SquarespaceとWordPressの違いとは

SQUARE STUDIOのウェブサイトをご覧になっている方の多くが1度は考えたことがあるであろうSquarespace(スクエアスペース)とWordPress(ワードプレス)の違いについて、可能な限りフラットな視点でまとめてみました。
それぞれに一長一短ありまして、一概にどちらが良いとはなかなか断言できないのですが、みなさまのウェブサイトビルダー選択のお役に立てればと思います。

今回は以下5つの観点でSquarespaceとWordPressを比較してみました。

 

比較の前に − SquarespaceとWordPressの成り立ちの違い

さっそく機能やデザインの拡張性の比較を、といきたいところなのですが、SquarespaceとWordPressはツールそのものの成り立ちに大きな違いがありますのでまずはそこから整理してみます。

SquarespaceやWordPressでウェブサイトを制作して運用していくには、①コンテンツを管理するためのコンテンツマネジメントシステム(CMS)、②ウェブサイトを実際に動かすためのコンピューターであるサーバー、③デザインのベースとなるテンプレート、④メールフォームやマップ等のプラグイン、⑤ウェブサイトのURLとなるドメインといった大きく5つの要素が必要となります。

SquarespaceとWordPressではそれぞれの要素をどこが提供しているかといったところが大きくことなります。

SQUARESPACE

infograph

Squarespaceでは、主な機能であるコンテンツマネジメントシステム(CMS)はもちろんですが、サーバー、ドメイン、テンプレート、プラグインのすべてがSquarespace1社により提供されています。

WORDPRESS

difference

WordPressでは、コンテンツマネジメントシステム(CMS)はWordPressにより提供されますが、サーバー、テンプレート、プラグイン、ドメインはそれぞれサードパーティの別会社(もしくは個人)によって提供されています。

と、両ツールの成り立ちを整理したところでさっそく比較に進んでいきたいと思います。

1機能やデザインの拡張性

Squarespaceの提供するテンプレートやソースコードはすべてがSquarespace社の開発チームによって作成されます。
1企業の開発チームが作成するため、数えきれないほどのテンプレートやプラグインを提供することは難しく、2018年5月時点では91のテンプレート、51のプラグインが提供されています。
半年に1度くらいのペースで10前後のテンプレートやプラグインが追加されているようです。

一方、WordPressはオープンソースといって、WordPressを構成するソースコードを無償で公開し、世界中のエンジニアによって編集や再配布ができるようになっており、多くの会社や個人がWordPressの開発に携わっています。
現在何万ものテンプレートやプラグインが公開されており、WordPressを利用するとその膨大なリソースを自在に活用することができます。
中には品質が低いものも混在しており、自身のウェブサイトに導入するテンプレートやプラグインを選定するのは少し大変ですが、豊富な機能やデザインを実現するのであればSquarespaceよりもWordPressの方が高い拡張性があると言えると思います。

まとめると

Squarespace

Squarespace社の開発チームがすべてのテンプレートやプラグイン作成するため、ひとつひとつの品質は高いが、提供数は数十種類と少ない。
数が限られているため選定は比較的容易にできるが、拡張性が高いとは言えない。

2安定性

繰り返しになりますが、Squarespaceがひとつのチームでテンプレート、プラグインのすべてを開発するのに対し、WordPressは世界中の異なるエンジニアがテンプレートやプラグインをそれぞれ開発します。
それらのテンプレートやプラグインを組み合わせてウェブサイトを制作するのですが、気を付けなければいけいないのが利用するテンプレートやプラグインが複数組み合わせても問題なく動くかどうかということです。
ひととおり組み上げて問題無く動作すれば第一関門クリアですが、忘れてはならないのがその後のアップデートです。
SquarespaceもWordPressも1年間に複数回、不具合の解消や機能改善を目的として仕組みのアップデートを行っています。その際、ウェブサイトに利用しているテンプレートやプラグインも適切にアップデートを行う必要があるケースがあります。

Squarespaceはすべてのテンプレートやプラグインが自社製であるため、システムのアップデートの際にはあらかじめ社内でテストを行った上で実施します。また、アップデート自体もSquarespace側で実施してくれるため、利用者が何か作業を行う必要は基本的にありません。

一方、WordPressの場合は、WordPressのアップデートにあわせて、テンプレートやプラグインの提供者がそれぞれをアップデートする必要があります。またアップデートの反映は利用者側で実施する必要があります。
アップデートを実施しないとウェブサイトの脆弱性が解消されなかったり、不具合が発生するケースがあります。またアップデートを行うことによってテンプレートやプラグイン同士の相性が悪くなり思わぬ挙動を引き起こすケースもあります。
不具合が発生した際は、テンプレートやプラグインの開発者にコンタクトを取って改善してもらうか、利用者自身で利用するプラグインの変更等を行い対応する必要があります。

iPhoneを利用されている方はiOSのアップデートとiPhoneにインストールしているアプリの関係を連想するとわかりやすいかもしれません。
iOSがアップデートされる際にAppleが提供するアプリ(Safariや天気アプリ等)で不具合が発生することは基本的に無いですが、Appleではない企業(もしくは個人)によって提供されるアプリはアップデートしないと不具合が発生した利用できなくなったりします。

まとめると

Squarespace

CMS、テンプレート、プラグインのすべてをSquarespace1社の開発チームが手掛けるため、CMS、テンプレート、プラグイン相互の整合が取れており、アップデートによる不具合は少ない。

3使いやすさ

ウェブサイトの制作や編集は、SquarespaceもWordPressも管理者用の画面で実施します。

Squarespaceの管理画面は、ウェブサイトを構成する項目が構造化されて整理されており、制作 /編集する際に該当する箇所の設定項目を見つけるのがとても簡単です。
ユーザーインターフェースも非常に洗練されており、テキストや画像等、コンテンツの変更は管理画面の右半分に表示されているプレビュー表示画面から直接編集することが可能です。
また、フォントサイズやボタンカラーといったデザインの編集時も、プレビュー表示画面の該当箇所をクリックするだけで、その部分の編集項目が表示され、即座に必要な設定項目へアクセスすることができます。設定項目を変更すると、変更内容が即座にプレビュー画面に反映されるため、直感的に制作/編集作業を行うことが可能です。
ただ、言語表示が日本語対応していないため、英語に苦手意識がある方にとっては使いづらいかもしれません。

WordPressの管理画面はSquarespaceのそれと比較すると一世代前のインターフェースです。ウェブサイトを構成する項目が構造化されておらず、編集したい箇所の設定項目を特定するのに慣れるまでは少し時間がかかってしまうかもしれません。
また、テンプレートによって管理画面も異なるため、テンプレートを変更する度にキャッチアップが必要になります。
ただWordPressはSquarespaceと違って管理画面が日本語対応しているため、各項目の内容は理解しやすいですね。

まとめると

Squarespace

ウェブサイトのプレビューが常時表示されるインターフェースは直感的でわかりやすく、初心者でも容易に操作可能。
ただし日本語対応していないため、英語に苦手意識がある方は要注意。

4公開後のメンテナンス性

またまた繰り返しになりますが、Squarespaceがひとつのチームでテンプレート、プラグインのすべてを開発するのに対し、WordPressは世界中の異なるエンジニアがテンプレートやプラグインをそれぞれ開発します。この違いは公開後のメンテナンスの仕方にも大きく影響します。

Squarespaceはすべてのテンプレートやプラグインの責任をSquarespaceが持っているため、不具合発生時の対応や各テンプレートやプラグインのアップデートはすべてSquarespaceの開発チームが実施します。
アップデートはSquarespaceが提供している他のテンプレートやプラグインへの影響を事前に検証した上で行われるため、私たちユーザーは基本的に何も対応することなく常に最新の状態が保たれます。

一方、WordPressは各テンプレートやプラグインの責任は開発者に属するため、それぞれの開発者が不具合発生時の対応やアップデートプログラムの提供を行います。
当たり前のことですが、各開発者は、別の開発者が作成したテンプレートやプラグインへの影響まで検証することは難しいため、一部の開発者によるアップデートによりウェブサイトで使用している他のプラグインに不具合が生じるケースが度々発生します。
私たちユーザーは上記のリスクを理解した上で自身でアップデートプログラムを実行する必要があり、不具合が発生した場合は、ユーザー自身がそれぞれのテンプレートやプラグインへの開発者へコンタクトを取り不具合の解消を依頼する必要があります。

まとめると

Squarespace

公開後のメンテナンスはすべてSquarespaceが実施するため、ユーザーは基本的に何も対応する必要なく、テンプレートやプラグインは最新の状態が保たれる。

5費用

ウェブサイトを制作して運営するには制作時に制作業者さんにお支払いする費用とは別にサーバーやドメインといった費用が必要になります。
この記事をご覧になっている方はおそらくご自身で制作される方かと思いますので、ここではSquarespace、WordPressを利用してご自身で簡単なコーポレートサイトを制作し、2年間運用する前提のもと、必要となる費用を整理してみたいと思います。

プラットフォーム

ここでいうプラットフォームとは、SquarespaceやWordPress等、ウェブサイト制作に必要なツール群を提供しているサービスのことを指します。

Squarespaceはいくつかプランを提供していますが、物品等を販売する予定の無いごく一般的なコーポレートサイトであれば最も安価なPersonalプランで十分かと思います。その場合、月額12ドル=1,320円(1ドル110円で換算)の24か月で31,680円必要になります。

一方WordPressは無料で提供されているプラットフォームですので費用は無料です。

テンプレート

Squarespaceの提供するテンプレートはすべて無料です。

一方、WordPressには無料と有料2種類のテンプレート(テーマ)が提供されています。
今回はコーポレートサイトが前提なので、SEO対策をはじめとした必要な機能があらかじめ具備されている有料テーマの中から、コーポレートサイト向けに人気の高いAlpha2を利用することにしたいと思います。
Alpha2は月額制ではないですが、購入料金として22,800円が必要です。

プラグイン

Squarespaceの提供するプラグインはすべて無料です。

一方、WordPressには無料と有料2種類のプラグインが提供されています。今回はの前提は簡単なコーポレートサイトですので、特に有料のプラグインは利用しないこととします。

サーバー

Squarespaceは、最も安価なPersonalプランであっても利用料金の中にサーバー利用料が含まれています(サーバー容量は無制限)。

一方、WordPressはユーザー自身でサーバーを契約する必要があります。今回は小規模なビジネス用途にも対応可能なLOLIPOP!レンタルサーバーのスタンダードプランを利用することにしたいと思います。
LOLIPOP!レンタルサーバーのスタンダードプランの利用料は、月額500円ですので、24か月で12,000円必要になります。

ドメイン

コーポレートサイトですのでオリジナルのドメイン(ウェブサイトのURLになります)が必要です。
今回は「squarestudiocompany.com」という仮のドメインを取得すると仮定します。

Squarespaceではドメインを取得することもできます。上記ドメインの取得費用は年額20ドル=2,200円(1ドル110円で換算)ですが最初の1年目は無料で提供されるため、2年間での総額は2,200円です。

WordPresshはドメインを提供していないため、ドメインプロバイダーから別途ドメインを取得する必要があります。今回はムームードメインでドメインを取得することにしたいと思います。
ムームードメインでの上記ドメインの取得費用は2年間で2,640円です。

まとめると

Squarespace

2年間での合計金額は33,880円です。

内訳

プラットフォーム

31,680円

テンプレート

0円

プラグイン

0円

サーバー

0円

ドメイン

2,200円

いかがでしたでしょうか?
それぞれ一長一短あり、Squarespace、WordPressのどちらが良い、とは一概には言えないですが、上記5つの観点での比較結果を選択の一助にしてもらえればと思います。