結論:領収書月30〜100枚なら、入力だけ外注するのが現実的
個人事業主の記帳代行は、税理士に顧問契約込みで頼むと月3万円程度からかかります。記帳代行業者なら、仕訳数に応じて月数千円〜2万円程度が目安です。
1仕訳あたり60〜100円前後で考えると、領収書の枚数からおおよその費用を逆算できます。
領収書が月30〜100枚で、freee・マネーフォワード・弥生などの会計ソフトをすでに契約しているなら、「入力だけ」を切り出す方法があります。確定申告まで丸投げするより、費用対効果を取りやすいでしょう。
一方、節税相談や申告書の作成まで任せたい人は税理士が合います。
選ぶときは、追加料金を含めた月額、いま使っている会計ソフトへの対応、領収書の渡し方の3点を先に見てください。この記事では月30枚・50枚・100枚の費用感と、個人事業主が選びやすいサービスの違いを並べて整理します。
| 依頼先タイプ | 月額目安 | 任せられる範囲 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 税理士 | 月3万円程度から | 記帳、申告、税務相談 | 申告や相談まで任せたい人 |
| 記帳代行業者 | 月数千円〜2万円程度 | 仕訳入力、帳簿作成 | 入力作業を外に出したい人 |
| オンラインアシスタント型 | 月2.7万〜10万円帯が中心 | 経理事務全般 | 請求や支払も任せたい人 |
| 自分で入力 | ソフト利用料のみ | すべて自分で対応 | 枚数が少なく時間を取れる人 |

記帳代行で頼める範囲と、経理代行との違い
記帳代行は、領収書や明細をもとに会計ソフトへ仕訳を入力し、帳簿を作る業務です。個人事業主がつまずきやすい日付・金額・支払先・勘定科目・税率の入力を、外部に任せられます。
ただし、確定申告書の作成や税務相談は税理士の業務です。記帳入力は税理士以外の業者にも頼めますが、申告内容の判断や節税相談まで求めるなら税理士に依頼しましょう。
| 項目 | 記帳代行 | 経理代行 | 税理士 |
|---|---|---|---|
| 領収書の仕訳入力 | あり | あり | あり |
| 帳簿作成 | あり | あり | あり |
| 請求・支払事務 | 原則なし | あり | 事務所による |
| 給与計算 | 原則なし | あり | 事務所による |
| 確定申告書の作成 | なし | なし | あり |
| 税務相談 | なし | なし | あり |
現場の声では、入力時間そのものよりも、申告前に1年分を抱え込む不安が大きく出ています。「紙袋に入れたレシートを日付順に並べるだけで丸一日かかった」「入力済みと未入力が混ざって分からない」といった声は、珍しくない悩みです。
会計ソフトの撮影機能を使っても、読み取り結果や科目を自分で直す工程が残ります。税率が混在するレシートや、駐車場代のように自動判定がずれやすい支出では、最後の確認が負担になりがちです。
料金相場:月30枚・50枚・100枚で見る
料金は「基本料金に何枚まで含むか」と「超過時の単価」で大きく変わります。最も安いプランの月額だけを見ると安く見えても、100仕訳では月額が大きく上がることがあります。
| 依頼先 | 月額の目安 | 1仕訳あたりの目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 税理士 | 月3万円程度から | 個別見積もり | 顧問契約や申告料を含むことが多い |
| 記帳代行業者 | 月数千円〜2万円程度 | 60〜100円前後 | 仕訳数で料金が変わる |
| オンラインアシスタント型 | 月2.7万〜10万円帯が中心 | 時間契約が多い | 個人には過剰になりやすい |
| 入力特化型 | 月数千円台から | 定額または枚数上限あり | 対象書類の範囲を確認する |
月30枚なら、単価換算では1,800〜3,000円ほどが目安です。月50枚なら3,000〜5,000円、月100枚なら6,000〜10,000円ほどまで上がります。
| 領収書枚数 | 仕訳単価60円換算 | 仕訳単価100円換算 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 月30枚 | 1,800円 | 3,000円 | 入力特化の定額プランと相性がよい |
| 月50枚 | 3,000円 | 5,000円 | 月1万円未満で探しやすい |
| 月100枚 | 6,000円 | 10,000円 | 超過料金と納期の確認が重要 |
料金が上がる条件は、資料が未整理、枚数超過、消費税の課税事業者、決算や申告の追加依頼などです。郵送が必要なサービスでは、送料や原本返却の扱いも確認してください。

個人事業主向け記帳代行サービス比較
ここでは、個人事業主が検討しやすい価格帯や、領収書入力の負担を減らせるサービスを並べます。ランキングではなく、料金・渡し方・対応ソフト・任せられる範囲で比較します。
| サービス | 料金 | 上限・単位 | 渡し方 | 対応ソフト・出力 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|
| 送るだけ記帳代行 | 月額3,000円税込 | 領収書月100枚まで | LINE/メール | freee、マネーフォワード、弥生向けCSV | 入力だけ安く外注したい人 |
| STREAMED | 月額9,845円税込 | 月100件込み、超過22円/仕訳 | スキャン | 18の主要会計ソフト | 精度と連携数を重視する人 |
| 記帳代行ドットコム | 100仕訳6,600円税込 | 超過77円/仕訳 | 郵送/メール | 弥生、freee、マネーフォワード | 郵送でまとめて出したい人 |
| KANBEI記帳代行 | 100プラン22,000円税込 | プラン制 | 郵送/データ | 会計ソフト登録まで | 丸投げ範囲を広く見たい人 |
| TMK記帳代行サービス | 100仕訳以下5,400円税込 | 丸投げプラン | 郵送/FAX/メール | 試算表作成 | 格安の代行型を探す人 |
| 経理カイホー | 月額6,600円税込 | 詳細は公式確認 | 専用封筒で郵送 | スマホで収支確認 | 紙の原本を投函したい人 |
| タックスナップ | 年額11,760円から | アプリ利用 | 口座・カード連携 | 申告アプリ内で完結 | 会計ソフトを乗り換えたい人 |
| freee会計 LINEレシート電子保存 | 要問い合わせ | 1回最大9枚送信 | LINE | freeeにアップロード | freee内で保存したい人 |
送るだけ記帳代行

会計ソフトは変えず、領収書入力だけを外に出したい個人事業主に向いています。LINEまたはメールで領収書写真を送り、翌営業日にfreee・マネーフォワード・弥生向けのCSVを受け取る設計です。
月100枚まで月額3,000円税込で、日付・金額・支払先・勘定科目・税率区分・インボイス登録番号まで入力します。対象は経費の領収書・レシートで、売上請求書、通帳の記帳、決算、申告は含みません。
送るだけ記帳代行は提供開始前で、現在は事前登録受付中です。登録時点では料金は発生せず、初期費用もありません。
STREAMED(ストリームド)

会計事務所や、会計ソフト連携の幅を重視する人に向きます。AI-OCRとオペレーターでデータ化し、1営業日以内の納品と高い精度を訴求しています。
法人・個人向けプレミアムは月額9,845円税込で月100件込み、超過は22円/仕訳です。スキャンと専用画面の操作が前提になるため、LINEだけで済ませたい人は手間を比べましょう。
記帳代行ドットコム

郵送やメールで資料をまとめて渡したい人に向きます。シンプルプランは50仕訳5,500円、100仕訳6,600円、200仕訳8,800円で、いずれも月額税込です。
弥生・freee・マネーフォワードに対応し、提携税理士による決算・申告サポートもあります。郵送料は利用者負担なので、総額で見ておくと安心です。
KANBEI記帳代行

最初の月額を抑えつつ、必要に応じて丸投げしたい人に向きます。個人事業主向けライトは月額1,100円ですが、0仕訳込みで超過275円/仕訳です。
30プランは6,600円、100プランは22,000円税込です。月100枚に近い人は、実際の枚数で計算した月額で比べてください。
TMK記帳代行サービス

試算表作成まで含めた格安の記帳代行を探す人に向きます。丸投げプランは100仕訳以下で月額5,400円税込、初月無料を掲げています。
資料は郵送・FAX・メール添付で送り、試算表の作成は通常1〜5営業日が目安です。提携税理士経由で決算・申告書作成まで相談できる点も特徴です。
経理カイホー

領収書の原本を封筒に入れて投函したい人に向きます。表示されている料金は月額6,600円税込、初回登録料5,500円、所得税申告オプション11,000円です。
毎月10日までに専用封筒へ入れて送る流れで、提出から約1か月後にスマホで収支を確認できます。反映速度より、原本郵送の分かりやすさを重視する人向けです。
タックスナップ

会計ソフトを乗り換えて、スマホで申告まで進めたい人に向きます。カンタンプランは年額11,760円、安心プランは年額29,800円が目安です。
カード・口座明細をAIで仕分けるアプリなので、freeeやマネーフォワードを使い続けたい人とは前提が違います。紙の領収書入力だけを外注したい場合は、対象範囲を確認しましょう。
freee会計 LINEレシート電子保存

freeeを使っていて、LINEからレシートを保存したい人に向きます。LINEで画像やPDFを送るとfreee会計へアップロードでき、一度に最大9枚まで送信できます。
ただし、取り込み後の科目確認や登録は利用者側の作業です。保存の手間を減らす機能として見ると分かりやすいでしょう。
失敗しない選び方:会計ソフト・渡し方・追加料金
まず、いま使っている会計ソフトにそのままつながるかを確認してください。会計ソフトを変えると、過去データや申告作業の流れまで変わるため、入力代行の安さだけでは判断しにくくなります。
次に見るのは領収書の渡し方です。郵送は原本をまとめやすい一方、反映まで時間がかかる場合があります。
撮影型はすぐ送れる反面、撮影後の確認が残ることがあります。
追加料金も確認してください。仕訳数の超過・郵送料・初回登録料・申告オプション・決算対応などは、月額とは別に発生することがあります。
セキュリティでは、領収書画像の保管、原本返却、電子帳簿保存法やインボイスへの対応を確認しましょう。処理内容を自分で見て確かめられることも、安さと同じくらい大切です。

自分で入力する場合と比べて得か
自分で入力する場合、費用は会計ソフト代だけで済みます。ただし、1枚ごとに科目・支払先・税率・入力粒度を判断するため、月末や申告前に負担が集中します。
損益分岐は、次の式で考えると簡単です。
外注してよい月額 = 記帳に使う時間 × 本業の時間単価
たとえば、申告前に丸一日を使って1年分を整理しているなら、その日は本業や休息に使えた時間です。費用に加えて、期限前に一人で不安を抱える状態を減らせるかも判断材料になります。
デメリットは、毎月の費用が続くこと、数字の反映にタイムラグが出ること、自分に記帳の知識が残りにくいことです。対処法は、月額上限を決める、納期を確認する、納品データを会計ソフト上でざっと見る運用にすることです。
申告前に1年分まとめて頼む方法もありますが、納期遅れや資料不足が起きると、ほかの手段を取れません。月30〜100枚なら、毎月渡して未処理を残さない運用のほうが安定します。
まとめ:月30〜100枚なら「入力だけ外注」が合う
領収書が月30枚前後なら、会計ソフトの機能と入力特化サービスを比べて決めるのが現実的です。月50〜100枚なら、仕訳単価と月額上限を見ながら、入力だけを外に出す選択肢が有力になります。
申告書作成や節税相談まで任せたいなら税理士、請求や支払も任せたいなら経理代行が合います。すでにfreee・マネーフォワード・弥生を使っていて、領収書入力だけが負担なら、会計ソフトを変えないサービスを選びましょう。
最後に見るべき点は、追加料金を含めた月額、対応会計ソフト、領収書の渡し方です。安さだけで選ばず、処理の時期・入力される項目・自分が確認する箇所まで見ておくと、失敗を避けやすくなります。