

型1|定額・人数無制限型(Cacoo)

スペース(企業)単位の定額で、ユーザー数無制限の型です。月額18,000円(税抜)・年額180,000円(税抜・月額換算15,000円)で、10人なら1人あたり1,500円、100人なら150円と使う人が増えるほど1人あたりが下がります。ワイヤーフレーム・フローチャート・UML・ER図・業務フロー図・マインドマップ・サイトマップとシステム開発の上流で使う図をひととおり作れます。東証グロース上場のヌーラボが提供する国産ツールで、料金も円建て・税抜表示です。

型2|シート(席)単位型(Figma/Miro/Balsamiq)

米ドル建てで席の数だけ支払う型です。Figmaは席種別に分け、フルシート月$16/Devシート$12/コラボシート$3と役割ごとに単価が変わります。Miroはメンバー月$8(年払い)で、無限キャンバスでのユーザーストーリーマッピングが得意です。Balsamiqはエディター月$16(年払い・年$192)ですが、閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料で、プロジェクト数(10/100/400)でプランが分かれます。

型3|要求管理型(Jama Connect)

要求そのものを管理し、設計・テストまでの追跡性を確保する型です。要件・リスク・テストを一元管理し、医療機器・自動車・航空宇宙などの規制産業における整合性とコンプライアンスを支えます。ライセンスはCreator/Stakeholder/Reviewer/Test Runnerの4種で、ReviewerはCreator費用に含まれるとされています。料金は非公開の個社見積りです。

独自データ:料金公開率80%、無料プランは3社

当メディアの調査で分かったことを整理します。

項目掲載5社の結果
料金公開率80%(4/5)(open 4社/partial 0社/closed 1社)
円建てで金額を公開1社(Cacoo)
米ドル建てで金額を公開3社(Figma/Miro/Balsamiq)
無料プラン3社(60%)
無料トライアル4社(80%)/日数公開3社の平均19日
見る側が無料または費用に含まれる3社(Cacoo/Balsamiq/Jama Connect)

円建てとドル建てが混在するため、当メディアでは統一した相場を算出していません。円換算は為替で変動するため、原通貨のまま比較しています。

企業規模別の年間コストは、円建てで金額を公開しているCacooのみで算出できます。

サービス年間コスト(最安プラン・税抜)
Cacoo(スペースプラン)180,000円

ユーザー数無制限のため、10名でも100名でも金額は変わりません。これは当メディアが扱ってきたカテゴリの中でも珍しい構造で、人数が増えるほど1人あたりの負担が下がっていきます。

掲載5社の比較表

サービス系統課金の単位最安の金額見る側の扱い無料トライアル
Cacoo作図スペース定額月18,000円(税抜)/年180,000円無制限30日間
Miroホワイトボードメンバー単位メンバー月$8(年払い)課金対象14日間(Business)
FigmaUIデザイン席種別フル$16/Dev$12/コラボ$3コラボシート$3明示なし
Balsamiqワイヤーフレームエディター単位エディター月$16(年払い)無制限・無料14日間
Jama Connect要求管理ライセンス種別非公開Creator費用に含まれるあり(日数記載なし)

各サービスの詳細

Cacoo(カクー)

ユーザー数無制限のスペース定額。30日間の無料トライアルは全機能

公式サイト ↗

株式会社ヌーラボが提供するクラウドベースの作図・ダイアグラム作成ツールです。同社は2004年3月29日設立、資本金1億円(2025年7月1日時点)で、福岡県福岡市中央区大名に本社を置き、東京証券取引所グロース市場に上場しています(証券コード5033)。BacklogやNulab Passも提供しています。

作れる図の種類が広いことが特徴です。ワイヤーフレーム、フローチャート、UML図、ER図、ネットワーク図、業務フロー図、マインドマップ、サイトマップなど、システム開発の上流工程で必要になる各種図をブラウザ上で作成できます。要件定義では画面設計だけでなく業務の流れやデータ構造も図にする必要があり、図の種類ごとにツールを使い分けると管理が煩雑になります。

料金の設計が掲載5社の中で際立ちます。日本向けの公式料金は「スペースプラン」が中心で、ユーザー数無制限のスペース(企業)単位で月額18,000円(税抜)・年額180,000円(税抜・月額換算15,000円)の定額制です。年額にすると月払いより2ヶ月分安くなります。

人数で割ると、10人で1人あたり1,500円、30人で500円、50人で300円、100人で150円。要件定義の場には事業部門の担当者、営業、経営層、外部の協力会社など見る側の関係者が集まりやすく、その人数が多いほど定額制の効果が出ます。

複数メンバーがリアルタイムに同時編集・コメントできるため、打ち合わせの場で図を直しながら認識を合わせられます。ファイルを持ち帰って修正し次回持ち寄るという往復を減らせます。

30日間の無料トライアルでスペースプランの全機能を試せます。掲載5社で最も長い期間です。機能制限のあるフリープランもあるため、まずフリーで触ってから30日間の本格検証に進む進め方が取れます。Backlog、Typetalk、Google Drive、Confluence、Adobe Creative Cloudと連携します。エンタープライズプランは最大2,000ユーザーで要問い合わせです。

Figma(フィグマ)

席種別で単価が最大5.33倍変わる。高精度のUIデザインとプロトタイプ

公式サイト ↗

米国のFigma, Inc.が提供するブラウザベースのコラボレーティブなデザイン・プロトタイピングプラットフォームです。2012年設立、米国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置き、従業員は約1,900名(第三者データ・2025年時点)です。2025年7月31日にニューヨーク証券取引所へ上場しました(ティッカーFIG)。

UIデザインツール「Figma Design」で画面設計や高精度のプロトタイプを作成でき、複数メンバーがリアルタイムに同時編集・コメントしながら合意形成を進められます。掲載5社の中では実装に近い精度まで作り込める点が特徴です。

料金は席種別に分かれます。

席の種類ProfessionalBusiness
フルシート月$16月$55(年払い)
Devシート月$12月$25
コラボシート月$3月$5

フルシートとコラボシートでは $16 ÷ $3 = 約5.33倍の差です。デザインを作る人にはフルシート、実装者にはDevシート、閲覧・コメント中心の関係者にはコラボシートと割り当てれば総額を抑えられます。誰にどの席を割り当てるかの設計が費用を左右します。

要件定義の上流工程向けには、アイデア整理や要件出しに使えるオンラインホワイトボード「FigJam」を備えます。発散のフェーズはFigJam、画面設計はFigma Designと、同じプラットフォーム内で工程を移れる構成です。

さらにDev Modeにより、デザインからコードへの受け渡しを扱えます。要件定義で決めた画面を実装者へ渡す際、寸法や色を口頭やスクリーンショットで伝える運用は誤解の元になります。Devシート(Professionalで月$12)を実装者に割り当てれば、必要な情報を直接参照できます。

無料のStarterプラン(ドラフト無制限・月500AIクレジット)があり、有料プランの明示的な無料トライアル日数は料金ページ上に記載がありません。Slack、Jira、Microsoft Teams、GitHub、Zoomと連携します。Enterpriseはフルシート月$90です。

Miro(ミロ)

無限キャンバスで要件整理。メンバー月$8から、年払いで20%安い

公式サイト ↗

RealtimeBoard, Inc.(ブランド名Miro)が提供するオンラインの無限キャンバス型ビジュアルワークスペース(ホワイトボード)です。2011年にRealtimeBoardとして創業し、オランダ・アムステルダムと米国カリフォルニア州サンフランシスコのデュアル本社体制で、従業員は約1,800名(第三者データ)です。

付箋・図形・コネクタ・テンプレートを使って、要件整理、ユーザーストーリーマッピング、業務フロー図、ワイヤーフレーム、カスタマージャーニー、ブレインストーミングなどを複数人でリアルタイムに行えます。

作図に特化したCacooや、UIデザインに寄ったFigmaと比べると、キャンバスに制約がなく思考を広げる用途に向く設計です。要件定義の初期は何が要件かも定まっていないことが多く、制約の少ないキャンバスが合う場面があります。

ユーザーストーリーマッピングのように付箋を並べ替えながら優先順位を決める作業はホワイトボードの得意分野で、リリースの範囲を関係者と一緒に切る場面で使えます。

料金は米ドル建てで、Starterがメンバー月$8(年払い)/月$10(月払い)、Businessがメンバー月$20(年払い)、Enterpriseが最小30メンバー〜のカスタム料金です。年払いにすると ($10 - $8)÷ $10 = 20% 安くなります。掲載5社のシート単価では最も手頃な水準です。

無料のFreeプラン(編集可能ボード数などに制限)があり、Businessプランには14日間の無料トライアルがあります。Jira、Confluence、Slack、Microsoft Teams、Azure DevOpsと連携し、ボード上で整理したユーザーストーリーをJiraの課題として起票するといった運用が可能です。

なおメンバー単位のper-seat課金のため、閲覧中心の関係者も課金対象です。ユーザー数無制限のCacooや、閲覧・レビュー専用が無料のBalsamiqとは費用構造が異なります。

Balsamiq(バルサミコ)

閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料。手書き風のローファイに特化

公式サイト ↗

Balsamiq Studios, LLCが提供するローファイ(低精細)のワイヤーフレーム作成に特化したツールです。2008年3月設立で、運営拠点はイタリア・ボローニャ、法人は米国登記です。従業員は約33名(第三者データ)で、外部調達なしのブートストラップ経営を続けています。

最大の特徴は、あえて手書き風の見た目にしていることです。色やフォントなど細部の作り込みに気を取られず、画面レイアウトや要件そのものの議論・すり合わせに集中できます。

要件定義の段階で見た目を作り込みすぎると、議論が装飾に流れて本来決めるべき機能や項目の話が進まないことがあります。ローファイに固定するという割り切りが、この製品の設計思想です。

料金面では、課金対象は編集するエディターのみで、閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料です。要件定義の場には図を作る人より見て意見を言う人のほうが多く集まるため、この設計は総額に直結します。編集する人数だけを数えて見積もれます。

プランはプロジェクト数で分かれます。

プランエディター月額年額プロジェクト数
Starter$16$192最大10
Teams$24$288最大100
Enterprise$35$420最大400(SSO/SAML)

人数ではなく扱う案件の数が上限になるため、少人数で多数の案件を並行して抱える受託開発では、この上限が実質的な選択基準になります。

ドラッグ&ドロップのUIコンポーネントを備え、ボタンやフォーム、リストなどを並べるだけで画面を組めます。プロトタイプ機能とPDF/画像エクスポートにも対応します。無料プランはなく、14日間の無料トライアル(クレジットカード不要)で試す形です。Google Drive、Confluence、Jiraと連携します。

Jama Connect(ジャマ・コネクト)

要求から設計・テストまでの追跡性を確保する要求管理プラットフォーム

公式サイト ↗

米国のJama Software(Jama Software, Inc.)が提供する要求管理(Requirements Management)・トレーサビリティに特化したエンジニアリング管理プラットフォームです。2007年設立、米国オレゴン州ポートランドに本社を置き、従業員は約300名(全世界・公式非公開のため二次ソースの概数)です。2024年3月にプライベートエクイティのFrancisco Partnersに買収されました。

掲載5社の中で立ち位置が明確に異なります。ほかの4社が図やボードで合意形成を進める作図系であるのに対し、Jama Connectは要件・リスク・テストを一元的に管理し、要求から設計・テストまでのトレーサビリティ(追跡性)を確保することを目的としています。

医療機器・自動車・航空宇宙などの規制産業では、どの要求がどの設計に反映され、どのテストで検証されたかを示す必要があります。図で合意を取るだけでは足りず、要求の変更履歴と検証結果を紐づけて残すことが求められます。Excelや図で管理していると監査対応で行き詰まるため、この追跡性が製品の中心的な価値です。

ライセンスは4種に分かれます。

ライセンス内容
Creator作成・編集・ワークフロー管理・APIアクセス
Stakeholder限定的な閲覧・コメント
Reviewer正式レビュー・電子承認(Creator費用に含まれる)
Test Runnerテスト実行・不具合記録

Reviewerライセンスとホスティング・ストレージ・サンドボックスは追加費用なしで含まれるとされています。正式なレビューと電子承認に参加する人が増えても費用が増えない設計です。

役割ごとに権限と費用を分けられるため、関係者が多い大規模開発でも構成を最適化できます。ただし各ライセンスの単価は公開されておらず、料金は要件に応じた個社見積りです。必要なCreator・Stakeholder・Test Runnerの人数を整理してから問い合わせてください。

Jira、Azure DevOps、GitのほかREST APIを備え、要求管理を専用ツールで行いつつ開発の実行は既存の課題管理やソースコード管理で進める構成が取れます。無料トライアルは提供されていますが、日数は料金ページ上に記載がありません。

よくある質問

要件定義ツールの料金相場はいくらですか?

掲載5社の料金公開率は80%(4/5)ですが、円建てとドル建てが混在するため当メディアでは統一した相場を算出していません。円建てはCacooのみで、スペースプランが月額18,000円(税抜)・年額180,000円(税抜・月額換算15,000円)のユーザー数無制限です。ドル建ては、FigmaのProfessionalがフルシート月$16・Devシート月$12・コラボシート月$3、MiroのStarterがメンバー月$8(年払い)・月$10(月払い)、BalsamiqのStarterがエディター月$16(年払い・年$192)です。Jama Connectは料金非公開の個社見積りです。

閲覧だけのメンバーにも費用はかかりますか?

製品によって分かれます。Cacooはスペース単位の定額でユーザー数無制限のため、閲覧者が何人増えても金額は変わりません。Balsamiqは課金対象が編集するエディターのみで、閲覧・レビュー専用ユーザーは無制限・無料です。Jama ConnectはReviewerライセンス(正式レビュー・電子承認への参加)がCreator費用に含まれるとされています。一方Figmaは席種別に分かれており、フルシート月$16に対しコラボシートが月$3($16 ÷ $3 = 約5.33倍の差)で、閲覧・コメント中心のメンバーも有料です。Miroはメンバー単位の課金です。

人数が増えると費用はどう変わりますか?

Cacooはスペース単位の定額なので、人数が増えるほど1人あたりが下がります。年額180,000円(税抜・月額換算15,000円)を人数で割ると、10人で1人あたり1,500円、30人で500円、50人で300円、100人で150円です。対してFigma・Miro・Balsamiqはシート(席)単位のため、人数に比例して総額が増えます。FigmaのProfessionalはフルシート月$16、MiroのStarterはメンバー月$8(年払い)、BalsamiqのStarterはエディター月$16(年払い)です。ただしBalsamiqは閲覧・レビュー専用が無料なので、編集する人数だけを数えます。

作図ツールと要求管理ツールはどう違いますか?

目的が違います。Cacoo・Figma・Miro・Balsamiqは図やボードで認識を合わせる作図系で、ワイヤーフレーム、業務フロー図、ユーザーストーリーマッピング、UIプロトタイプなどを作ります。合意形成が済めば図の役割はいったん終わります。対してJama Connectは要求管理とトレーサビリティに特化し、要件・リスク・テストを一元管理して要求から設計・テストまでの追跡性を確保します。医療機器・自動車・航空宇宙といった規制産業では、どの要求がどのテストで検証されたかを示す必要があるため、作図ツールでは代替できません。

無料プランや無料トライアルはありますか?

無料プランがあるのは3社(60%)です。Cacooはフリープラン(一部機能に制限)、FigmaはStarter(ドラフト無制限・月500AIクレジット)、MiroはFree(編集可能ボード数などに制限)を提供します。Balsamiqには無料プランがなく、14日間の無料トライアル(クレジットカード不要)で試す形です。無料トライアルは4社(80%)にあり、日数を公開している3社の平均は19日です。Cacooが30日間で全機能を試せて最も長く、MiroのBusinessプランとBalsamiqが14日間、Jama Connectは提供はあるものの日数の記載がありません。Figmaは有料プランの明示的なトライアル日数が料金ページ上に未記載です。

既存の開発ツールと連携できますか?

掲載5社とも主要な開発ツールとの連携に対応します。CacooはBacklog・Typetalk・Google Drive・Confluence・Adobe Creative Cloudと連携し、同じヌーラボが提供するBacklogとの組み合わせが自然です。FigmaはSlack・Jira・Microsoft Teams・GitHub・Zoom、MiroはJira・Confluence・Slack・Microsoft Teams・Azure DevOpsと連携します。BalsamiqはGoogle Drive・Confluence・Jiraに対応します。Jama ConnectはJira・Azure DevOps・GitのほかREST APIを備え、要求管理と開発の実行環境をつなげます。すでに使っている課題管理ツールに合わせて選ぶと運用が回りやすくなります。

まとめ

要件定義ツールは、「見るだけの人」に課金するかどうかで総額が変わるカテゴリでした。要件定義の場には図を作る人より見て意見を言う人のほうが多く集まるため、この設計の違いが実際の負担に直結します。

判断の順序は次のとおりです。

  1. 関係者を作る側と見る側に分けて数える:見る側が多いならCacoo(無制限)・Balsamiq(レビュー専用無料)・Jama Connect(Reviewer込み)
  2. 課金の単位を確かめる:Cacooはスペース定額で人数が増えるほど1人あたりが下がる。Figma・Miro・Balsamiqはシート単位で人数に比例
  3. 系統を決める:規制産業で追跡性が要るならJama Connect、合意形成が目的なら作図系

関係者が多く円建てで揃えたいならCacoo(月18,000円・税抜・人数無制限)、実装に近い精度のUIまで作り込むならFigma(フル$16/コラボ$3の席種別)、ホワイトボードで発散から整理まで進めるならMiro(メンバー$8〜)、画面レイアウトの議論に集中しレビュアーを無料で招きたいならBalsamiq(エディター$16)、規制産業で要求と検証の対応関係を残すならJama Connect、というのが基本の割り振りです。

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