LPOツール(ランディングページ最適化)

LPOツール比較5選|実験・分析・EFOの違いと料金の決まり方

LPOツールは実験プラットフォーム型・ヒートマップ分析型・EFO特化型の3つに分かれ、課金もPV・UU・セッションと揃いません。金額を公開しているのは掲載5サービス中2サービスで、PV課金は50万PVで14倍になります。

LPOツールを比較しようとすると、「A/Bテストができます」「ヒートマップが見られます」「フォームの離脱を減らせます」という、方向の違う説明が並びます。掲載5サービスを調べたところ、実際に3つの型に分かれていました。ページに複数パターンを配信して勝ちを探す実験プラットフォーム型、ページのどこで離脱しているかを可視化する分析型、入力フォームだけを改善するEFO型です。

課金の基準も揃いません。PV数で決まるもの、UU数と項目数で決まるもの、MTU・セッション数で決まるものがあり、月額を横に並べても比較になりません。さらに掲載5サービスのうち金額を公開しているのは2サービスだけです。

この記事では、どの型が自社の課題に効くか、料金がどう決まるか、契約期間の縛りはどうかを一次データから整理しました。

結論:直したい場所を決めてから型を選ぶ

先に結論を述べます。

1つめは実験プラットフォーム型です。DLPOとOptimizelyが該当します。A/Bテストや多変量テストで複数パターンを配信し、勝ちパターンを見つけます。仮説を立てて検証するサイクルを回せる体制がある場合に力を発揮します。Optimizelyはさらにサーバーサイドテストにも対応し、表示だけでなく機能そのものを検証できます。

2つめはヒートマップ分析型です。SiTestとPtengineが該当します。ページのどこが見られ、どこで離脱しているかを可視化したうえで、A/Bテストやポップアップを実行します。何を直せばいいかがまだ分かっていない段階から使えるのが特徴です。両サービスとも月3,000PVまでの無料プランがあります。

3つめはEFO特化型です。Gyro-n EFOが該当します。入力フォームに絞り、入力補助やエラーのその場表示で離脱を抑えます。フォームまで来ているのに送信されないことが分かっている場合の打ち手です。

フォームの離脱が主因であれば、実験プラットフォームを入れてもフォーム内の入力補助までは届きません。逆に、そもそもページのどこで落ちているか分からない段階では、分析型から始めるのが順当です。

LPOツールとは

LPO(ランディングページ最適化)ツールは、Webサイトに来た訪問者がコンバージョンに至る割合を高めるためのツールの総称です。掲載5サービスはいずれもタグやSDKを設置するクラウド型で、サイト側の大がかりな改修は前提としていません。

改善の工程は大きく「どこで落ちているかを見つける → 直す案を作る → 効果があったか検証する」に分かれます。ヒートマップ分析型は最初の「見つける」を担い、実験プラットフォーム型は最後の「検証する」を担います。EFO特化型はフォームという特定の箇所について「見つける」と「直す」の両方を担当します。

掲載5サービスのうち4サービスがA/Bテストに対応します。対応しないのはGyro-n EFOのみで、これは入力フォーム最適化に特化しているためです。

なお当メディアの調査では、「A/Bテスト」という検索キーワード自体の指数は直近25か月で下がり続けています。起点の2024年7月が73で最大、2026年4月の31が最小、前半12か月の平均60.3に対し後半12か月は42.7でした。ただしA/Bテスト機能そのものは掲載5サービスのうち4サービスが標準で備えており、機能として一般化したことの裏返しとも読めます。

選び方:5つの確認ポイント

1. 実験・分析・EFOのどれが必要か

前述のとおり、ここが最初の分岐です。判断の順序としては、まず自社サイトのどこで落ちているかを確認します。

ページを開いてすぐ帰られているのか、途中まで読まれているが行動につながらないのか、フォームまで来て途中でやめられているのか。ここが分からない段階であれば、ヒートマップ分析型のSiTestかPtengineで可視化するところから始めるのが無駄がありません。

すでに課題が特定できていて、複数の改善案のうちどれが効くかを検証したいのであれば、実験プラットフォーム型のDLPOやOptimizelyが対象になります。フォームの離脱が主因と分かっているならGyro-n EFOです。

2. 同じサービス内でも機能で製品が分かれることがある

Ptengineは料金ページで製品(Insight/Experience/Bundle)を選んでからプランを見る形になっています。

  • Free:月3,000PVまで無料。ヒートマップ1ページ・データ保存1ヶ月
  • Growth:月払い6,578円/月〜、年一括払い5,478円/月〜(いずれも税込)。計測PV数は3,000〜500,000で変動
  • Premium:PV数・機能をカスタマイズする上位プラン。金額は要問い合わせ

金額は選んだ製品によって変わるため、どの製品で使うかを決めてから料金ページを開いてください。

ヒートマップを見ながらA/Bテストも回したいと考えている場合、Insight Growthだけでは足りません。掲載されている最安の金額が、自分の使いたい機能に対するものかどうかを確認する必要があります。

3. PVが増えたときの金額を確認する

PV課金のサービスは、契約時のPVと運用が乗ってきたときのPVで金額が変わります。

PtengineのGrowthは月払い6,578円/月〜(税込)が下限で、計測PV数が3,000から500,000まで変わるぶん実額も動きます。SiTestも計測データ量(PV)による課金で、有料のエンタープライズは計測PV量とドメイン数を指定した個社見積りとなります。

LPO施策の目的はコンバージョンを増やすことであり、その前提として流入を増やすケースも多くなります。施策が当たったときに料金が上がる構造である点は、予算を組む段階で織り込んでおくべきです。

4. 最低契約期間を確認する

無料プランやトライアルで手軽に試せても、本契約には期間の縛りがある場合があります。掲載5サービスの状況は次のとおりです。

  • SiTest:標準12ヶ月(以降は月次自動更新)
  • Gyro-n EFO:最低6ヶ月
  • Optimizely:年契約前提の個社見積り
  • Ptengine:最低契約期間の記載なし
  • DLPO:要問い合わせ

SiTestはさらに、初期費用は無料である一方、初回のみデータ保存デポジットとして6,000円(税別)が必要です。これにより利用停止後12ヶ月間データが保持される仕組みになっています。

短期間で効果を判断して切り替える前提であれば、契約期間は金額と同じくらい重要な条件になります。

5. 無料で試せる範囲と、そこで何ができるか

掲載5サービスのうち無料プランがあるのはSiTestとPtengineの2サービスで、いずれも月3,000PVという同じ上限です。ただし中身は異なります。

SiTestの無料プランは1ドメインで全機能を自己サポートの形で使えます。Ptengineの無料プランはヒートマップ1枚などの制限があるものの、A/Bテストとセグメント分析も利用できます。無料の範囲でA/Bテストまで試したい場合はPtengineが該当します。

無料トライアルはSiTestとPtengineが14日間、Gyro-n EFOが1ヶ月(30日)です。SiTestのトライアルは30,000PV・2ドメイン・目標10件・全主要機能という条件で、無料プランより広い範囲を試せます。DLPOとOptimizelyには無料トライアルの記載がなく、デモや問い合わせでの対応となります。

独自データ:料金公開率と契約期間の縛り

当メディアが掲載5サービスの公式サイトを2026年7月時点で調査した結果は次のとおりです。

料金公開率は60%(3/5)でした。内訳は、プラン別の金額を公開しているのがPtengineとGyro-n EFOの2サービス、無料プランのみ金額を示し有料は個社見積りとしているのがSiTestの1サービスです。DLPOとOptimizelyは要問い合わせです。

無料プランがあるのは40%(2/5)です。SiTestとPtengineで、いずれも月3,000PVという同じ上限が設定されています。

無料トライアルは60%(3/5)が提供しています。日数を公開している3サービスの平均は19日で、内訳はSiTestとPtengineが14日、Gyro-n EFOが1ヶ月です。DLPOとOptimizelyには記載がありません。

最低契約期間が明示されているのは3サービスです。SiTestが標準12ヶ月、Gyro-n EFOが6ヶ月、Optimizelyが年契約前提です。無料プランやトライアルの手軽さと、本契約の期間の長さは別の話として扱う必要があります。

課金の基準は3種類に分かれます。PtengineとSiTestが計測PV数、Gyro-n EFOがUU数と項目数、OptimizelyがMTU・セッション数です。DLPOは非公開です。1ユーザーあたりの単価という共通指標が存在しないため、相場としての金額は算出できません。

掲載5サービスの比較

サービス提供元型課金の基準公開されている料金無料プラン最低契約期間
Ptengine株式会社Ptmindヒートマップ分析計測PV数月額6,578円〜(税込・Growth)あり(月3,000PV)記載なし
SiTest株式会社グラッドキューブヒートマップ分析計測PV数無料プランのみ公開あり(月3,000PV)標準12ヶ月
DLPODLPO株式会社実験プラットフォーム非公開非公開なし要問い合わせ
OptimizelyOptimizely, Inc.実験プラットフォームMTU・セッション数非公開なし年契約前提
Gyro-n EFO株式会社ユニヴァ・ジャイロンEFO特化UU数×項目数月額15,000円〜(税抜)なし6ヶ月

各サービスの詳細

Ptengine

ピーティーエンジン

公式サイト ↗

掲載5サービスの中で唯一、プランごとの金額を公開しているヒートマップ解析・Web接客ツールです。

料金ページは製品(Insight/Experience/Bundle)を選んでからプランを見る形で、プランはFree・Growth・Premiumの3段です。Growthは月払い6,578円/月〜、年一括払い5,478円/月〜(いずれも税込)。計測PV数は3,000〜500,000の範囲で、大規模PV向けにはPV数・機能をカスタマイズするPremiumがあります。

料金はPV課金なので、同じGrowthでも計測PV数が3,000から500,000まで変われば実額も動きます。公開されているのは下限の6,578円/月(税込・月払い)です。

無料のFreeプランは月3,000PVで、ヒートマップ1枚などの制限はあるものの、A/Bテストとセグメント分析を利用できます。有償版の14日間無料トライアルも用意されており、無料の範囲から段階的に検証を進められる構成です。

SiTest

サイテスト

公式サイト ↗

ヒートマップ解析を軸に、A/Bテスト、EFO、パーソナライズ、ポップアップ、セッション録画、AIによる改善提案レポートまでを1つのツールで扱えるサービスです。UIは日本語で、掲載5サービスの中では機能の幅がもっとも広くなっています。

ページ全体の分析からフォームの改善までを同じツール内でカバーするため、何を直すべきかを見つける工程と、直したものを検証する工程を同じ画面で進められます。セッション録画により、ヒートマップでは分からない離脱直前の具体的な操作も確認できます。

無料プランは月3,000PV・1ドメインで全機能を自己サポートの形で利用できます。有料はエンタープライズのみで、計測PV量とドメイン数を指定した個社見積りとなり専任サポートが付きますが、金額は公開されていません。

契約条件は標準12ヶ月(以降は月次自動更新)で、初期費用は無料である一方、初回のみデータ保存デポジット6,000円(税別)が必要です。無料トライアルは2週間で、30,000PV・2ドメイン・目標10件・全主要機能という条件です。

A/Bテスト、多変量テスト、パーソナライズ、AIパーソナライズを提供する国産のLPO・CRO専業プラットフォームです。アクセス解析の付帯機能ではなく、ランディングページ最適化とコンバージョン率最適化に専業で取り組んでいる点が位置づけの特徴です。

A/Bテストによる2パターン比較に加え、複数要素を同時に検証する多変量テストに対応します。訪問者の属性や行動に応じた出し分けを行うパーソナライズと、その配分をAIが自動調整するAIパーソナライズも備えます。

導入実績としてBook Off・楽天カード・ベルーナ・カメラのキタムラなどが挙げられており、EC・金融・人材・小売といった業種で使われています。

料金は個社別プランで非公開です。無料トライアルの記載もなく、デモや問い合わせでの対応となります。ただし無料サポートサービスが用意されており、導入後の運用面での支援を受けられます。

Optimizely

Web Experimentation

公式サイト ↗

A/Bテスト、多変量テスト、マルチページテスト、サーバーサイドテスト、パーソナライズに対応する実験プラットフォームです。掲載5サービスの中で、扱えるテストの種類がもっとも多くなっています。

特徴はサーバーサイドテストへの対応です。タグを設置してフロントエンドで出し分ける方式に加え、SDKを通じてサーバー側でロジックを切り替えられます。表示要素だけでなく、機能や処理そのものを対象にした検証が可能になります。マルチページテストにより、1ページ単位ではなく複数ページにまたがる導線全体を対象にしたテストも実行できます。

料金は個社ごとのパッケージで非公開です。USD建て・年契約が前提で、MTU(月間トラッキングユーザー)やセッション数をもとにした課金体系とされています。中堅〜大企業・エンタープライズが主な対象です。

セルフサーブの無料トライアルはなく、デモの申し込みや営業経由での提案という導入経路になります。検証を始めるまでに商談の工程が入るため、短期間で試したい場合には合いません。

掲載5サービスの中で唯一、ページ全体ではなく入力フォームに絞って改善を行うEFOツールです。

機能はリアルタイムの入力補助と自動入力、エラーのその場表示による離脱抑制、フォーム離脱の計測とログ解析です。送信してからエラーで戻される体験を減らし、入力途中での離脱を抑える設計になっています。PC・スマホの両方に対応します。

料金は月額15,000円〜(税抜)で、UU数と項目数によって変動します。契約フォーム数は無制限ですが、初期費用として3フォーム目以降は1フォームあたり10,000円が必要です。個別カスタマイズは別途となります。最低契約期間は6ヶ月です。

ステップフォーム機能はGyro-n EFO Nextというオプションで、月額20,000円〜・初期費用50,000円〜(いずれも税抜)です。長いフォームを複数ステップに分割して入力の負担を下げる用途に使います。

無料トライアルは1ヶ月間で、掲載5サービスの中でもっとも長い設定です。フォームの改善は効果が出るまでに一定の期間が必要なため、判断材料を集めやすくなっています。

よくある質問

LPOツールの費用相場はいくらですか。

掲載5サービスは課金の基準が揃わないため、1ユーザーあたりの単価としての相場は成立しません。金額を公開しているのはPtengineとGyro-n EFOの2サービスです。PtengineはGrowthが月払い6,578円/月〜・年一括払い5,478円/月〜(いずれも税込)で、計測PV数によって変動します。Gyro-n EFOは月額15,000円〜(税抜)で、UU数と項目数で変わります。SiTestは無料プランのみ金額が示され、有料のエンタープライズは個社見積りです。DLPOとOptimizelyは要問い合わせとなっています。

無料で使えるサービスはありますか。

掲載5サービス中2サービスに無料プランがあります。SiTestの無料プランは月3,000PV・1ドメインで全機能を自己サポートで利用でき、Ptengineの無料プランも月3,000PVでヒートマップ1枚などの制限がありますがA/Bテストとセグメント分析を利用できます。無料トライアルは3サービスが提供しており、SiTestとPtengineが14日間、Gyro-n EFOが1ヶ月です。

初期費用はかかりますか。

Gyro-n EFOは初期費用が基本無料ですが、3フォーム目以降は1フォームあたり10,000円が必要です。ステップフォーム機能のGyro-n EFO Nextは初期費用50,000円〜(税抜)となります。SiTestは初期費用無料の一方、初回のみデータ保存デポジットとして6,000円(税別)が発生します。Ptengineは公式のプランページに初期費用の明記がなく、DLPOとOptimizelyは要問い合わせです。

最低契約期間はどのくらいですか。

SiTestは標準12ヶ月で、以降は月次自動更新です。Gyro-n EFOは最低6ヶ月となります。Optimizelyは年契約が前提の個社見積りです。Ptengineは最低契約期間の記載がなく、DLPOは要問い合わせです。

A/Bテストはどのサービスでもできますか。

掲載5サービスのうち4サービスがA/Bテストに対応します。DLPOはA/Bテスト・多変量テストに加えAIパーソナライズを提供し、OptimizelyはマルチページテストやサーバーサイドテストにもSDK経由で対応します。SiTestとPtengineはヒートマップ解析と組み合わせた形でA/Bテストを利用できます。Gyro-n EFOは入力フォーム最適化に特化しており、A/Bテスト機能は提供範囲に含まれません。

フォームの離脱を減らしたい場合はどれを選べばよいですか。

入力フォームに絞って改善したい場合はGyro-n EFOが該当します。リアルタイムの入力補助や自動入力、エラーのその場表示による離脱抑制、フォーム離脱の計測とログ解析に対応し、ステップフォーム化はGyro-n EFO Nextのオプションです。SiTestもEFOを機能の一つとして備えているため、ヒートマップやA/Bテストと合わせて使いたい場合は選択肢になります。

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