結論:解決したい課題が「測定」か「集計作業」かで分かれる
広告効果測定ツールと呼ばれるものには、性格の異なる2つのタイプがあります。
貢献度を測るタイプ(アトリビューション型)
- アドエビス:マルチタッチアトリビューション・電話コンバージョン計測・カスタマージャーニー可視化
- ウェブアンテナ:広告・施策を横断した成果の一元管理とアトリビューション分析
- ADGoCoo:直接効果+間接効果(アトリビューション)の分析
データを集めてレポートを自動化するタイプ(集約型)
- Roboma:60以上の媒体APIと自動連携・レポート自動作成
- LEAN Cloud:10以上の媒体APIと連携・広告素材別の成果集計
| 導入目的 | おすすめのタイプ | 主なサービス |
|---|---|---|
| 予算を抑えて間接効果まで見たい | 12ヶ月プランで月4,500円(税抜)。初期費用0円・追加料金なしの定額制 | ADGoCoo(アドゴクウ) |
| 電話の問い合わせも成果に含めたい | マルチタッチアトリビューションと電話CV計測。導入1万件以上 | アドエビス(AD EBiS) |
| すぐに計測を始めたい | タグ設置のみで最短2営業日。導入600社以上でサントリー・NTT等の実績 | ウェブアンテナ(WebAntenna) |
| 多媒体のレポート作成を自動化したい | 60以上の媒体APIと連携。2週間の無料トライアルあり | Roboma(ロボマ) |
| クリエイティブ別の成果を見たい | 画像・動画・テキスト単位で集計。広告費の1%以下を標榜 | LEAN Cloud(リーンクラウド) |
どの広告が効いたかを知りたいのか、レポート作成の手間を減らしたいのか。ここが最初の分岐です。
広告効果測定ツールとは
複数の広告媒体に出稿したとき、どの広告がどれだけ成果につながったかを把握するためのツールです。
Google広告やYahoo!広告、SNS広告はそれぞれの管理画面で数値を確認できますが、媒体ごとに指標の定義が違い、同じコンバージョンが複数の媒体で重複して計上されることがあります。また、最後にクリックされた広告だけを評価すると、その前段で認知に貢献した広告が見えません。
アトリビューション分析は、コンバージョンに至るまでの複数の接点を評価する考え方です。一方でデータ集約型のツールは、各媒体からデータを取ってきて一つの形に整え、レポートやBIツールへ渡すことを目的としています。
選び方
1. 「貢献度を測る」のか「集計を自動化する」のか
アトリビューション型は、広告の評価そのものを変えます。アドエビスはマルチタッチアトリビューションに対応し、電話コンバージョンの計測まで扱います。Web上の行動だけでなく電話での問い合わせを成果に含められる点は、他のサービスにない特徴です。
集約型は、作業時間を減らします。Robomaは60以上の媒体APIと連携してダッシュボードを自動更新し、クリエイティブレポートを自動作成します。LEAN Cloudは10以上の媒体APIと連携して1日1回データを取得します。
媒体ごとの管理画面を開いてExcelに転記する作業に時間を取られているなら集約型、どの広告に予算を寄せるべきか判断できないならアトリビューション型という分け方ができます。
2. 月額に10倍以上の開きがある
- ADGoCoo:月 4,500円(税抜・12ヶ月プラン)/月5,000円(税抜・3ヶ月プラン)
- Roboma:月 40,000円から
- LEAN Cloud:月 49,800円(税込)から
- アドエビス:月 50,000円から
- ウェブアンテナ:クリック従量課金+固定費(金額は資料ダウンロードで開示)
ADGoCooは他社の10分の1前後という水準です。初期費用0円で追加料金もない定額制を掲げており、小規模から中小の事業者を対象としています。
扱う広告の規模と必要な機能に対して、どの価格帯が妥当かを先に決めてください。
3. 課金の基準が3通りある
広告費や流入が増えたときに費用がどう動くかは、方式によってまったく違います。
測定量で決まる
- アドエビス:計測トラフィックの帯+上限超過分は従量課金
- ウェブアンテナ:サイト種別(BtoB・EC・ブランドサイト等)とクリック数の段階制
広告費で決まる
- LEAN Cloud:広告費に連動(広告費の1%以下を標榜)
定額
- ADGoCoo:契約期間による定額(追加料金なし)
- Roboma:プロジェクト数・広告数による
広告費を増やす予定があるなら、測定量課金や広告費連動では費用も上がります。逆に定額であれば規模が大きくなるほど割安になります。
4. 連携できる媒体の数を確認する
- Roboma:60以上の媒体API
- LEAN Cloud:10以上の媒体API
- ADGoCoo:Google広告・Yahoo!広告・SNS・ブログ・SEO
- ウェブアンテナ:Google・Yahoo!・Facebookなど
運用している媒体がすべて対象に含まれているかを確認する必要があります。1つでも対象外があると、その媒体だけ手作業が残ります。
5. 導入までの手間
ウェブアンテナは共通タグとコンバージョンタグの設置のみで、最短2営業日で計測を開始できるとしています。アドエビスとADGoCooもタグ設置型です。
一方RobomaとLEAN Cloudは媒体のAPIと連携する方式のため、対象媒体のアカウント接続が必要になります。タグを設置するかアカウントをつなぐかで、準備の内容が変わります。
6. 試せるかどうか
無料トライアルがあるのはRobomaの2週間だけです。他の4サービスには無料トライアルの記載がなく、無料プランを持つサービスもありません。
ただしアドエビスは初期費用0円に加えて、メール・電話サポートと活用支援プログラムを0円としています。導入後に使いこなすための支援が費用に含まれる構成です。
タイプ別に見る
12ヶ月プランで月4,500円(税抜)。間接効果の分析にも対応した定額制
電話コンバージョン計測とカスタマージャーニー可視化。サポートと活用支援が0円
タグ設置のみで最短2営業日。SNS広告・動画広告の効果測定にも対応
60以上の媒体APIと連携し異常値検知アラートも。Looker Studio・BigQueryへ出力
画像・動画・テキスト別に集計。複数通貨対応でインハウス化支援もある
本ページ独自のまとめ
掲載5サービスを調べたうえで、選定時に押さえておきたい点を挙げます。
料金公開率は掲載5サービス中5サービス(100%)ですが、うち3サービスは下限のみです。金額が確定しているのはADGoCooだけで、アドエビス・Roboma・LEAN Cloudは「〜から」という表記、ウェブアンテナは資料ダウンロードでの開示です。実額は測定量や広告費によって変わります。
「広告効果測定ツール」という同じ名前で、解決する課題が違います。アトリビューション型は広告の評価を変え、集約型は集計作業を減らします。レポート作成に時間を取られている会社がアトリビューション型を導入しても作業は減りませんし、その逆もあります。
課金の基準が事業の成長と連動するかを見てください。広告費連動のLEAN Cloudや測定量課金のアドエビス・ウェブアンテナは、広告を増やすと費用も上がります。ADGoCooの定額制は規模が大きくなるほど割安になりますが、対応媒体の範囲が限られます。
試せるのは1サービスだけです。Robomaの2週間トライアルを除き、無料で動かして確かめる手段がありません。タグ設置型かAPI連携型かによって導入の手間も変わるため、問い合わせの段階で自社の媒体構成を伝えて、対応可否を確認しておく必要があります。
@card 掲載5サービスの料金公開状況|料金を公開:5サービス(100%・うち下限のみ3サービス、資料開示1サービス)/月額の幅:4,500円〜50,000円台/課金の基準:測定量2サービス・広告費連動1サービス・定額2サービス/無料トライアルあり:1サービス(20%・Roboma 2週間)/無料プラン:0サービス
各サービスの詳細
株式会社ディーボが提供する広告効果測定ツールです。同社は2005年6月設立、資本金2,000万円の企業で、札幌市中央区北3条西のさっけんビルに本社を置きます。小規模から中小の事業者を主な対象としています。
掲載5社の中で月額が突出して低い水準にあります。12ヶ月プランが月4,500円(税抜・12ヶ月分で税込58,320円)、3ヶ月プランが月5,000円(税抜・3ヶ月分で税込16,200円)です。初期費用は0円で、追加料金のない定額制を掲げています。他社が月40,000円台から50,000円台であることを考えると、10倍前後の差があります。
対象はGoogle広告・Yahoo!広告・SNS・ブログ・SEOで、複数の媒体の効果を一括で測定できます。直接効果に加えてアトリビューション(間接効果)の分析にも対応し、クリック数とコンバージョン数をリアルタイムで確認できます。低価格帯でありながら、間接効果まで見られる構成です。
タグ設置型のクラウドサービスです。無料トライアルの明記はなく、公式サイトに具体的な導入社数の記載もありません。判断材料が金額と機能に限られる点は踏まえておいてください。
広告費の規模が小さく、測定ツールに月数万円を払えない事業者に向きます。まず効果測定の仕組みを持つこと自体が目的なら、この価格帯が現実的な選択肢になります。
株式会社イルグルムが提供する広告効果測定ツールです。同社は2001年6月4日設立、資本金3億1,806万円(2026年3月31日現在)、従業員352名(グループ連結)で、大阪市北区梅田と東京都千代田区有楽町に本社を置き、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています(証券コード3690)。
導入実績は1万件以上とされており、掲載5社の中で最も規模の大きいサービスです。クリックの計測からアトリビューション分析までを一元管理でき、マルチタッチアトリビューションに対応します。
加えて電話コンバージョンの計測、カスタマージャーニーと行動フローの可視化を扱います。Web上の行動だけでなく電話での問い合わせまで含めて成果を追える点が特徴で、電話での申込が一定量ある業種では計測の抜けを埋められます。
料金は月額50,000円からの下限のみが公開されています。計測量と必要な機能によって変動し、詳細は問い合わせでの確認となります。課金は計測トラフィックの帯で決まり、上限を超えた分は従量課金です。LP最適化、カスタマージャーニー分析、データエクスポート、外部連携といったオプションは別途費用となります。
初期費用は0円で、メール・電話サポートと活用支援プログラムも0円としています。ツールの提供に加えて使いこなすための支援が費用に含まれる構成で、社内に専任のアナリストがいない組織でも回しやすくなります。
株式会社ビービットが提供する広告効果測定ツールです。同社は2000年3月15日設立、資本金1,000万円(資本準備金14億1,710万円/2025年9月末時点)、従業員はグループ270名・単体171名(2025年6月末時点)の企業で、東京都千代田区大手町の新大手町ビルに本社を置きます。
導入は600社以上で、サントリー・NTT・東急グループなどの実績があります。料金はクリック従量課金と固定費の組み合わせです。サイトの種別(BtoB・EC・ブランドサイト等)とクリック数に応じた段階制で、具体的な金額は料金表の資料ダウンロードで開示されます。公式ページ上に金額の記載はありません。
導入の速さが特徴です。 共通タグとコンバージョンタグを設置するだけで、最短2営業日で計測を開始できるとしています。大がかりな準備を必要としないため、キャンペーンの開始に間に合わせたい場面でも動けます。
広告や施策を横断した成果の一元管理と、アトリビューション分析による貢献度の可視化を扱います。SNS広告や動画広告の効果測定にも対応し、Google・Yahoo!・Facebookなどの広告媒体と連携します。
アクセス解析ツールとの併用を想定した構成です。既にGoogleアナリティクスなどを使っている前提で、広告の貢献度だけを精緻に見たい組織に向きます。クリック数に連動するため、出稿量が読める事業ほど費用の見通しが立ちます。
RoboMarketer株式会社が提供する広告データの集約・レポート自動化サービスです。同社は2017年6月設立、資本金2,100万円の企業で、東京都渋谷区桜丘町のセルリアンタワーに拠点を置きます。
60以上の媒体APIと自動連携してデータを集約します。掲載5社の中で連携できる媒体数が最も多く、複数の広告媒体を並行して運用している場合にデータの収集作業を減らせます。計測ツールのコンバージョンも一元管理でき、異常値の検知アラートを備えます。
料金は月額40,000円からの下限のみが公開されています。プロジェクト数と広告数、オプションによって変動し、詳細は問い合わせでの確認となります。
掲載5社の中で無料トライアルを提供しているのは本サービスだけで、期間は2週間です。金額の下限しか出ていないぶん、実際に触って自社の媒体構成に合うかを確かめられます。
出力先が広い点も特徴です。Looker Studioとの連携に加えて、Excel・スプレッドシート・BigQueryへの出力に対応します。ダッシュボードの自動更新とクリエイティブレポートの自動作成により、定期的なレポート作成の手間を減らす構成です。媒体数が多く、毎月のレポート作成に時間を取られている広告主・代理店に向きます。
リーンマーケティング株式会社が提供する広告データの集約・分析サービスです。同社は2021年11月設立、従業員約70名の企業で、東京都渋谷区神南のFPGリンクス神南に拠点を置きます。広告主と広告代理店のインハウス運用支援を想定しています。
料金は月額49,800円(税込)からで、広告費の規模によって変動します。広告費の1%以下という水準を掲げており、広告費が大きいほど金額も上がる連動型です。定額ではないため、出稿を増やすと費用も増えますが、広告費に対する比率で上限の目安を持てる点が他社との違いです。スタートアップ向けの支援プランも用意されています。
10以上の媒体APIと連携し、1日1回広告データを自動で取得します。媒体をまたいだ成果の比較や、キャンペーン・広告グループ単位でのドリルダウン分析に対応します。
画像・動画・テキストといった広告素材別に成果を集計できる点が特徴です。どのクリエイティブが効いたかを媒体横断で確認できるため、クリエイティブの改善サイクルを回している組織では判断の材料が増えます。
複数通貨に対応し、Googleアナリティクスとの連携やコンバージョンの紐づけも行えます。インハウス化支援の伴走プランを提供しており、運用を代理店から自社へ移す過程にある企業に向きます。無料トライアルの明記はなく、要問い合わせです。
よくある質問
月額の目安はどれくらいですか。
ADGoCooは12ヶ月プランで月4,500円(税抜)、3ヶ月プランで月5,000円(税抜)です。Robomaは月40,000円から、LEAN Cloudは月49,800円(税込)から、アドエビスは月50,000円からで、いずれも下限のみの公開です。ウェブアンテナはクリック従量課金と固定費の組み合わせで、金額は料金表の資料ダウンロードで開示されます。
アトリビューション分析ができるのはどれですか。
アドエビスはマルチタッチアトリビューションに対応し、電話コンバージョンの計測やカスタマージャーニー・行動フローの可視化も扱います。ウェブアンテナもアトリビューション分析による貢献度の可視化が中心です。ADGoCooは直接効果に加えて間接効果の分析に対応します。
複数媒体のレポート作成を自動化したい場合はどれですか。
Robomaは60以上の媒体APIと自動連携し、ダッシュボードの自動更新とクリエイティブレポートの自動作成に対応します。Looker Studio連携やExcel・スプレッドシート・BigQueryへの出力も可能です。LEAN Cloudは10以上の媒体APIと連携して1日1回データを取得し、媒体横断での成果比較や広告素材別の集計を行えます。
広告費が増えると料金も上がりますか。
LEAN Cloudは広告費に連動する方式で、広告費の1%以下という水準を掲げています。アドエビスは計測トラフィックの帯で決まり上限超過分は従量課金、ウェブアンテナはクリック数に応じた段階制です。ADGoCooは契約期間による定額で追加料金がなく、Robomaはプロジェクト数と広告数によります。
無料で試すことはできますか。
Robomaが2週間の無料トライアルを提供しています。掲載5サービスの中で無料トライアルの記載があるのは同サービスのみで、無料プランを持つサービスはありません。アドエビスは初期費用0円に加えて、メール・電話サポートと活用支援プログラムを0円としています。
導入までにどれくらいかかりますか。
ウェブアンテナは共通タグとコンバージョンタグの設置のみで、最短2営業日で計測を開始できるとしています。アドエビスとADGoCooもタグ設置型です。RobomaとLEAN Cloudは媒体のAPIと連携する方式のため、対象媒体のアカウント接続が必要になります。
電話での問い合わせも成果として計測できますか。
アドエビスが電話コンバージョンの計測に対応しています。掲載5サービスの中で電話での成果を計測できることを明示しているのは同サービスです。Web上の行動だけでなく、電話での問い合わせを含めて広告の貢献度を評価できます。