結論:すぐ辞める人は「他責・ギャップ耐性・辞める抵抗感」を分けて見抜く
すぐ辞める人を見抜くには、面接の印象に加えて、履歴書の在籍期間、退職理由の一貫性、過去の具体的な行動を合わせて確認してください。共通する傾向は、問題を他人や職場のせいにしがち、理想と現実のギャップに弱い、辞めることへの抵抗が薄い、の3つです。
ただし、履歴書と30分ほどの面接で分かるのは一部です。応募者は面接用に準備しているため、感じの良さや話し方に引っ張られると、ストレスへの耐性や周囲との関わり方までは見えにくくなります。
そのため、採用前に見るべき範囲を分けましょう。履歴書では職歴の変わり方、面接では過去の行動を確認し、面接で見えない部分は適性検査で補います。
さらに、辞める原因は本人だけでなく、教育不足や採用前後のギャップなど受け入れ側にもあります。見抜くことと、入社後に受け入れる準備を整えることをセットで進めるのが現実的です。

「感じが良かったのに辞めた」を無くす:面接だけで判断しない
現場の声で多いのは、面接では明るく前向きで、仕事の能力にも問題がなかった人が、1〜2か月で辞めてしまうケースです。落ち度が見当たらないため、次の面接で何を直せばよいか分からなくなります。
こうなるのは、面接では応募者も準備しているからです。話し方や受け答えは整えられても、思い通りにいかない時の反応、周囲への頼り方、注意された時の受け止め方は短時間では表に出ません。
今の凌ぎ方として挙げられるのは、退職理由を詳しく聞く、面接に同席者を増やす、試用期間で様子を見る、といった方法です。どれも有効ですが、判断を入社後に持ち越すほど、合わないと分かった時の手戻りは大きくなります。
そこで、記録の残し方を変えましょう。面接メモには印象よりも事実を書き、質問、回答、懸念点、次に確認することを残すのが基本です。
面接後に5分あれば書き終わります。
| 場面 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| 面接直後 | 明るい、まじめそう、と印象で記録 | 過去の行動と退職理由を記録 |
| 判断材料 | 面接官の感覚が中心 | 履歴書、回答、検査結果を分けて確認 |
| 次回面接 | 何を聞くか毎回迷う | 懸念点から質問を決める |
1. 他責にしがち
前職を辞めた理由が、上司、同僚、会社の制度だけで終わる場合は注意してください。本人が何を試したか、どこまで相談したかを聞くと、問題への向き合い方が見えてきます。
2. コミュニケーションが苦手
報告や相談のタイミングを説明できない人は、入社後に小さなズレを抱え込みやすい傾向があります。口数の多さよりも、困った時に誰へ何を伝えたかを確認するのがポイントです。
3. 理想が高すぎる
仕事内容や働き方への期待が強く、現実の大変な面を聞いた時に反応が薄い場合は、入社後のギャップが出やすくなります。希望条件に加えて、許容できる範囲も聞いておきましょう。
4. 辞めることへの抵抗が薄い
短期の職歴が続き、退職理由が毎回変わる場合は確認が必要です。ただし、家庭事情や契約終了もあるため、回数だけで不採用と決めないでください。
5. 自己管理が苦手
遅刻、連絡漏れ、提出物の抜けが選考中に重なる場合は、入社後の勤怠や報連相にも影響します。小さな違和感ほど、記録して後で見返しましょう。
6. 長く続ける前提が薄い
仕事内容への理解が浅く、志望動機が「家から近い」「条件が合う」だけの場合は、続ける理由が弱いかもしれません。条件以外に何に納得しているかを聞いてください。
「履歴書のどこを見るか分からない」を無くす:職歴と志望動機を見る
履歴書では、職歴の変わり方、在籍期間、退職理由の一貫性、志望動機の具体性を見ます。文章がきれいかどうかは判断材料になりません。
短期離職があるだけで不採用にすると、事情のある人まで逃します。確認するのは、同じような辞め方が続いていないか、仕事内容を理解したうえで応募しているかです。
正社員では、職務内容と退職理由のつながりを見ます。アルバイトやパートでは、希望シフト、通勤時間、学校や家庭との両立が現実的かを確認してください。
| 項目 | 見る点 | 注意したいサイン |
|---|---|---|
| 職歴 | 在籍期間が短い職場の並び | 似た理由で退職が続く |
| 退職理由 | 本人の説明に一貫性があるか | すべて職場側の問題になっている |
| 志望動機 | 自社の仕事に触れているか | どの会社にも使える内容 |
| 希望条件 | 時間、曜日、通勤が現実的か | 繁忙時間と希望が合わない |
| 記入状態 | 空欄や誤字の多さ | 確認不足が選考中にも出る |
今の凌ぎ方は、職歴を見て不安なら面接で長く聞くことです。ただ、聞きっぱなしでは次の候補者と比較できません。
履歴書を見たら、面接前に3分で「確認する質問」を書き出してください。面接後に回答を追記すれば、採用理由と見送った理由が残ります。
「何を聞けばいいか分からない」を無くす:質問文を固定する
面接で見抜くには、過去の行動を聞きます。「頑張れますか」と尋ねるより、「前職でうまくいかなかった時に、誰へ何を相談しましたか」と聞くほうが具体的です。
仕事の大変な面も先に伝えましょう。忙しい時間、クレーム対応、覚える量などを隠すと、入社後に採用前後のギャップが起きやすくなります。

| 質問文 | 確かめたいこと | 良い答えの例 | 注意したい答えの例 |
|---|---|---|---|
| 前職を辞めた理由を教えてください | 退職理由の一貫性 | 事情と自分の判断を分けて話す | 上司や会社の不満だけで終わる |
| うまくいかなかった仕事と、その時の対応は何ですか | 他責傾向、相談力 | 相談、改善、振り返りがある | 何もできなかった、相手が悪いで終わる |
| 注意や指摘を受けた経験を教えてください | 受け止め方 | 直した行動を説明できる | 指摘されたことがないと言い切る |
| この仕事で大変そうだと思う点は何ですか | 仕事内容の理解 | 忙しさや対人対応を具体的に挙げる | 楽そう、簡単そうと捉えている |
| 希望条件が合わない時はどうしますか | 継続の現実性 | 相談できる範囲を示す | 合わなければすぐ辞める前提で話す |
面接では、家族構成、思想信条、宗教、支持政党、本籍など、仕事に関係しない質問は避けてください。採用判断に必要なのは、働く条件と仕事上の行動です。
所要時間は、質問を5つに絞れば15分ほどです。残りの時間で仕事内容と条件を説明し、応募者からの質問を受けます。
「辞められた後のしわ寄せ」を減らす:損失を見える化する
厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」では、2024年の離職率は一般労働者が12.1%、パートタイム労働者が21.2%です。パートやアルバイトを含む職場では、辞めること自体が珍しい話ではありません。
ただ、小さな会社や店舗では、1人の早期離職がそのまま店長や経営者の負担になります。欠員の穴埋め、再募集、面接、教え直しが本業に加わるためです。
今の凌ぎ方には、残った人数で回す、自分がシフトに入る、人を増やすことを諦める、などがあります。この状態が続くと、残ったスタッフの負担も増えていくでしょう。
金額にできるものと、時間で失うものを分けて記録してください。求人広告費、面接時間、教育時間、欠員対応を書き出すだけで、入社前に確認する手間と比べやすくなります。
| 損失の種類 | 起きること | 記録する単位 |
|---|---|---|
| 求人費 | 再募集が必要になる | 掲載費、紹介料 |
| 面接時間 | 店長や社員の予定が埋まる | 面接人数、面接時間 |
| 教育時間 | 同じ説明をやり直す | 研修日数、担当者の時間 |
| 現場負担 | シフトや業務の穴が出る | 代替勤務、残業、クレーム対応 |
| 採用判断 | 次も勘に戻る | 辞めた理由、選考時の懸念 |

「入社後に様子見するしかない」を無くす:適性検査を前に置く
入社後に違和感が出ても、雇用契約はすでに始まった後です。試用期間を置いても簡単には終わらせられず、判断が遅いほど現場の負担は増えます。
面接と履歴書だけでは、ストレスへの耐性、周囲との関わり方、トラブルになりやすい傾向までは見えにくいものです。この部分を補う選択肢が、採用前の適性検査です。
適性検査は大企業だけのものではありません。料金体系には、1人ごとの従量課金、月額制、初期費用ありのプランがあり、月に数人の採用でも使えるサービスがあります。
使い方はシンプルです。応募後に受検URLを送り、面接前または面接後に結果を見ます。
結果だけで合否を決めず、「面接で何を確かめるか」を決める材料にしてください。
現場の不満として多いのは、検査結果が数値やグラフで返ってきても、採否の判断や質問づくりに使えないことです。結果を読めないままでは、結局は面接の印象に戻ってしまいます。
ミスゼロは、初期費用・月額固定費0円、1人300円で、早期離職や対人トラブルの傾向を採用前に確認できるWeb適性検査です。現在、事前登録受付中です。
| 比較する点 | 月額制の検査 | 従量課金の検査 |
|---|---|---|
| 費用の出方 | 採用がない月も固定費が出る | 受検した人数分だけかかる |
| 向く職場 | 毎月まとまった採用がある | 採用人数に波がある |
| 注意点 | 使わない月の費用 | 人数が増えると総額も増える |
| 見るべき点 | 結果を面接に活かせるか | 全員に同じ確認をかけられるか |
「本人の問題か職場の問題か分からない」を無くす:受け入れも点検する
すぐ辞める原因は、応募者だけにあるとは限りません。採用前の説明と実際の仕事が違う、新人教育が場当たり、スタッフ間の雰囲気が悪い、店長の言動がきつい場合もあります。
同じ時期、同じ持ち場、同じ教育係のもとで続けて辞めているなら、職場側の要因を調べてください。本人の特徴だけを見ていると、根本の原因が残ります。
今の凌ぎ方は、辞めた人を「合わなかった」で片づけることです。しかし、それでは次の採用でも同じ説明不足や教育不足が繰り返されます。
入社後1か月のフォローを先に決めておきましょう。
初日は条件と業務範囲を再確認し、1週間後に教育係が困りごとを聞きます。1か月後には、店長が続けられそうかを確認する流れです。
| 点検項目 | 職場側で見ること | 対策 |
|---|---|---|
| 条件説明 | 面接時の話と実態が合っているか | 大変な面も先に伝える |
| 教育 | 教える人と内容が決まっているか | 教育係を置く |
| 雰囲気 | 新人が質問しやすいか | 声かけの場を決める |
| 店長の言動 | 注意が感情的になっていないか | 指摘内容を事実で伝える |
| 退職理由 | 同じ理由が続いていないか | 辞めた理由を記録する |
採用後の早期離職を防ぐには、見抜く力だけでは足りません。条件の事前説明、教育係のフォロー、定期的な声かけを組み合わせれば、入社後のズレは小さくできるでしょう。
まとめ:すぐ辞める人を見抜くには、面接前・面接中・入社後をつなげる
すぐ辞める人を見抜くには、他責にしがち、理想と現実のギャップに弱い、辞めることへの抵抗が薄い、という傾向を確認します。履歴書では在籍期間と退職理由、面接では過去の行動を具体的に聞いてください。
一方で、面接の印象と履歴書だけでは見えない部分が残ります。ストレスへの耐性や周囲との関わり方は適性検査で補い、結果だけで合否を決めず、面接質問に変換して使いましょう。
採用後は、条件説明、教育係、定期的な声かけを整えてください。見抜くことと受け入れを整えることの両方を進めれば、採ってすぐ辞められるやり直しを減らせます。
よくある質問
転職回数が多い人は採らないほうがいいですか? 回数だけで判断するのは避けてください。在籍期間、退職理由の一貫性、次の仕事に何を求めているかを確認します。
長く続く人に共通する特徴はありますか? 仕事内容の大変な面を理解し、困った時に相談できる人は続きやすい傾向があります。条件に加えて、働き方への納得感も見てください。
アルバイトにも適性検査を受けてもらってよいですか? 採用判断に必要な範囲で、目的を説明して実施する方法があります。応募者の負担が重すぎない検査を選ぶことも大切です。
適性検査の費用はどのくらいですか? 公式サイトで確認できる範囲では、1人ごとの従量課金、月額制、初期費用ありのプランがあります。小さな会社では、採用がない月に費用がかからない形が使いやすいでしょう。